In My Dream 〜 続きは夢で 〜

暁愁

エピソード20(脚本)

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暁愁

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〇古い大学

〇散らかった研究室
根岸辰蔵「・・・なるほど」
京坂康介「まじっすか・・・」
浅枝まひる「待って。どういうこと?」
京坂康介「だからー」
京坂康介「現実のまひる、まあ、詳しくは現実だと思ってたまひるは、結城さんが見る夢の中のまひるだったってこと」
浅枝まひる「よくわかんないよー」
結城ないと「つまり、この世界は、まひるの夢じゃなくて、僕の夢だったってことさ」
浅枝まひる「じゃあ、現実の私はどうなってるの?」
結城ないと「・・・わからない」
根岸辰蔵「現実に意識が戻った時、結城君は動ける状態ではなかったと」
結城ないと「はい・・・」
結城ないと「母と・・・京坂君が病室にいたことは確かなんですが。 他のことは何も・・・」
浅枝まひる「ふーん。まあ、どっちでもいいんじゃない?」
結城ないと「え?」
京坂康介「は?」
浅枝まひる「現実で私がどうなっていようと、私はこうしてないとと一緒にいられるわけだし」
京坂康介「お前なあ」
浅枝まひる「だってそうでしょ?」
浅枝まひる「私たちにとってはここが現実。 それでいいじゃない」
京坂康介「・・・なんか、言い返せねえ」
結城ないと「・・・うん」
浅枝まひる「それよりも、私にとっては来週の結婚式の方がずーっと不安。 全然準備が進んでないんだから」
結城ないと「はは。まひるには敵わないな」
根岸辰蔵「それでは、引き続き研究を続けるとしよう」

〇散らかった研究室
浅枝まひる「先、行ってるね」
結城ないと「ああ、すぐに向かうよ」
京坂康介「今日のスペシャルランチは半端ないっすよ! 絶対に売り切れる前に来てくださいね!」
結城ないと「・・・・・・」
根岸辰蔵「その様子だと、現実で何か良くないことがあったのかね」
結城ないと「・・・はい」
結城ないと「実は、まひるのことで・・・」
  拳をぎゅっと握る結城。
結城ないと「まひるは・・・まひるは現実では助かりませんでした」
根岸辰蔵「そうだったか」
結城ないと「・・・僕のせいで、まひるが・・・」
根岸辰蔵「悔やんでも仕方がない。 君はできる限りのことはした」
結城ないと「いや、まだできることがあります」
根岸辰蔵「?」
結城ないと「教授。 例えば、僕がこの世界に留まろうとすることは、罪でしょうか」
根岸辰蔵「そんなこと、誰が裁けるものか」
結城ないと「僕が目覚めてしまえば、この世界自体が消滅してしまいます」
結城ないと「だから、僕がこの世界に留まることで、この世界を維持します」
根岸辰蔵「うむ。 それは私達にとってはありがたいことではあるが」
根岸辰蔵「しかしそれは、現実の君にとって・・・」
結城ないと「僕はいいんです。 ただ、まひるを……救ってやりたいんです」

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