帰れまテン

ヒロ

エピソード1(脚本)

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〇ジェットコースター
あゆみ「わーい♪ディズニーランドだあー」
父「良かったな、来られて」
あゆみ「最初はカリブの海賊ね」
父「よっしゃ!行こう! きっとママも好きな筈だ」
  あゆみと一緒に来た東京ディズニーランド。
  たまには、こういう家族サービスってヤツも必要かもしれない。
  今日はずっと寝ている筈だったのに・・・。
  話は3時間ほど前に遡る。

〇シックなリビング
父「おはよう」
あゆみ「パパ、おはよう」
母「パパ、あゆみちゃん、おはよう」
母「突然ですが、パパになぞなぞです。 今日は何の日でしょうか」
父「今日?」
母「えっ、 もしかして忘れてる?」
母「今日は・・・・・・」
あゆみ「は〜い。あゆみちゃんとママの誕生日なのです」
父「あ、ああ、そうそう。勿論覚えているよ。プレゼント何がいい?」
あゆみ「ディズニーランドに行きたい!」
母「お!いいわねぇ。じゃ、誕生日のプレゼントで、今日早速連れてってもらいなさい!」
あゆみ「やったぁ!パパ、ありがとう!着替えてくるね」
父「え!おい!困るよ。そんな急に!!」
母「いいでしょ!どうせ、今日は家でゴロゴロするつもりだったんでしょ? だいたいアナタはね・・・・・・」
父「ハイハイハイハイ、分かりました。 行きゃいいんでしょ、行けば」
父「じゃ、ママも早く支度してきなよ」
母「えっ、何言ってんの?私は行かないわよ。 家でお留守番よ、お留守番」
父「はあ、俺とあゆみだけで行くの? ウソでしょ?」
母「本当よ。私はね、毎日家事に子育てに大変なの。この気持ち分からないでしょ」
母「私へのプレゼントは私の自由時間。一人でのんびりしたいの。誰にも邪魔されずに、ね」
母「私がディズニーランドでやりたいアトラクションを3つ制覇してくること!名付けて制覇するまで帰れまテン!!!!」
父「トホホ。テレビの見過ぎだろ」

〇お化け屋敷
あゆみ「わーい、お化け屋敷だ!」
父「ホーンテッドマンションか。久しぶりだな。 何かワクワクしてきた」
  ディズニーランドの幽霊屋敷・・・
  この屋敷の主人らしい人の写真により迎えられる。
あゆみ「お化け屋敷最高!!」
  我々はカリブの海賊と同様に、アトラクション内にて、シレッと撮った写メをママに送る。
  カリブの海賊は見事ビンゴだった。
  そして、幽霊屋敷もビンゴ・・・・・・
  ではなかった。ママ曰く
  化け物屋敷なんて、怖くて嫌い。アタシそんなのやってないから。
  いや、やれよ。ディズニーランドの化け物屋敷ナメんなよ。けっこう完成度高いし、面白いぞ。

〇アマゾン川のほとり
  じゃ次は・・・・・・
あゆみ「わーい、わーい、ジャングルクルーズだ」
父「やっぱこれだろう。動物いっぱいいるし」
  やっぱこれだった。
  2つ目制覇。イェーイ!

〇小型船の上
あゆみ「わーい船だー!」
  その後、船やジェットコースター、鉄道にも乗ったが、軒並みハズレ。
あゆみ「パパ〜、疲れたよ。もう帰ろう」
父「そうだな。もうそろそろいい時間だなぁ。帰ろうか。ギブアップだな。何だろ、ママの言ってた罰ゲームは」
  もしコミット達成ならなければ、きつい罰ゲームが待ってる、ってママ言ってたな。
父「何だろ、罰ゲームって。禁酒かな」
あゆみ「キンシュって何?」
父「お酒飲むのをやめること。 パパにとってはまぁまぁ地獄なんだな、これが」
あゆみ「いいじゃん。お酒やめれば。キンシュ、キンシュ〜!!」

〇メリーゴーランド
あゆみ「最後にメリーゴーランドに乗って帰りたい」
父「いや、もう帰ろうよ」
あゆみ「ママ、何でも乗っていいよ、って言ってたもん!!今日、あゆみちゃんの誕生日だもん!!」
父「ハイハイ、分かった分かった。 乗りましょうね〜。楽しそうですね〜」
  ハア〜、罰ゲーム決定か・・・・・・
  禁酒かな。知らんけど。
  メリーゴーランドを楽しんだあゆみは、上機嫌でママに電話する。
あゆみ「もしもし、ママ〜。楽しかったよ。今メリーゴーランド乗ったとこ。これから帰ります。 降参しましたって、パパが」
あゆみ「パパ〜、ママが代われって」
父「もしもし。終わった。残念だが負けたよ」
「コングラッチュレーションズ!! おめでとう!!ミッション達成!! 帰って来てよろしい」
「ってか、さすがに早く帰ってこ〜い!」
父「えっ!」
「えっ!だって、回転木馬乗ったんでしょ? 大正解!」
父「う、ウソでしょ?メリーゴーランドなんて、ママ好きだったの?」
「そう!大〜好き!」
「というわけで帰ってよろしい」
父「ちなみに罰ゲームは何だったの?」
「指輪でも買ってもらおうか、と・・・・・・」
  第一回帰れまテンは無事終了。
  この企画はまだまだ続く・・・・・・
  のかどうかは誰も知らない。

コメント

  • 何だか幸せを絵に描いたような家族ってこういう家族のことかな〜と思ってほのぼの。読んでるうちにいろんなアトラクションを思い出して、私も久しぶりにディズニーランドに行きたくなりました!

  • とってもユニークなママですね! 自分の誕生日に最愛の娘はディズニーランドで楽しんで、自分も家でのんびりしながら夫へのミッションを楽しみながら過ごす、最高の誕生日ですね。

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