No.4 平穏は線香花火(脚本)
〇中規模マンション
後輩「あ、先輩、言うの遅くなりましたが」
後輩「そこで今日タバコ吸うの、気をつけてくださいね」
しんご「は?どういうこっちゃ?」
後輩「足元見てくださいよ」
しんご「な!なんやこれは!?」
後輩「スピリタス」
後輩「アルコール度数96の世界最高純度を誇る酒」
後輩「成分のほとんどが純粋なエタノールであり、タバコの火程度でも引火します」
後輩「早く消さないと引火しますよ」
後輩「それでは、僕はバイトがあるので、さよなら」
しんご「おい!待てや!クソ!引火しよった!」
しんご「うわぁー」
〇荒廃した教室
しづま「は?ちょっと待てよ」
しづま「家が燃えて無くなってんだけど!」
たかひ「よぉ!しづま」
しづま「あ、たかひさん」
しづま「これ、マジでどういうことですか?」
たかひ「しんごのタバコが引火したんだよ!」
たかひ「お陰で俺たち住む所なくなって、家探しさ」
たかひ「お前も、実家帰るなり、家探すなり、はよしたほうが、いいぞ」
たかひ「ていうか、まずは今夜寝る場所探さねーといけねーんだよ、俺も」
たかひ「ということで、じゃあな」
しづま「はぁ、マジめんどくせぇ」
しづま「あ、もしもし、母さん?」
しづま「悪い、家燃えたからさ、今から帰るわ」