エピソード20(脚本)
〇手術室
ナナシ「あ──ここは」
キョロキョロと周りを見渡すが、全く見覚えのない部屋だった
ナナシ「どこだ?」
トントン
ナナシ(ノック! 誰か、入ってくる!?)
ネコマ「ナナシくん!? 良かった、治療は完了したのであるな」
ナナシ「ネコマさん!!」
ネコマ「すまない、ツトムの傷がまずい」
ネコマ「とりあえず、 手術台に載せさせてもらうのである」
ナナシ「ツトムさんは大丈夫なんですか?」
ネコマ「・・・・・・急所は外されていたが、 逆に言えば」
ネコマ「”急所以外は滅多撃ち”という感じである」
ネコマ「回復にはしばらく眠り続ける必要がある」
ナナシ「ハコちゃんとイフさん、 それに、フラマさんは?」
ネコマ「フラマは体育館で留守番、 イフとハコちゃんは 部屋の前で待機してるのである」
ハコ「呼んだ?」
ハコ「ナナシくん、良かった 目覚めたんだねー」
イフ「体に異常はありませんか?」
ナナシ「ハコちゃん、イフさん もう大丈夫、ご迷惑をおかけしました」
ハコ「ナナシくん、 赤縄との戦いはちゃんと覚えてる?」
ナナシ「”覚えてるよ”」
ナナシ(覚えてる、全て)
ナナシ(だから問題は、 ”変わらず思い出せない記憶”の方だ)
ナナシ「ぼくはあの戦いで、 自分の能力を自覚しました」
ナナシ「けど、未だに自分が何のツクモ神かは 分からないんです」
ネコマ「具体的に、 それはどういう能力であるか?」
ナナシ「ぼくの能力は────」
ナナシ「『道具の記憶を引き出すチカラ』、です」
「!!!?」
〇体育館の中
?「ここが『夜の体育館』ねぇ」
フラマ「本当に悲しいことなのだけど」
フラマ「今うちのコミュニティは来客に対応できる状態じゃないの」
フラマ「用事は今度にして出て行ってもらえないかしら」
?「悪いがソレはできない」
?「私は、ここに助けを求めてきたんだ」
?「厄介な奴らに命を狙われているもんでね」
フラマ「ソレは悲しいわぁ、 本当に、本当に助けてあげたいけど」
フラマ「留守番を任された以上 ”力ずくでも”出て行ってもらうわぁ」
?「では、こちらも ”力ずくでも”話を聞いてもらう」
フラマ「あなた、何を────」
?「見ての通り、両足をへし折った」
?「これで私は立ち去れないし、 攻撃をされれば逃げることもできない」
?「さぁ、話を聞いてもらおうか」
?「コレは私の保身のための言葉ではない すでにあちこちのコミュニティで」
?「『戦争』が始まっている」
〇音楽スタジオ
コミュニティ『音楽スタジオ』
スカー「アアァン!? 『殺す』だと? テメェらうちの仲間を殺すと言ったのか」
リフル「殺すとは言っていない」
リフル「あくまで標的がいればの話」
リフル「殺す”かも”といったのだ」
カナール「そーそー、話はちゃんと聞けよな オッサン!」
カナール「音楽なんて、ウルセェ娯楽やってっから 耳がイカれてんのか?」
カナール「やっぱ時代はゲーム、占いだろJK」
スカー「・・・・・・ククク、良いだろう」
スカー「音楽こそ最強の娯楽だと オレ手ずから教えてやる!!」
リフル(そういう問題なのか?)
リフル(まぁオレは、”楽しければ何でもいいが”)
リフル&カーナル
VS
スカー
開戦
〇劇場の舞台
コミュニティ『深夜の演劇場』
リオーネ「ここは────」
ジェクト「舞台の上よ”演者さん”」
リオーネ「あなた、ここのコミュニティの人? だとしたら────」
ジェクト「あぁ、良いのよ、言わなくて ”全部わかっているから”」
ジェクト「『手錠のツクモ神』を殺したいんでしょ」
リオーネ「!!──あなた、何者?」
ジェクト「私はジェクト、この劇場の管理人」
ジェクト「貴方も一つ、劇をしてもらおうかしら」
ジェクト「そしたらそいつの居場所を教えてあげる」
リオーネ「劇なんて、できない」
ジェクト「そうかしら、アナタはずっと」
ジェクト「”劇をしていた”ように思えるのだけど」
リオーネ「!!──もういい」
ジェクト「あら」
リオーネ「半殺しにして聞き出す」
リオーネ
VS
ジェクト
開戦
〇要塞の廊下
赤縄「オイオイ、マジでか!?」
マクロ「コレは流石に・・・・・・」
クロス「足止めを──させていただきます」
マクロ&赤縄
VS
クロス
開戦
”そして並びに”
〇講義室
ハムラ「よう、お前が黒幕ってことで良いんだよな」
外徳「まさか、もう動くとは思っていなかったぞ」
外徳「『最強のツクモ神』、ハムラ」
ハムラ「ならよぅ、ここでお前を殺してよ──」
ハムラ「この一連の騒動 ”ここで終わりにしても良いよなぁ”!?」
ハムラ「コレで決着でいいよなぁ!!!!」
外徳「コレは不味いな」
外徳
VS
ハムラ
主人公不在の最終決戦
開戦