パパパパワーー!!

ななりゅー

いつも通りの父(脚本)

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〇明るいリビング
  ──いつも通りの朝
  いつも通りの日多家
  いつも通りの──
ささみ「おはよう」
ももこ「お兄ちゃん おはよう」
母「おはよう ささみ」
ささみ「あれ?父さんは?」
ももこ「父さんなら今──」

〇住宅地の坂道
「ふー そろそろ今日のゴミ回収も終わりそうだな」
「さてと」
「マッテクダサーイ」
「うん?なんか聞こえたような? 気のせいか?」
「マッテクダサーイ!!」
「気のせいですよ だって車ですよ? こんなとばしてるのに走って追いかけて来るような人いませんよ」
「マッテクダサーイ!!!!」
「そうかなぁ 心なしか足音のような音がどんどん近づいて来てるような気がするんだけどて...」
「た、橘さん! 後ろ!後ろ!!」
「え?後ろ?」
父「待ってくださーーい!!!」
  ぎゃあああああああああああ
  父である

〇明るいリビング
  パパパ・ワーーー!!

〇明るいリビング
「うおおおおおおおお」
父「ただいま!!」
父「だが誰もいなかったか!」
父「息子たちは学校!! お母さんは仕事!!」
父「俺は──」
父「家事だーー!!」
父「うん?」
父「これは!ささみの弁当じゃないか!」
父「だがささみはもう学校に行ってしまった」
父「”あれ”を使うしかないようだ」

〇教室
八ツ橋「どうした?ささみ? 浮かない顔して」
ささみ「あぁ... 実は弁当を家忘れちゃってさ」
八ツ橋「まじか! そんなんで今日の部活大丈夫かよ?」
ささみ「そうだな 今日はランだからしっかり食べとかないとな」
ささみ「なんか買ってくる」
八ツ橋「じゃあついでに俺のも」
ささみ「おいw ん? 胸筋に反応が」
八ツ橋「ん? どしたの?」
ささみ「父さんが...来る...!!」

〇住宅地の坂道
父「うおおおおお!!!」
「な、なんだ!? 地震か!?」
「なんかすんげぇパワフルな人が通ったぞ!!ラグビー選手かな!?」
父「学校までの距離は家から20キロ!! 走りでいけるぞおおお!!!」
「く、車で追い抜かれた...」

〇学校の校舎
父「うおおおおおおおお」
父「着いたあああああ」
父「だがどうやってささみはに手渡すか」
父「これしかない!」

〇教室
父「ささみーー!!!」
ささみ「父さん!!」
八ツ橋「うわ!あそこにいるのささみの親父かよ! 校舎の下から何をするつもりだ!?」
父「今からこの弁当を投げる!!」
ささみ「うん!わかった!」
八ツ橋「ええ!? ここ3階だぞ!? 弁当投げるって──」
父「いくぞ!うおりゃああ!!」
  父さんが砲丸投げのように投げた弁当は、ボールがバスケットゴールに入るかのように僕の組んだ手の中に入った
ささみ「ナイスパス!!」
ささみ「(さすが父さん! 弁当箱から熱い情熱が伝わってくる...!)」
父「ナイスキャッチ!! じゃあ学校頑張れよ!!」
  そう言うと父は颯爽と帰っていった
八ツ橋「いやぁ まじすげえよ! お前の親父!!あんな綺麗な砲丸投げ見た事ねぇよ!!」
ささみ「ああ! 父さんは俺の憧れだ!」
八ツ橋「おっと!昼休みが終わっちまう! 俺も何か買ってこねぇと!」
ささみ「そうだったなw」
  そうだ!父さんは俺の憧れだ!
  俺は世界一の主夫だと思ってる!
  だが──
ささみ「たまに低糖質高タンパク弁当以外にしてくれないかな...」

〇明るいリビング
父「ふぅ 何とか間に合ってよかったな」
父「さて そろそろ買い物時間だが──」
父「何!? ささみが半額!? さらにダンベルも半額だって!?」
父「こうしちゃいられない! 早く買い物行かないと売り切れてしまう!」
父「さぁ!今日も頑張るぞ!!」
  僕と妹と母と”いつも通りの父”の物語は
  まだ始まったばかりである

コメント

  • マッスルがハッスルしてすごいお父さんですね。なかやまきんに君のイメージで読みました。会社に勤めたら張り切って動くたびに備品とか壁とか壊しそう。とにかくいいお父さんであることはしっかり伝わりました。

  • お父さんが規格外にとにかくパワフルですね。キャラクタープロフィールでそのマッスル具合を紹介されても面白いかもって思ってしまいましたw

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