しっかり者の女

さつまいか

しっかり者の女(脚本)

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〇中庭
栗梨 愛里(今日も皆さん、楽しくお話ですか・・・)
栗梨 愛里「がやがやとしているところは 嫌いではない、ですけど・・・」
栗梨 愛里「昼休みは校舎内から出るなんて 滅多にないことですし、堪能しますか」
栗梨 愛里「さっきから会話を聞いていると、 楽しそうな話題ばかりですが__」
栗梨 愛里「__本当のところどうなのでしょうか?」
栗梨 愛里「やっぱり、そういうのは気になりますよね」
栗梨 愛里「私の特殊能力で聞いてみましょう・・・」
  そう言い、愛里は目をつむる。
女子生徒「眠い。最近寝れてないし・・・ あ、あの眼鏡をかけた黒髪の女の子可愛いな」
女子生徒「たしか、かなり成績よかった子だったっけ。 また話せるといいな・・・」
女子教員「あら?今日は栗梨さん外にいるのね」
女子教員「そういえば、栗梨さんの成績 とても上がっていたわね 後で伝えてあげないと・・・」
男子生徒「二人とも愛里のことばっかり見て、 何してんだ?」
男子生徒「もしかして、愛をよせていたり!」
男子生徒「俺もあいつのこと気になってるから いくら同性といっても、 やめて欲しいんだよな・・・」
栗梨 愛里「ふむふむ、皆さんなぜか 私のことばかりを話していましたね・・・」
栗梨 愛里「私が読める心もごく一部なので、 あまり分かりませんが・・・」
栗梨 愛里「今回も、私のことが皆さんの眼中に あってくれたと分かったのでよかったです! ありがたいですね!」
  にこっ、と笑う愛里。
  彼女は、自分がどんなに人気者なのか、
  心が読めていても分からないようだった。
  彼女は、いつまでたっても、
  自分のことに気づかないのだろう。
  しっかり者の女
  否、鈍感な女
  終。

コメント

  • 特殊能力を利用しないタイプなんですね。そういう彼女だからこそ、こうして男女問わず誰からも好意をよせられるんだろうなあと、そのままの彼女でいてほしいですね。

  • 特殊能力で自分が人気者だとわかっても天狗にならない愛里ちゃん、かわいいですね。鈍感というより、天然っぽいです。そんなところがが人から愛される秘密かもしれません。

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