恋をする女

さつまいか

恋をする女(脚本)

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〇城の会議室
喝采 梅利奈「はぁ、私はメイドのはずなのに、 主様が帰って来ないのでずっと一人です・・」
  梅利奈がいつものように嘆息する。
  と、その時。
???「すみません、今日1日、 ここに泊まらせて頂けませんか・・・?」
  か弱い男の子が、屋敷の中に入ってきた。
喝采 梅利奈「・・・よいですよ」
喝采 梅利奈(私は寂しかったし、一人くらいいいでしょう)
???「はいっ! ありがとうございます!」
喝采 梅利奈(裏がない、満面の笑みですね 可愛い・・)
???「あ、あの・・」
???「せっかくですし自己紹介し合いませんか」
喝采 梅利奈「分かりました、では私から」
喝采 梅利奈「私は、この屋敷の梅利奈です 見ての通りメイドです よろしくお願いします」
???「メイドさん、なんですね! かっこいい・・」
喝采 梅利奈「つ、次はあなたの番ですよ」
???「あ、はい! 僕は類杏っていいます!」
類杏「家は近くです 趣味は運動すること、です! よろしくお願いします!」
喝采 梅利奈「ありがとうございます つけ忘れていたのですが」
喝采 梅利奈「私の好きな食べ物はうどんです」
類杏「うどん? そんな食べ物もあるんですね 今度、時間があったら ぜひ行きたいですね・・」
喝采 梅利奈「では、二人で明日にでも行きませんか? 私毎日が休暇みたいなものなので」
類杏「そうしたいけど・・」
類杏「ここにいられるのが今日しかない・・」
喝采 梅利奈「それは?」
類杏「明日には、別の町に行ってしまうから 今日はどこかに泊まってもいい、 って言われて一番楽しめそうなここに来たんだ」
喝采 梅利奈「そんな・・」
喝采 梅利奈(せっかく仲良くなれたのに 今日限りでお別れだなんて・・)
類杏「だから、ね 今日は梅利奈お姉さんと いっぱいお話したいの!」
喝采 梅利奈「分かりました あと、類杏さま いつの間にか敬語がなくなっておりますが」
類杏「あ、ごめ_ じゃなくて、すみません・・」
喝采 梅利奈「別に、こちらは気にしていないので そのまま喋って頂いていいです」
類杏「ほんと!? じゃあ、タメで・・」
喝采 梅利奈(そういうところも、可愛いですね・・)
喝采 梅利奈(あれ?私は主様一筋のはずなのですが・・)
  たくさん話をした翌日。
喝采 梅利奈「もう、行かれてしまうのですか」
類杏「うん・・」
類杏「1日だけだったけど、 梅利奈姉さんと話したの、楽しかったよ!」
喝采 梅利奈「私も、です また会えるといいですね」
類杏「うん!姉さん、待っててね? 僕は夢を叶えてまたこの町に帰ってくるから!」
喝采 梅利奈「分かりました 必ず、ですよ?」
類杏「はいっ!」
類杏「じゃあ、いってきます」
喝采 梅利奈「はい、お気をつけて」
喝采 梅利奈(私が好きになった小さなお医者さん・・・)
  そう、類杏は医者になるために、
  外国に出ていくのだ。
  屋敷から出ていくその小さな影を
  じっと見守る。
喝采 梅利奈(元気が一番、です・・)
  その翌日、屋敷には誰もいなくなった。
  恋をする女
  完。

コメント

  • 類杏くんはメイドさんよりもかなり若そうに見える男の子なのに、利奈さんは恋してしまったんですね。屋敷に誰もいなくなったのは結局彼のことが諦めきれなくて後を追いかけたんでしょうね。主様は帰宅したらびっくりするだろうな〜。

  • 梅利奈ちゃんも類杏くんも可愛くてほっこりしました。
    あんなに可愛らしい少年が、お医者さんを目指しているなんて、なんだかかっこよくて素敵です。
    どうして翌日からお屋敷に誰もいなくなっちゃったんでしょう😢
    続きが気になっちゃいました☺️✨

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