目的地へ向かう為に急いでいる女

ぐらっぱ

なんとしてでも辿り着かなければいけない所が、ある!(脚本)

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〇繁華な通り
  ・・・・・・
  周りの視線が気になる
  これはいつもの事だ
  気にはしていない
  私は人の心が読める能力者
  コードネームはC子
  この能力を狙う奴らがいるのだ
  いつもだったら
  私の俊敏な動きに相手はついて来れない
  はず、なのだが
  ──ッ!!
  くそ、だめだ
  これ以上急ぐと体が持たない
  少し移動速度を落とそう
  慎重に行かねばならない
  追いつかれてしまうが
  仕方ない
  なんとかやり過ごそう
  刺激を与えず穏便に
ナンパ男1「ねぇねぇ そこの綺麗なおねーさん 僕と友達になりませんか?」
C子「・・・急いでるので」
ナンパ男1「えー!? おねえさんって 結構僕のタイプなんですけどー」
  彼女欲しい彼女欲しい
  彼女欲しいよおおお
  ただのナンパ野郎か
  さっさと逃げよう
  ・・・ん?
ナンパ男2「美しいお嬢さん 俺と一緒にご飯行かないか? 美味しい店があるんだ」
  くそっ
  なんで今日に限って
  連続してナンパされるんだ
C子「急いでますので・・・」
ナンパ男1「ちょっとー! 僕が先に声掛けたのに」
ナンパ男2「俺はお嬢さんの心が分かる 当てて見せようか ふふふ」
C子「え!?」
  まさかこいつも同じ能力者か?
  私の気持ちが分かるのならば
  邪魔しないでくれ急いでいるんだ
C子「・・・」
ナンパ男2「お嬢さんはお腹空いてるんだよね? だからそんな辛そうな顔してるんだ 俺がお腹いっぱい食べさせてあげる」
  食事でお腹いっぱいになったらー
  ホテル誘ってー
  俺のプラン完璧だー
C子「・・・」
C子「急いでいるので失礼します!!」
  私のもう一つの能力
  『俊足』
  これを今使いたくないが仕方ない
C子「さよならっ」
「き、消えた・・・」
  撒いたようだな
  しかし
  私の体は限界だ
  急いだ事で私の体は悲鳴を上げる
  今は、今だけは急いではいけなかった
  体に刺激を与えてはいけないのだ
  今の私は爆発寸前なのだ
  少しでも刺激を与えたら・・・
  ダメだ、持ち堪えないと
  もう少し
  もう少しで目的地に着く
  ここを曲がればトイレがある
  最後の力を振り絞って──
「あっ」

コメント

  • 好き〜

  • C子という名前と登場人物紹介から嫌な予感しかしないと思いました。

    お も ら し

  • C子、お前は良いニョイントになるよ(笑顔)

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