第1章:出会い(脚本)
〇宇宙船の部屋
異星人との100年以上にもわたる戦争が終結して5年
宇宙船のホテルで働くアンナは、
普段通りの接客業務を行っていた
アンナ「ようこそ、ホテル宇宙船へ! お名前をおうかがいしてもよろしいですか?」
エリック「エリック・シュタインです」
アンナ「エリック・シュタイン様ですね! ご予約は取られていらっしゃいますか?」
エリック「さっきも私の宇宙船をドッキングをさせたときにも 同じ質問をされたぞ」
アンナ「あ。。。そうでしたか。」
エリック「呼びこめるだけ呼びこんどいといて 中に入ったらもう知らない感じなのかな」
アンナ((うわあー! なんかめんどくさそうな客につかまっちゃったなあー))
アンナ「このたびは失礼いたしました それではご予約は取られていないということでよろしいですか?」
エリック「うん そうだ」
アンナ「ありがとうございます! ただいま1室空いているお部屋がございますので、ご案内させていただきます」
エリック「よろしくたのむよ」
エリック「しかし、すごいホテルだね! どこの宇宙船をホテルにしたんだい?」
アンナ「この宇宙船は、かつては軍用の宇宙船でした 銀河帝国滅亡後、民間に売却されたんです」
アンナ「その後、ホテルとして改装されたんですよ」
エリック「なるほど ちなみにこの宇宙船は、わが銀河連邦側の軍用の宇宙船だったのかな?」
アンナ「はい、そうです」
エリック「ちがうよ 敵のキンモク星人側の軍用宇宙船だよ」
アンナ((はあ!!???))
エリック「君は自分の働いてるホテルのことも よくわかってないようだね」
アンナ「よくわかっておりませんでした。。。 大変しつれいしました。」
アンナ((うわあー! 知ってて言ってたのか!))
アンナ((むかつく! この軍オタめ!!))
エリック「だけど きみがそんなキレイな服を着ているのを見れて」
エリック「このホテルに着てよかったとおもうよ」
アンナ「おお!ありがとうございます!」
アンナ「こちらの服は地球に住んでいたときの 地球のアイドルが着ていたものです」
アンナ「地球に住んでたときの服着るのだいすきなんです!」
エリック「皮肉だよ」
エリック「何百年も前の地球に人類が住んでいるときに 君に会ってたなら惚れてたかもしれないけど」
エリック「今の宇宙の時代を生きているわたしからすれば 単なる民族衣装にしか見えないよ」
アンナ((はあ???!!! なにそれ!!!!???))
アンナ((なんてむかつくやつ!!!))
アンナ「お客様に気に入っていただけるようにセンスを良くして参ります」
アンナ「それではこちらがお部屋の『鍵』になりますのでどうぞ」
エリック「ありがとう ゆっくりさせてもらうよ」
アンナ((とっとと帰りやがれ クソ客が!!))
その後、アンナのシフト上がり時間がきた
マネージャー「アンナちゃん そろそろシフト上がりの時間だよ」
アンナ「はーい! 上がりまーす!」
アンナ(おわりおわり!)
アンナ(むかつくやつがいたけど こっからはフリーだ♪)
アンナ(一旦部屋にもどって、きがえて 食事でも食べにいこう♪)
〇テラス席
アンナはきがえて、ホテル宇宙船の中のレストランに向かった
アンナ「もう何回も宇宙船の中は歩いてるけど」
アンナ「やっぱ軍用の宇宙船の中に こんなのつくっちゃうなんてすごいなあー!」
ウェイトレス「おまたせしました 特製のタマネギのパイです」
エリック「どうも」
アンナ「ああ! あいつはさっきの!」
エリック「ああ さっきのきみか」
アンナ「「さっきのきみ」じゃない! あなたは失礼な人です!」
エリック「わっはははははっ!!」
アンナ「なんで笑うのよ」
エリック「いや失礼 ほんとに「自由になったんだ」とおもってね」
エリック「君はあのとき そんなに怒ってたんだね」
エリック「これこそ思想の自由だ 頭の中ではなにを考えていても良いんだ」
エリック「ついこの間の戦争までは みんな考えることはいっしょじゃなきゃダメだったのにね」
アンナ「たしかにそうだったかもしんないけど」
アンナ「あなたとくになんもやってないでしょ??」
エリック「一応大佐だったけど?」
アンナ「大佐!? あなた大佐だったの!???」
エリック「それより静かにしてくれないか タマネギのパイが冷めてしまう」
アンナ「あああ。。。 うん。。」
アンナ((軍オタじゃなくて しかも大佐だったなんて))
アンナ((いや 絶対ウソに決まってる!))
エリック「というか君の方もおなかすいてるんじゃないのか?」
アンナ「あ、そういえばそうだった」
エリック「ともにこの宇宙の夜景を見渡せるらしいレストランで 食べようではないか」
アンナ「ふん!! 失礼する」
アンナ(こいつのことを探って 1つでも恥をかかせてやる!)
エリック「外はすごい景色だね」
アンナ「うん ここはホテル宇宙船の中でも人気のレストランで人気のスポットだから」
エリック「なるほどね 君のここのお勧めの料理はなに?」
アンナ「ここでは、地球時代のレシピを使用した料理が人気 特に、ビーフシチューがお勧め」
エリック「それももらうか」
アンナ「わたしもなにか頼もう すいませーん!」
しばらくして、ビーフシチューとアンナの頼んだポテト料理が運ばれてきました
エリックはビーフシチューを一口食べると、その美味しさに驚きました
エリック「これは、本当にうまい!」
アンナ「でしょ? わたしに感謝してね」
エリック「ああ美味かったよ ありがとう」
アンナ((わりと素直なのね))
エリック「しかし、外のすばらしい景色からは目が離せないな」
エリック「こんな素晴らしい宇宙があるんだから もう二度と戦争が起こらないようにしなければならない」
アンナ「そうだね 平和は大切」
エリックはそのまま宇宙船の窓から見える星々に願いを込めて、深い感慨に浸った
アンナ(意外とロマンティストなのかな?)
〇宇宙船の部屋
一方、宇宙船のとある場所にて
謎の人物A「なかなかゴージャスにしてるもんだな」
謎の人物B「だけど、甘い警備でしたね」
謎の人物A「FPSゲーム用語で「歯ぐき」というやつだな」
歯ぐき:FPSゲームでは油断する・雑なプレイ・甘えたプレイ という意味で使われる言葉
謎の人物B「歯ぐきを見せられるのも、いまのうちってとこですね!」
謎の人物A「そうだな このまま人生を終わらせるのも嫌だしな」
TO BE CONTINUE....?
冒頭の大佐とアンナの会話中、彼女の言っていることが自分の思ったことと重なってました。以外と第一印象が悪い人って後で大事な人になったりしますよね。
使用済みの軍用宇宙船をホテルに再利用するという近未来SFレトロモダンな設定にグッと来ました。最後のシーンでは唐突に不穏な空気が・・・。続きが気になります。