エピソード5(脚本)
〇体育館の中
ハコ「ついたよー ここが私たちの拠点」
ハコ「『夜の体育館』だよ!」
そう紹介されたのは、だだっ広い体育館の中央には、複数の人影があった
イフ「おや、ハコちゃんが帰ってきたようですよ」
イフ「一緒にいるのは・・・・・・ 新しく落ちてきた方でしょうか」
フラマ「悲しいわぁ 悲しいわぁ」
フラマ「また、人間がモノを捨てたのねぇ 悲しいわぁ」
ツトム「いやいや、仲間が増えるのは良いことじゃないか」
ツトム「俺たちは、生物と違って何かを消費しないと生きていけないわけじゃないからな!」
ツトム「デメリットがなく、騒がしくなるメリットだけが残る!」
ツトム「最高じゃん!!」
ネコマ「『騒がしい』を、利点にカウントするのは君の良いところだね!!」
ネコマ「ちなみにこれはもちろん皮肉である」
ナナシ「──────」
ハコ「どう? 私の仲間たちは」
ナナシ「キャラが濃ゆい!!!!」
ナナシ「てゆうか2人程人間じゃない!!」
ハコ「人間じゃないのは全員だよー」
ハコ「はーい、じゃあ今から自己紹介タイムねー」
ハコ「まずはネコマさんから ナナシくんは最後ねー」
ネコマ「うむ、了解した」
ネコマ「初めまして少年」
ネコマ「我輩はネコではない 招き猫のツクモ神である」
ネコマ「名前はネコマ」
ナナシ「招き猫の──」
ネコマ「うむ、そのせいで表情も左手もこれで固定されているのである」
ネコマ「不便かつ不服である」
ナナシ「よ、よろしくお願いします」
ハコ「ネコマさんはこの見た目で毒舌かつ ネガティブなんだよー」
イフ「初めまして、私の名はイフ」
イフ「蛇皮の鞄のツクモ神だ」
イフ「性別は自分でもよくわからないが、多分男だと思う」
イフ「よろしくな」
そういうとイフさんは自分の尻尾を
スルリと差し出してきた
握手、なのだろうか
ぼくは尻尾を軽く握ってそれに答えた
ナナシ「よろしくお願いします」
ハコ「イフさんは沢山のモノを 体の中にしまえるんだよー」
イフ「うむ、鞄だからな」
フラマ「う、うぅ・・・・・・」
フラマ「悲しいわぁ、自己紹介しなくちゃならないなんて」
ナナシ「あの・・・・・・ その、なんでしたら 無理にしなくても・・・・・・」
フラマ「悲しいわぁ 私、あなたに気をつかわせてしまったのね」
フラマ「大丈夫、ちゃんと自己紹介できるから」
フラマ「私はフラマ」
フラマ「マフラーのツクモ神」
フラマ「よろしくお願いね」
ナナシ「はい、よろしくお願いします」
ハコ「フラマちゃんは、泣き虫だけど、 優しくて、強いんだよ!」
フラマ「悲しいわぁ 過大評価が辛いわぁ」
ツトム「最後は俺だな!」
ツトム「俺はツトム! バッテリーの付喪神さ!」
ナナシ「バッテリー・・・・・・」
ナナシ「てことは、 電気を出して攻撃したりできるんですか?」
ツトム「そんなかっこいいことはできない! やってみたいけどな!」
ツトム「俺にできるのは、電気を”貯める”ことと、 ”渡す”ことしかできないんだ」
ツトム「まぁ、 ぶっちゃけこの中では俺が一番弱いな!」
ハコ「ちなみに強さの大まかな順番はー」
ハコ「強い順番に 私、ネコマさん、フラマちゃん イフさん、ツトムさんかなー」
ハコ「ナナシくんが入れば、 最下位はナナシくんになるかな」
ハコ「最後にナナシくんだねー みんなに自己紹介、頑張れ!」
ナナシ「ぼくはナナシです この名前は ハコちゃんが付けてくれたもので────」