認めない!(脚本)
〇事務所
廃駅とはコンビニが遠い、駅への交通手段が乏しい、過疎化により利用頻度が極端に少いなど何らかの理由で人が離れた駅の事
斉藤 和志「部長!大変です!」
林田 良夫「どうした?」
斉藤 和志「保険のプランを間違えて手続きして、お客様が怒ってます!」
林田 良夫「それは、いかんな!担当者は?」
斉藤 和志「私服の女性だったみたいで・・・」
岡部 善子「・・・」
斉藤 和志「あの、岡部さん先日のお客様からクレームが」
岡部 善子「・・・他の店舗じゃない?」
斉藤 和志「いえ、その、私服だったと・・・」
岡部 善子「・・・勘違いじゃない?」
林田 良夫「斉藤君とりあえず2人で謝って来よう!」
斉藤 和志「何とか怒りが収まりましたね・・・」
森 久留美「岡部さんって絶対に認めないですよね?」
斉藤 和志「そう、本当迷惑だよ」
森 久留美「実は陰で廃駅で認めない女なんて言われてるんですよ!」
斉藤 和志「ププッ、何それ?」
森 久留美「年齢が上がると共に、人がどんどん離れて行くので、廃駅なん異名がついたんですよ!」
斉藤 和志「しかも、それに「認めない」がプラスされて人が寄りつかない廃駅感が増してるよね。プッ!」
森 久留美「笑っちゃ失礼ですよ!ププッ」
斉藤 和志「この前噂で聞いたんだけど、岡部さん結婚相談所に通ってるらしいね?」
森 久留美「本当ですよ!それ!本人が言ってましたから!身長は180で、イケメンで、年収は妥協して800万!それ以外は「認めない」って」
斉藤 和志「そりゃ!無理だろ!」
林田 良夫「あの、岡部さんこの書類なんだけど・・・」
斉藤 和志「またやらかしてるよ!」
森 久留美「今回も絶対に認めませんよ」
岡部 善子「・・・」
林田 良夫「岡部さん、聞いてる?」
岡部 善子「・・・」
森 久留美「はやく認めればいいのに!w」
斉藤 和志「認めたらランチ奢るよw」
森 久留美「絶対無理ですよ!」
林田 良夫「岡部さ〜ん書類!」
押切 元助「やめないかっ!皆んな!」
林田 良夫「へっ?」
押切 元助「岡部さんの事をヒソヒソ話して!それに書類の間違いがどうしたんですか!誰かが直せばいいでしょ!」
林田 良夫「あ、え、その・・・」
押切 元助「岡部さんだって頑張ってるんです!悪く言うのはやめなさい!」
押切 元助「はっ!す、すいません!」
岡部 善子「・・・」
岡部 善子「あ、あの・・・」
押切 元助「な、何でしょう?」
岡部 善子「今度お茶でも・・・」
「えぇぇぇぇ!?認めたぁぁぁぁぁ!」
押切 元助「彼女いるんで・・・」
岡部 善子「え〜っ!」
廃駅に、恋という「電車」が止まりました・・そんな事、絶対に「認めない」♡
おもしろかったです!
どの職場でも必ずいるなーと笑ってしまいました。そんな身近にある日常風景を物語として、しかもオトナの恋愛要素も含めて、作り上げていて、読んでいて楽しくなります!
中年(?)の二人にフィーチャーしたラストは斬新なお話だと思いましたが、キャラクターだけで言えば、こういう人達はリアルにいそうですね。