花の香りの女

混沌

読切(脚本)

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花の香りの女
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〇バスの中
  いつも僕が乗るバスにはいつも同じ女性がいる
佐藤幸治(綺麗な人だな)
  彼女はいつも本を読んでいる
佐藤幸治(いつもなんの本読んでるんだろう)
  ぼやぼやしながらバスの中で過ごす
神田夏海(この人いつも同じバスに乗ってる人だ)
神田夏海(この人がいるとなんだか安心する)
佐藤幸治(いつも思ってたけどこの人がバスに乗って来る時凄いいい香りするんだよな)
佐藤幸治(いい柔軟剤使ってるんだろうな なんか変態みたいだな僕・・・)
神田夏海(今日はお気に入りの柔軟剤使ってみたけどいい匂いだなー この人、気に入ってくれるかな)
神田夏海(なんで私バスに毎回乗る人のためにいい香り付けようとしてるの!? 意識してるみたいじゃない)
  次は──
神田夏海(降りないと。 さっき前横切った時にいい匂いしたかな)
佐藤幸治(僕が好きなお花の匂いだ)
佐藤幸治(って何嗅いでるんだ!? これじゃあ本当に変態じゃないかー)

コメント

  • この距離感、すごくドキドキしますね!意識しているけど、口には出せない。会話は無いけど柔軟剤の香りがお互いをより意識させることに。この空気感、好きです。

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