あたしは明日、恋に堕ちる(脚本)
〇公園の入り口
すみか(あ〜今日も、よくがんばった!️ ここらでちょっとひと休み・・・)
キューピッド様「そこのおぬし、わしを呼んじゃかの?」
すみか「えっ⁈ 誰?」
キューピッド様「わし? わしは、キューピッド様じゃ」
すみか「キューピッド様⁈ ただのコスプレじいさんに見えるけど?」
キューピッド様「何を言う! どこからどう見ても キューピッド様だろう」
すみか「いいけど・・・ その、キューピッド様が 何の用?」
キューピッド様「おぬしは明日、恋に堕ちる!!️ のじゃ」
すみか「はぁあ!?️」
〇公園のベンチ
すみか「あたしが、明日、恋するって? マジ?」
キューピッド様「うむ。 それは、マジ」
すみか「やった! とうとう、来た! 17年間の彼氏なし人生、サラバ!」
キューピッド様「・・・そう、単純でも、ない」
すみか「えっ⁈」
キューピッド様「恋に堕ちる相手は、 Two men! なんじゃ」
すみか「はぁ⁈」
キューピッド様「英語は苦手かの? Two Men! 2人じゃ! 2人と恋に堕ちる!」
すみか「な、なんで・・・」
キューピッド様「あ、まあ、その、なんじゃ。 いや、ここからが、いいところじゃ」
すみか「ふ〜ん?」
キューピッド様「今回は、特別じゃ。 前もって、 運命の相手を選ぶことができる、のじゃ。 こんなことは滅多にないぞ、マジで」
すみか「そんなこと言って。 ホントは、間違えちゃったとか? それで、埋め合わせ・・・とかだったりして?」
キューピッド様「失敬な! 天使のご厚意をありがたく、 受け取るのじゃ」
すみか「ハイハイ。 じゃ、そう言うことで。 で、会えちゃうわけ? 今、2人と?」
キューピッド様「もちろんじゃ。 そのために、こうしてやって来たのじゃ。 さぁ、選べ! この2人のどちらを!」
すみか「・・・⁈」
キューピッド様「どうしたのじゃ? さぁ、早く選べ!」
すみか「あの・・・3人、いますけど?」
キューピッド様「あぁ⁈」
〇幻想
秋山「嬉しいな。 僕を選んでくれたら! さ」
坂東「お前が、俺を選ぶんじゃない。 俺が、お前を選ぶ!」
クリス「知ってる? すでにYouはMeを選んでる!」
すみか「ちょっと、なに、コレ⁈」
キューピッド様「おかしい・・・かも⁈」
〇公園のベンチ
キューピッド様「その、なんだ・・・ 選択肢は多い方がよかろう」
キューピッド様「なんたって、運命の出会いじゃ」
すみか「だからって、3人も⁈」
キューピッド様「まぁ、まぁ。 ホントのとこは、悪い気はせんじゃろ」
すみか「ん〜、まぁ?」
キューピッド様「そうじゃ、モテモテ、なのじゃから」
〇幻想
秋山「僕を選ぶべきだよ! 僕なら、君を幸せにできる!」
坂東「俺はすでに幸せだ! もう君と会ってるんだからな♥️」
クリス「Meは、Youを幸せにはできないよ。 でもYouといれば、Meは幸せだよ♪」
〇月夜
すみか「まぁ、悪い気はしないかも」
キューピッド様「そうじゃろ、そうじゃろう」
すみか「でも・・・」
キューピッド様「むむ? でも⁈・・・ぞな?」
すみか「何か、3人ともタイプじゃないかも」
キューピッド様「おぬし! それでも花も恥じらう、 うら若き17歳の乙女か!」
すみか「これでも真剣なんだから!」
すみか「運命の相手、今決めなくちゃなんだから。 誰かさんのせいでね!」
キューピッド様「本当に申し訳ない」
キューピッド様「前回の人間も なんだかんだと 決めてもらえなかった・・・」
すみか「前・・・回? じゃぁ、失敗したのって、 初めてじゃないの⁈」
キューピッド様「前回、いやその前も、 そ、その前の前も・・・ そうじゃったかも」
キューピッド様「わしだって、最初から こうじゃなかったんじゃ」
キューピッド様「ピチピチの 愛くるしい ベビーキューピッド様だったんじゃ」
すみか「そ、そうなの? 天使も歳、取るんだ」
キューピッド様「いや、皆じゃない」
キューピッド様「キューピッドの恋の矢を当て損なうと ペナルティで歳を与えられるのじゃ」
すみか「で、この見た目なわけ? どんだけ失敗してるんだか」
キューピッド様「くぅぅぅぅ・・・」
すみか「あたしが今すぐ運命の相手を選べば 少しはマシになるわけ? あなた、助かる?」
キューピッド様「た、多分そのはずじゃ。 おぬしが運命の相手を選んでくれれば わしのペナルティは減るはずじゃ」
すみか「そっかぁ・・・」
〇幻想
秋山「僕を・・・」
坂東「選んで・・・」
クリス「くれるよね♪」
〇公園のベンチ
すみか「よく見れば、みんなイケメン、かも?」
すみか「それにあたしのこと、スゴく好きみたい」
すみか「誰を選んでも あたしは、幸せになれる、のよね⁈」
キューピッド様「それはもう、大請け合いじゃ。 わしの見立てに間違いは、ない!」
すみか「あなたが、それ言う? まぁ、いっか」
すみか「ふぅ〜ぅ。 じゃぁ、いくわよ」
〇ハート
〇ハート
すみか「あたしがいないと幸せになれないって 言ってくれた、あなた。 あなたを選ぶわ」
〇名門の学校
次の日の朝・・・
〇教室
すみか「ちょっと聞いてよ!」
舞「なに、何?」
すみか「昨日の夜さぁ・・・」
ルイ「ねぇ! 今日から教育実習の先生が来るって!!︎」
すみか「えっ⁈ まさか⁈」
〇ハート
キューピッド「おぬしら、教室はここで あってる・・・ぞな?」
〇教室
ルイ「おぬしら⁈」
舞「・・・ぞな⁈ 何語?」
すみか「もしかして、 キューピッド・・・君⁈」
〇ハート
キューピッド「なんで、わしの名前、 知っとるんですか⁈」
〇ハート
すみか「その変な言葉使いに キュン、したからかも、ね♪」
キューピッド「⁈」
乙女ゲーのような設定なのに、肝心かなめのキューピットが残念すぎて笑ってしまいました。そして驚きのラスト、キレイなエンディングですね!
おじいさんのキューピッドって新しいですね!
失敗すると歳をとるっていうのもおもしろかったです。笑
いきなり4人目で出てきたのはびっくりしましたが!
恋のキューピッド様が爺さんなんて発想が面白いですね。しかも、失敗続きで歳をとるのですか。恋の相手が3人ともイケメンだから難しいと思いました。