エピソード2(脚本)
〇学校の廊下
つぷり、つぷりと
人差し指が頭の中に沈んでいく
?「な、何を!?」
そしておそらく脳髄に到達していると思われるその指を
ギリギリ
ギリギリと
”ひねり回した”
?「さぁ、くるよ」
?「私の『お兄ちゃん』が」
?「お、お兄ちゃん?」
炎の恐怖「Aaa!?」
燃えたぎる炎が衝撃により掻き消える
驚きの声を上げる怪物のすぐ後ろに
”それ”はいた
それは穏やかに
そして静かに微笑む少年の形をした
?(今、一瞬 何か、恐ろしい何かが────)
”暴威”であった
お兄ちゃん「・・・・・・うん」
お兄ちゃん「まあ、取り敢えず”仕事”を片付けてからだね」
炎の恐怖「AAAAaa!!?」
突然背後に現れたその少年に、怪物は
”再点火”で答えた
お兄ちゃん「雑魚が 無駄に暑苦しいバトルフィールド作りやがって」
お兄ちゃん「てめえの 雑音聞かされる身にもなれや燃えカス」
少年の不意打ち気味で放たれた回し蹴りは正確に怪物の頭部を打ち抜いた
しかし
炎の恐怖「A!AAAAAAAAaaa!!!!」
お兄ちゃん「ああぁん? 再生? いや、ちげぇな そもそも蹴った時の手応えがなかった」
お兄ちゃん「お前、体まで全て炎で出来てんのか」
炎の恐怖「AA!! A ! A ! A! A! AAAAaaa!!」
お兄ちゃん「あぁん?」
お兄ちゃん「テメェ、 今笑ったのか?」
?「あ、まずい」
?「え?」
?「うん、取り敢えず 教室に入ろうか」
?「この世界の”境界”は普通のものより、 ずっと頑強だからね」
そう言うと少女はぼくの手をとって、近くの教室に
蹴り入れた
「ちょ、ま、えええぇ!?」
サッカーボールの気分を味わった
ぼくの目の前で
?「ちょーと、待っといてねー」
ピシャリと扉を閉めた
?「おにーちゃーん!? 好きにやっていいよー」
お兄ちゃん「おう、ありがとな”ハコちゃん” さて、」
お兄ちゃん「テメェ 笑ったってことは余裕があるんだろ」
お兄ちゃん「じゃあよう 多少、本気で蹴ってもいいんだよなぁ」
お兄ちゃん「これ食らっても笑えるのか」
お兄ちゃん「試してみろや!!!」