ツクモ戦記

竜谷 晟

エピソード18(脚本)

ツクモ戦記

竜谷 晟

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〇地下鉄のホーム
  三人は半ば無理やり外、駅のホームのような場所に出された
お兄ちゃん「何なんだ!! あの男は!!」
ハコ「『手術室』 のメンバーであることは間違いないけど」
ハコ「随分と雑な人だったね」
お兄ちゃん「他のメンバーがいる様子もなかったし、頼れるのはあいつだけか」
お兄ちゃん「────と、悪りぃハコちゃん そろそろ”時間切れ”だ」
ハコ「うん、ありがとう お兄ちゃん」
イフ「仕方ありません ここで大人しく待っておきましょう」
ハコ「うん・・・・・・うん?」
イフ「? どうしました?」
ハコ「奥の方から、足音が聞こえる」
ハコ「誰かが、こっちに近づいてくてるみたい」
イフ「!!」
  コツン、コツン、コツン
  足音が、大袈裟なほどホームに響く
?「あら──貴方は確か」
ハコ「貴方は・・・・・・」
イフ「知り合いですか?」
ハコ「うん、 ナナシくんの報告の後で会った人だけど」
ハコ「その、なんで貴方はここに・・・・・・」
?「あぁ、この先の 『手術室』のツクモ神に用があってね」
?「うちのコミュニティに来ないか勧誘したら」
?「”道具をまとめていくから 少し待ってほしい”」
?「って言われたから、 そこら辺を散歩してたの」
「!!」
(勧誘?)
?「貴方たちは?」
ハコ「──────」
ハコ「私たちの仲間が、 この先で治療を受けてるんです」
?「へぇ、あの胡散臭い男 そんなことしてるの」
  ゆっくりと、女性が手術室の方へ
  躙り寄る
ハコ「何のつもりですか?」
?「貴方たちには悪いけど、 こっちも急いでるから」
?「治療を中止させて、連れていくわ」
ハコ「私たちが、それをさせるとでも?」
?「大丈夫、貴方たちを殺さず ”動けなくして” それから手術室に行くだけだから」
ハコ(お兄ちゃんはさっき呼び出したばかりで あと五分は呼び出せない)
イフ(ここにくるのにナナシくんをしまっていたために、私にいま出せる道具は無い)
(けど、ここで引ける訳がない!!)

〇手術室
チョウキ「ふーむ」
チョウキ「傷は全て塞ぐことができたが、 そもそも昏睡の原因は──」
?「迎えにきたわよ」
チョウキ「うお!! ビックリした」
チョウキ「なんだ、ノックぐらいしてくださいよ」
?「お前、何してるの?」
チョウキ「いや、急患らしくて 無視するのも後味悪いでしょ」
?「いますぐ中止して」
チョウキ「はーい 後もうちょっとだったのになぁ」
?「待って、この子が”急患”なの?」
チョウキ「えぇ、そうですよ」
?「治療は後どのくらいで終わる?」
チョウキ「難しい質問ですねぇ」
チョウキ「大抵の傷の治療は終わっているんですが」
チョウキ「この爪痕のような傷」
チョウキ「この傷には何らかの強い”呪い” のような物が込められています」
?(コレは、あの人の『慈愛』の)
?「手は無いの?」
チョウキ「あるか無いかで言えば、あります」
?「注射器?」
チョウキ「この注射器は 特殊な能力を持つツクモ神でして」
チョウキ「呪いなどの類を吸い出し、 保存することができます」
?「へぇ、じゃあソレで呪いを吸い出せば、 この子は生き返るのね」
チョウキ「えぇ、ですがデメリットもありまして」
チョウキ「保存できる期間は、 呪いの強さによって変動します」
チョウキ「この強さなら、およそ1日 それまでにこの呪いを誰かに注射しなければなりません」
?「できなければ?」
チョウキ「中の呪いが暴走── 近くにいる者に降り掛かります」
?「────────へぇ」

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