『ワンエイス』(脚本)
〇綺麗なリビング
美智「じゃあ、明日からよろしくね」
勇樹「ああ。 でも半年も出張なんて、寂しくなるな」
美智「二人とも、気持ちよさそうに寝ちゃって」
美智「空と真子のこと、頼んだわよ」
勇樹「任せといて!父親としてしっかり面倒見るから」
美智「・・・」
美智「やっぱ、言っておくべきだよね」
勇樹「?」
美智「あのね」
美智「実は私、 クォーターなんだ」
勇樹「え?そうなんだ! ハーフのハーフってことだよね?」
美智「そう」
勇樹「全然、 美智が美智であることには変わりないしな」
勇樹「ちなみにどこの国のクォーターなの?」
美智「聞いて驚かないでね」
美智「宇宙人」
勇樹「へー宇宙人かー!確かに珍しいけど・・・・・・ ・・・ へ?うちゅ?うじん?」
〇カラフルな宇宙空間
『ワンエイス』
〇綺麗なリビング
勇樹「この子たちが、」
勇樹「宇宙人の血を引いている」
勇樹「にわかに信じがたいことだ」
〇綺麗なリビング
勇樹「アッツオ星人? そんな星どこにあるんだ?」
美智「アッツオ星は、 ポポポンラーラ星とドベドべ星の間にある星よ」
勇樹「知らない星と知らない星で、 知らない星を挟まないでくれ・・・!」
美智「ドベドべ星人は胃が6つあるそうよ」
勇樹「へーそれは食べすぎた時に楽だな・・・ じゃなくて!」
にわかに信じがたい話だが、
妻は嘘をつくような人ではない
とりあえず受け入れるしかない
というより、
脳が追い付かずに、思考停止した
〇綺麗なリビング
勇樹「妻に言われたこと」
勇樹「地球で住む以上、 子供達には、できる限り「アッツオ星人」としての一面を出させないようにすること」
勇樹「そう育てることが大切だと言われた」
勇樹「妻自身、 その宇宙人の血とやらで、 子どもの頃はなにかと苦労したらしい」
勇樹「どれどれ」
勇樹「その助けになると、妻から渡されたものだ」
アッツオ星人の取り扱い説明書
(地球第13言語・改訂版)
勇樹「著者:ペペペペ伯爵 表紙デザイン:ピッピー夫人(現在離婚調停中)」
勇樹「って誰やねん!」
勇樹「まあ読んでみるか ふむふむ」
勇樹「・・・」
勇樹「この本によると、 アッツオ星人の血を引くものは、 地球に現在2000人ほどいるらしい」
勇樹「思ってたより、 地球は宇宙に侵略されているようだ」
空「パパー!」
勇樹「お、起きてたのか、空」
真子「まこも起きてるよー!」
空「パパー、高い高いしてー!」
勇樹「ほら!よいしょ! 高い高ーい」
空「キャハハ!キャハ!」
真子「ねえねね、次はまこの番~!」
勇樹「そーれ行くぞ・・・ハッ!」
アッツオ星人の取り扱い説明書
ページ27
アッツオ星人は高い所を好みます
アッツオ星人は、脚が非常に強く、それでいてクッション性がある為、
10歳頃にはビル10階の高さからジャンプして遊び始める
混血の場合、種族によっては危険なため、
できる限り高い所にはいさせず、
アッツオ星人の血を呼び起こさないことが大切です
勇樹「ダメ!高い高いは終了!」
真子「え~!」
勇樹「代りに低い低いをしよう!」
空「超つまんなーい!」
勇樹(ふう、ひとまず落着)
勇樹「ただでさえ大変な子育て その難易度が、急激に上がった」
勇樹「俺はこの子達を育てられるだろうか」
アッツオ星人すごいですね!空くんも真子ちゃんも人間と同じに見えるけど、隠れてる能力があるなんてうらやましい。。とは言い切れないのかもしれないですが。人と違っても認めていける世の中にしたいですね!
そこは発想を変えて、地球に馴染ませるんじゃなくてアッツォ星人としての特徴を生かしてオリンピック選手にするとかじゃダメなんだろうか。ドベドベ星人が地球に1万人くらいいたら食料危機になって人類終了ですね。