本編(脚本)
〇学校の屋上
約束 むすび「ごめん。 やっぱパスするわ」
「・・・・・・・・・・・・またかよ!」
約束破り。
この女の常套句だった。
約束 むすび「実家に予定入っちゃってさー、いつも通りに。 文化祭、そっちにお任せされてもらえない?」
「珍しくやる気になってたと思ったら・・・・・・ もういいわお前」
「大学、来なくて良いわ」
その女がそんな顔を見せるのは、これが初めてだった。
約束 むすび「・・・・・・そーね。 どうせそうなるもんねっ!!」
それ以来、女は大学から、
姿を消した
あの女の友達や彼氏に聞いてみたら、殴られるか蹴られるかした。
何故なら、あの女の身体は、病魔に蝕まれていたというのだ。
講義やゼミをいつも早退してた理由も、全て腑に落ちてしまった。
勝手な女と思ったら・・・
あの女が一番、自分の身勝手に振り回されていたのだ。
今度頭を下げようと思って、住所に足を運んだら、
約束むすびは、もうこの世にはいなかった・・・・・・