私、できないんです(脚本)
〇バスケットボール場
ガコン!
僕「ふぅ・・・」
僕「今日はこれくらいにしておくか」
僕「・・・ん?」
僕(あの子・・・ また来てる)
僕(バスケ、やりたいのかな?)
僕「ねぇ、そこの君!」
儚げな女の子「──!!」
僕「君、よくここにくるよね」
僕「やってみる?」
儚げな女の子「えっと・・・」
儚げな女の子「・・・はい!」
ガコン!
僕「おーっ、うまいじゃん!」
儚げな女の子「ありがとうございます!」
儚げな女の子「生まれて初めて バスケットやりました!」
僕「初めて!?」
儚げな女の子「はい!」
僕(マグレだったのか、それとも すごい逸材なのか・・・)
僕「もっと、やってみる!?」
儚げな女の子「あ・・・ごめんなさい」
儚げな女の子「私、できないんです」
僕「できない?」
儚げな女の子「もう、行かないと」
僕「そうか」
僕「また来るよね?」
僕「今度は、1on1やってみようよ!」
儚げな女の子「・・・・・・」
儚げな女の子「はい!」
しかし彼女は、それきり姿を見せなかった
僕(あの子・・・ もう来ないのかな・・・)
僕「・・・ん? これは!?」
── 3年後 ──
僕「はぁ〜。 今日の面接もダメかもしれないな・・・」
僕「気晴らしに、やっていくか!」
ガコン!
僕「ナイッシュー!」
「お兄さん!」
僕「君は・・・」
儚げな女の子「約束、覚えててくれたんですね!」
僕「約束?」
僕「そういえば・・・」
3年後にお会いしましょう
僕「やっぱり、これは君だったのか」
儚げな女の子「すみません、時間がなくて、 それしか準備できなくて・・・」
儚げな女の子「私、外国に行って病気を治してきたんです」
僕「えっ?」
儚げな女の子「短時間なら、 バスケもできるようになりました」
儚げな女の子「1on1、やりましょう」
僕「あ、ああ、やろう!」
儚げな女の子「その前に、少し練習させてください」
僕「ああ、いいよ」
儚げな女の子「よぉーし」
ポーンポーン
儚げな女の子「あ、あれっ?」
儚げな女の子「もう一度・・・!」
ポーンポーン・・・
儚げな女の子「あ、あれえ? おかしいな・・・」
「ええーーい!」
「入れーー!!」
僕「・・・・・・」
僕「やっぱり、マグレだったのか・・・」
儚げな女の子「えぇーーん! なんでできないのーー!!」
ゴールに入らないのは、実は女の子は、この世のに。。。な~んて勝手に想像してしまいました(笑)
終わってから「あ、これワンシーンだったんだ」と思いました。
ワンシーンと感じさせない演出に感嘆しました。
台詞が自然で読みやすかったです!