〇ラーメン屋のカウンター
ディレクター鬼沢「準備出来た？」
カメラマン山岡「OKです！」
ディレクター鬼沢「じゃあ、ぱぺぽよちゃん。 ラーメン食べて感想言ってね！」
ぱぺぽよ「はーい、しくよろー」
ディレクター鬼沢「本番行きまーす。よーいスタート！」
ぱぺぽよ「わー見て見てこれ映えるー！ 香りめっちゃ良いー！」
ぱぺぽよ「それじゃいただきまーす！」
ぱぺぽよ「うん美味しい！」
ぱぺぽよ「アゴダシと鶏ガラのスープがマジ絶妙でー 麺と絡みが良くてー」
ディレクター鬼沢「良いよ良いよ！ ぱぺぽよの良いとこ出てるよ！」
ぱぺぽよ「香ばしさと味に深みがあってー」
ディレクター鬼沢「良いよ良いよ！」
ぱぺぽよ「何ていうかー」
ぱぺぽよ「カップラーメンみたい！」
ディレクター鬼沢「カット！」
ディレクター鬼沢「ぱぺぽよちゃん？」
ぱぺぽよ「どした？」
ディレクター鬼沢「最後の例えヒドいな」
ぱぺぽよ「そう？」
ディレクター鬼沢「別の物で例えてくれる？」
ぱぺぽよ「はーい」
ディレクター鬼沢「じゃあ行くよ。 よーいスタート！」
ぱぺぽよ「いただきまーす！」
ぱぺぽよ「うん美味しい！」
ぱぺぽよ「お肉が柔らかくてー 噛み応えあってー」
ぱぺぽよ「噛むたびに肉汁が溢れてー」
ディレクター鬼沢「ん？」
ぱぺぽよ「お肉の味をより惹き立たせてるのがー」
ぱぺぽよ「このデミグラスソース！」
ディレクター鬼沢「カット！」
ぱぺぽよ「どした？」
ディレクター鬼沢「何のレポートしてんの？」
ぱぺぽよ「別の物で例えろって言ったから」
ディレクター鬼沢「そういう事じゃなくて」
ディレクター鬼沢「カップラーメンて所を 違う表現で例えてよ」
ディレクター鬼沢「デミグラスなんて入ってないから」
ぱぺぽよ「はーい」
ディレクター鬼沢「よーいスタート！」
ぱぺぽよ「まさに！魚と鳥の フリージャズセッションや〜！」
ディレクター鬼沢「カット！」
ぱぺぽよ「どした？」
ディレクター鬼沢「先ず食べないと。 食べてから感想言わないと」
ぱぺぽよ「編集で何とかしてー」
ディレクター鬼沢「そういうやっつけ感、 視聴者気づくから」
ぱぺぽよ「はーい」
ディレクター鬼沢「あと「魚と鳥のフリージャズセッションや〜」って何？」
ぱぺぽよ「なんか閃いた」
ディレクター鬼沢「天才だな」
ぱぺぽよ「もー、アメとムチー」
ディレクター鬼沢「よーいスタート！」
ぱぺぽよ「頂きまーす！」
ぱぺぽよ「あー、美味しかった！ ごちそうさま！ このアゴダシ・・・」
ディレクター鬼沢「カット！」
ディレクター鬼沢「長いよ！」
ディレクター鬼沢「食べ終わってから 感想言わないでくれる？」
ディレクター鬼沢「空の丼が映ってる状態で 感想言ってんの変だろ」
ぱぺぽよ「CGで空の丼に ラーメン合成してよ」
ディレクター鬼沢「こんな安い番組にそんな予算あるか！」
ぱぺぽよ「それなら食べてる途中で止めろよ」
ディレクター鬼沢「只、スープ飲み干した後の プハーッ！は可愛かったけどな」
ぱぺぽよ「もー、またアメとムチー」
カメラマン山岡「ディレクター、そろそろ次のロケに行く 時間です」
ディレクター鬼沢「じゃあ次が最後だからね？ 頼むよ？」
ぱぺぽよ「はーい」
ディレクター鬼沢「よーいスタート！」
ぱぺぽよ「頂きまーす！」
ぱぺぽよ「うん美味しい！」
ぱぺぽよ「アゴダシと鶏ガラがマジ絶妙でー ストレート麺と絡みが良くてー」
ディレクター鬼沢「良いよ良いよ！」
ぱぺぽよ「香ばしさと味わいに深みがあってー」
ディレクター鬼沢「そうそう！」
ぱぺぽよ「まさに魚と鳥のフリージャズセッション って感じー！」
ディレクター鬼沢「はい！OK！」
ディレクター鬼沢「ぱぺぽよ！最高！」
ぱぺぽよ「やったー!!」
ディレクター鬼沢「お疲れさ・・・」
カメラマン山岡「すいません！」
ディレクター鬼沢「どうした？」
ディレクター鬼沢「ま、まさか撮れてないとかじゃないだろうな？」
カメラマン山岡「いえ、撮れてはいるんですが・・・」
カメラマン山岡「ディレクターの声がずーっと入ってます！」
ディレクター鬼沢「それ早く言えよ！」
ぱぺぽよ「いや自分で気づけよ！」