毒親駆除

タカラインハルト

てんとう虫(脚本)

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〇おしゃれなキッチン
  パチパチパチ!。。。(なにかを揚げている音)
さやか「よし!きょうもおいしそうなコオロギが揚った!」
さやか「うん? 庭でお母さんまたいつものやっているのかな」

〇日本庭園
さやか「お母さん、なにやってんの?」
ひまわり「庭の雑草を取るための除草剤をまいてるのよ」
さやか「やっぱりそうかあ それって昆虫も死んじゃうんだよね?」
ひまわり「それは仕方ないじゃない 虫が大嫌いなのよ」
さやか「やめてよ! かわいそうだよ。。」
ひまわり「わたしがこの家にいる限りはやめない! 毎日除草剤もまくし、殺虫剤もまく!」
さやか「わかったよ。。」

〇おしゃれなキッチン
ひまわり「あんた、また虫を食べてるの? それは食べ物じゃないよ」
さやか「でもおいしいし、栄養もあるんだよ」
ひまわり「そんなもの食べて、病気になったらどうするのよ?」
さやか「大丈夫だって! 昆虫って栄養価が高くて、健康にもいいんだよ」
ひまわり「私にはそんなの理解できないわ。。」
さやか「昆虫食は地球環境にも良いんだよ♪」
ひまわり「気分悪くなった もう寝よう」
さやか「こんな真っ昼間からもう寝るの?」
ひまわり「あんたの揚げた毒を見てたら、気持ち悪くなったのよ」
さやか「毒をまいているのは、おかあさんの方じゃない!」

〇島国の部屋
  3時間後、リビングに集う二人
ひまわり「あの毒はもうどっかに行った?」
さやか「うん! わたしの胃の中だよ」
ひまわり「そっか」
ひまわり「しかしもう、あんたのことは理解できないわ いつも変わったことをするんだもの」
さやか「私は自分の信じることをやってるだけだよ それに昆虫食っていうのは、世界中で普通のことなんだから」
ひまわり「そんなの日本じゃ流行らないわよ」
さやか「日本で流行らなくていいよ 私はモデルの仕事もあるし コオロギなんて、牛や豚や鳥の3倍のたんぱく質が入ってるんだから」
ひまわり「あっそ でも、私には理解できないの あんたが大好きな虫を見るだけで、私は気持ち悪くなるのよ」
さやか「それでも私は変わらないよ!」
  部屋にてんとう虫がはいってくる
ひまわり「助けて、助けて! 虫が来たわ!」
さやか「ちょっと待って、てんとう虫が来るってことは、実は幸運なことが訪れるってことなんだよ」
ひまわり「そんなの知ったことじゃないわ 早く取り除いてよ!」
さやか「もう。。 てんとう虫ぐらいいじゃない」
ひまわり「もう、我慢できないわ! 殺虫剤をまいちまえ!」
さやか「そんな! お母さんやめて!」
ひまわり「ちょっとなにすんのよ!」
さやか「痛っ! 壁にぶつかっちゃった。。」
さやか「うん? なんか落ちてきた」
ひまわり「あ!これは!」
ひまわり「へそくりだ! 隠してるの忘れてた!」
さやか「そんなん隠してたなんて」
ひまわり「今月ピンチだったから助かったわ♪」
ひまわり「でも、あんたの言う通りてんとう虫は幸運を運んで来てくれたってことね?」
さやか「は!そういえば! これで認めてくれる?」
ひまわり「認めはしないわ でも『毒は薬にもなる』ってことね」
さやか「ふふ、そういうことか!」

コメント

  • 外国人から見ればサクラエビも昆虫を食べているみたいで気持ち悪いそうです。こればかりは習慣や好みだから仕方がない。親子でもどっちが正しいとかない。そして、さやかとひまわりみたいに喧嘩してても現金が出てくると丸く収まります。人間て現金な生き物ですね。

  • とてもタイムリーなお話ですね。昆虫食・・そんなものがなぜ環境を保つことに繋がらるのか私には全くわかりませんし、気づかずに食べてしまわないようにしたいです!

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