出会いはいつもの通り道?(脚本)
〇電車の座席
何時もと変わらない日常。何時もと変わらない通学風景。その中にある小さな幸せ・・・・・・
眞宮 結菜(今日も居るかな?)
眞宮 結菜(あっ。居た!)
結菜の視線の先には何時もの席に座る1人の青年。座席の1番端に座り静かに本を読んでいる。
眞宮 結菜(いつもどんな本を読んでいるのかな? あの制服、隣町の学校だよね)
眞宮 結菜(声をかけてみたいけど、こんなとこじゃ・・・・・・)
そうこう考えている内に、次の駅に止まり大量の人が乗車してきた
眞宮 結菜(この駅は、沢山の人が乗るから大変だよ)
などを、考えている間に反対側の扉まで追いやられた結菜
眞宮 結菜(うー何時も以上に人が多いよ、キツい。どうしよう、こんな時に変なこと為れたら・・・・・・友達も違う電車であったみたいだし)
車掌「何時もご乗車ありがとうございます。ここから揺れる箇所がございます。お気を付けて下さい」
眞宮 結菜(こんな状態で揺れたら押し潰されるかも)
など、考えて居たら結菜の方に揺れる電車。押し潰されそうになる
眞宮 結菜(わっ?! 危ない)
ぎゅっと目を閉じ胸の前で鞄を抱えて衝撃に備えた
眞宮 結菜(・・・・・・あれ? 何も来ない?)
待てど暮らせど何も起こらず、不思議に感じておそるおそる目を開けた
眞宮 結菜(あにゃ☆※∞∉∋$gmh何、なにゅ、なにょ?!?!)
焦りまくる結菜。それもその筈、何故なら
開人が、結菜の前に居た。正確には、右手に持った本を読みながら、左手で所謂“壁ドン”をして結菜を守っていたのだ。
目線は本に向いているものの、目を開けたら、超至近距離にその顔があり顔真っ赤で硬直する結菜
眞宮 結菜(えっ? えっ? 何でここに? 壁ドンされて・・・・・・あれ、もしかして守ってくれてる?)
眞宮 結菜(左手でだけで支えて、何事も無いように普通に本を読んでる。顔色1つ変えないで・・・でも、どうやってここまで移動したのかな?)
落ち着いて冷静さを取り戻したら、どうやって移動したのか気になる結菜
眞宮 結菜(不謹慎かも知れないけど、こんな近くで顔が見えるのは嬉しいな)
この状態は結菜が降りる駅まで続いた
〇駅のホーム
駅に着いて降りた結菜だが
何故か開人まで降りて来た
眞宮 結菜(な、何で彼まで? とにかくお礼を言わないと・・・・・・)
眞宮 結菜「あ、あの、助けて頂きありがとうございます」
来間 開人「・・・・・・・・・・・・気にしなくていい」
眞宮 結菜「え、えと・・・・・・」
眞宮 結菜(な、何か、言わないと・・・・・・そうだ!)
眞宮 結菜「私、立星学園2年の眞宮 結菜と言います。あの・・・・・・お名前お伺いしてもいいですか?」
来間 開人「・•・•・•・•・•・•・•・•・•・•・•・•」
眞宮 結菜(だ、駄目だった?)
来間 開人「・・・・・・経海高校2年来間 開人」
眞宮 結菜「?! 来間 開人さんですね。ありがとうございます!」
眞宮 結菜「でも経海高校ってここからもう一駅あった・・・・・・筈・・・・・・」
来間 開人「・・・・・・そうだ。けど、あそこは、降りないと後ろの迷惑になる」
眞宮 結菜「ごめんなさい、ごめんなさい! ごめんなさい!! 私のせいで、どうしよう・・・・・・」
来間 開人「・・・・・・別に、君のせいじゃない・・・・・・俺が、したくてやったこと・・・・・・それに、一駅なら問題ない」
眞宮 結菜「でも・・・・・・」
来間 開人「・・・・・・問題ない」
眞宮 結菜(?!)
眞宮 結菜(はぅ、あぅ、あわぅ~)
来間 開人「それより、急がないと遅れる」
眞宮 結菜「あっ?! そうですね。あ、あの、れ、連絡先こ、交換いいですか?」
来間 開人「・・・・・・・・・・・・こく(頷き)」
眞宮 結菜「ありがとうございます! では・・・・・・」
連絡先を交換する2人。終わると駅を出た
〇駅前広場
眞宮 結菜「色々とありがとうございました。連絡しますね」
来間 開人「・・・・・・うん、気を付けて」
そう言い背を向けて歩き出す開人
開人の背中が、見えなくなるまで見送り学校に向かう結菜
その足取りはスキップしそうな程、軽くてはずんでいた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
?「ちっ、あの男邪魔してくれたな」
続?
なかなかこのようなシチュエーションはないですよね!でも有り得なくはないという絶妙なラインで良いなと思いました。
電車内で出会ったと言っていた両親の顔が思い浮かびました。笑
電車で壁ドン。そのあと連絡先交換。こんなド直球な少女漫画的シチュエーション、ほとんどの人が経験できずに人生終わるんですよね(涙)。それにしても最後の台詞は誰の声でしょう。最後の最後でゾクっとしました。