第四話 第二のアルカナナシノグ③(脚本)
〇繁華街の大通り
女性「きゃあああああああ!! な、何あれ!?」
男性「なんだこいつ!! に、にに逃げろ!!」
キヒヒヒヒヒヒ!!
キヒャヒャヒャヒャヒャ!!
男性「ぐあああああっ・・・!!」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「くそ!! もうこんなに被害者が・・・!! はやく奴を始末するぞ!!」
音梨 夏海 オトナシ ナツウミ「みなさん、はやく避難を!! 地中調査部隊の指示に従ってください!!」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「夏海、一部区域に避難指示を出した 今御楽がこっちに向かっている」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「御楽が到着するまで 地中調査部隊と協力して被害者を集めろ!!」
音梨 夏海 オトナシ ナツウミ「はい!!」
〇ビルの裏
園田 刃郎 ソノダ バロウ「くそ・・・あいつどこに行きやがった!!」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「あの素早さと、小ささは厄介だな・・・」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「アキノロクロは流体になれる 排水溝や配管を移動すると資料に書いてあった」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「つまり俺たちは逃亡を許したと?」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「解析部に協力してもらうぞ」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「そうした方がいいだろう 解析部には異形追跡システムか 流体に変化する異形を追うシステムもある」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「あいつを追っていた李神さんが逃亡経路のデータ解析サイトと配管についての資料を集めたファイルも登録されている筈だ」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「アキノロクロは李神さんに追い詰められてからずっと姿を現さなかったから、使われていないが・・・」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「今も使えるんだな 異形解析部に連絡を入れる」
俺は解析部に協力を頼んだ
尾源警部の端末から受信した位置情報付近の逃亡ルートを解析したところ
地上とつながる換気配管に入った可能性が80%以上あると言う結果が出ました
上位の解析結果はアキノロクロが地上へ逃亡を図っている仮説が占めています
出口が絞られました、データを送ります
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「協力感謝する」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「御楽にデータを送った 地上の出口を地上調査部隊に見張らせる」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「地中の出口は地中調査部隊に見張らせて、地中の出口付近の区域には避難指示を出させる 俺たちも出口付近を巡回するぞ」
〇繁華街の大通り
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「尾源警部だ 御楽、アキノロクロの情報か?」
もしもし尾源警部
アキノロクロが地上入り口から地中へ入った様子を確認したと地上調査部隊から連絡がありました
解析部に回したところ、西の配管群付近に繋がる出口に繋がると
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「わかった 俺たちは現場に向かう そのまま解析部と連携してサポートしてくれ」
承知しました
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「刃郎、聞いていたんだろう 車を──」
〇車内
園田 刃郎 ソノダ バロウ「何もたもたしてんだ!! さっさと乗れ!!」
〇繁華街の大通り
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「・・・ああ」
〇塔のある都市外観
西の配管群付近
きゃああああ──────
〇ビルの裏通り
女性「た、助けて・・・お願いよぉ!」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「くっ・・・」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「すぐに助けてやるから、待ってな嬢ちゃん!」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「アキノロクロ!! このまま凍らされたくなかったら、人質を解放しろ!!」
女性「ヒヒッ──!! ぶっ放すぅ? 何発じゃ何発じゃあ? 何発打ったって、わしは凍らぬぞ〜っ!?」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「この──」
尾源 雷介 ビゲン ライスケ「刃郎、よせ!! ICEは人の命を奪えない武器だが、副作用を与えてしまう!!」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「わかってんだよ、脅してやっただけだ!!」
女性「キヒヒヒ──!! 醜い、醜いのぅ!」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「テメエ、自分のことをアルカナナシノグだと名乗っているそうだな」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「お前はアキノロクロだろ!? なぜアルカナナシノグだと名乗る!?」
女性「そんなの決まっておろう・・・! あいつよりわしの方が強いからじゃ!!」
園田 刃郎 ソノダ バロウ「会ったことがあるのか!? アルカナナシノグに──!!」