No.3 悲しみと悔しさと怒りの四重奏(カルテット)(脚本)
〇中規模マンション
しづま「あ、おはようございます」
しんご「おう!おはよーさん!」
しづま「(こんな所でタバコ吸いやがって、ここ通路だぞ)」
しづま「(引火したら、責任取れんのかよ)」
〇葬儀場
千代子「ひろゆき、だから休みなさいってあれ程言ってたのにぃ!!!」
じょうきち「ねぇ、パパ本当に死んじゃったの?」
千代子はじょうきちを優しく抱きしめる
ひろゆきの会社の社長「全く、やってくれたもんだよ!」
ひろゆきの会社の社長「有名企業の社員を乗せて事故りやがって」
ひろゆきの会社の社長「うちは、大損害だよ!」
千代子「何を言うんですか!」
千代子「あなたが、ひろゆきに過重労働をさせなきゃっ!」
千代子「ひろゆきは、奥さんが早くに病気で亡くなって、あの子1人でじょうきちを・・・」
千代子「それなのに、夜中の1時まで働いて、次の日の6時には出勤させて」
千代子「この子と関わる時間もほとんど無くてっ!」
ひろゆきの会社の社長「それは、あんた達の私情でしょ?」
ひろゆきの会社の社長「会社にとって、私情ってのはね、持ち込まないのが常識なんですよ」
ひろゆきの会社の社長「それに、事故ったのは、彼のミス」
ひろゆきの会社の社長「うちはね、彼のミスで倒産するかもしれないんすよ?」
ひろゆきの会社の社長「まぁ、あなた達に、言ってもしょうがない事でしたね」
千代子「ごめんね、じょうきち」
じょうきち「いいよ、おばあちゃんは悪くないよ」
〇渋谷のスクランブル交差点
「ひぐち」が「ひろゆき」のタクシーに乗る数時間前の出来事
ひろゆき「じょうきちのやつ、明後日誕生日だからな」
ひろゆき「いやー、良かったよ買えて」
ひろゆき「NintendoSwitch!」
ひろゆき「喜ぶだろうなー、たまにはあいつとも一緒に遊んでやりたいなー」
ひろゆき「あと少し頑張るか!」