1話(1/5)ようこそ美容部へ(脚本)
〇大きな木のある校舎
「さーとーくーん」
旧部室棟の一番奥の部屋から
ときおり歌が聞こえるらしい
「ふーねみーつくーん」
〇学校沿いの道
生徒が入らないように高いフェンスが立てられてからかなり経つが
「とーよみーねくーん」
その歌はいまだに途絶えたことがない
「にーしだくーん」
〇広い廊下
〇木調
〇生徒会室
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ようこそ美容部へ 入部希望者かな」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「・・・いや俺 このプリント届けに来ただけなんですけど」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ようこそ美容部へ 入部希望者かな」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「いやもういいんで 置いておきますね」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「まあまあ待ちなよ」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ほらこれあげるから」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「いらねえよ」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「仕方ないなあ」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ほらこれあげるから」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「食ってんじゃねえよ」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「ハア・・・ これ志染(しせん)先生から預かってきましたよ」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「ついでに直ちにここから出て行けと言う伝言も預かってますんで」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「さっさと出てってください」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ここ いい眺めだったんだけど・・・残念だなぁ」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「はいはい」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「冷たいなー」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(・・・俺はこの人が苦手だ)
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ(谷内くん走って来たのか まだ学校に用事があるのかな)
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ(先生に捕まってわざわざこの遠い部室棟まで届けに来たと)
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ(チャイムが鳴ってからまだ10分も経ってない 本当に足が速いね)
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ(そうだ!)
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ(入部してくれたら出て行くことを考えてあげるって言ってみようかな・・・)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「いやですよ 出てってください」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ん? 何のことかな」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「顔にかいてありますから」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「本当に何の話か分かんないなあ」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「俺は生徒会に入るんで部活はしないって決めてるんです」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「え・・・生徒会?」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「そうです 俺は生徒会に入って生徒会長のお役に立ちたいんです」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「んー・・・」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ(生徒会か・・・あんまりいい噂は聞かないけど・・・)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「生徒会長は俺を助けてくれました」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「入学式早々迷っていた俺を会場まで連れてってくれて・・・ お忙しそうだったのに」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「俺の理想の人です」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「理想? 憧れてるってこと?」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「はい! 俺もあんな風になりたいんです!」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「俺も憧れてくれる後輩欲しいなー」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「じゃあ俺はこれで失礼します 早く出て行ってくださいね 絶対ですよ」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「・・・・・・」
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「・・・あれ? スルーされちゃったのかな?」
〇明るい廊下
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(ちなみに俺の名前は谷内ではない 白杜(しらと)だ 白杜 陽介(ようすけ)だ)
(あ~部活行きたくねえな~)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(谷内なんて名前では決してない)
(やば! 澤田だ!)
(あああ筆箱教室に忘れたあああ)
(そういや明日数学小テスト出すとか言ってたな~)
(帰ったら洗濯物たたんで買い物行って)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(ちなみにちなむけど 俺は人の心の声が聞こえる)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(なぜこんなことが起こっているのか・・・それは置いておいて)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(この不思議な力は今まで一度も途絶えたことがなく、利用しない手はない、と考えている)
〇大企業のオフィスビル
大御堂(だいみどう) 春羅(しゅんら)
名前でありありと伝わるようにあの人はただものではない
総資産が国家予算の5分の1に匹敵すると言う大富豪
大御堂グループ
その会長の孫があの人だ
子供の頃からずば抜けて頭が良く、当時は有名な少年探偵だったらしい
〇学校の廊下
最近ではそう言う類いの噂は減ったが
入学したての頃は凄かった
しかしその輝かしい噂を悉く打ち砕くのがあの男
新入生たちは既に彼の本性を知っている
今では問題児として有名だ
何より美容部なんてわけの分からない部活をやり始めたのは、心を読んでみたら”楽しそうだから”と言うしょうもない理由だった
〇学校のトイレ
ただ
あの人の考えていることはすべて当たるから苦手だ
〇個室のトイレ
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(そう言えば先輩 生徒会にはいい噂を聞かないなんて考えてたけど・・・)
あったりまえだろ!
あんなクズ生徒会長が君臨している時点で生徒会がいいもんじゃないことくらい分かってるっての!!
でも生徒会長の考えは参考にできる!
そう!
俺は彼の行いや人を操る姿に憧れてるんだよ!
あの技術を盗めば俺が生徒会長様を引きずり下ろして会長になった時
学園を支配することだって可能だ!
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(そう! この心を読む力があれば! 弱みを握るのだって楽勝だ!)
白杜 陽介 シラト ヨウスケ(だからこの力を誰かに悟られてはいけない! 誰にも悟られてはいけないんだ!)
〇黒
〇生徒会室
大御堂 春羅 ダイミドウ シュンラ「ねえ東野くん 君って心読めるよね」
白杜 陽介 シラト ヨウスケ「・・・・・・」
面白いですね!!✨☺️続きが気になります✨🥰
そして、春羅くんの立ち絵も美しいですね!!春羅くんこそが美術といっても過言ではありません✨😍
陽介くんは生徒会長のテクニックを盗んで自分がゆくゆく生徒会長になるのが目的なんですね✨なんで生徒会長になりたいのか気になりますね✨☺️あと春羅くんにバレてるっぽいので早速ピンチ!?ですね!
続きはまだ先とのことですが、楽しみにしてます✨☺️