校則大戦

中村朔

第5話「校則免除の学園祭!(※Kランクは除く)」(脚本)

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〇学校の廊下
菅原筋太「たこ焼き、焼きそば、お好み焼き・・・ 粉ものが俺を呼んでいる!!」
三上大和「僕は金魚すくいしたいです!」
天王寺修徳「焦るな、まずはプランだ! 出店マップは完全に記憶したからな」
菅原筋太「好きにものを食べれるって素晴らしいな!」
三上大和「好きなところを歩けるって 素晴らしいですね!」
菅原筋太「もう我慢出来ない・・・ 俺はそこのたこ焼きを買う!」
天王寺修徳「待て。たこ焼きなら体育館横の 屋台のほうが直径が2ミリ大きかった」
菅原筋太「記憶能力、頼りになりすぎるな!」
天王寺修徳「ふはははは! 学園祭、遊び尽くしてやるぞ!」
樋口ユウナ「いつにも増してはしゃいでるわね」
天王寺修徳「おう! なんたって学祭中は校則免除だからな!」
天王寺修徳「今までに溜まった鬱憤・・・ まとめて晴らしてやるぜ!」
校長「本日のKランクの追加校則を発表する!」
天王寺修徳「ちょっとまってーーー!!」
天王寺修徳「学祭中は校則免除じゃなかったの? え? 俺の夢?」
校長「免除されるのは基本校則の100項目のみ 、 今年から新設された追加校則は適応外だ!」
天王寺修徳「そんなことだと思ってたから、それほど ショックじゃない自分がショック・・・」
校長「だが私も鬼じゃない。学祭への参加を 拒むような校則は追加しない」
天王寺修徳「ホントに?」
校長「楽しめばいい・・・ 楽しめるものならな!」
天王寺修徳「なんか嫌な予感・・・」
校長「追加校則その1、校舎間の移動は すべてうさぎ跳びで行うこと」
天王寺修徳「体力系かよ! まあ、たこ焼きが 食べれるならそれくらい・・・」
校長「その2、たこ焼きはたこ無しのもののみ 購入を許可する」
天王寺修徳「それ小麦粉焼きだよね!?」

〇体育館の裏
天王寺修徳「くぅ〜! うさぎ跳びの後のたこ焼きはうまいな!」
三上大和「タコ入ってませんけどね」
樋口ユウナ「良かったじゃない。 それほど厳しい校則じゃなくて」
天王寺修徳「負けてたまるか! 校則をクリアしたうえで キッチリ楽しんでやる!」
樋口ユウナ「相変わらずバカがつくほど前向きね。 その前向きさに免じて・・・」
樋口ユウナ「はい。1個あげる、タコ入り」
天王寺修徳「えっ、いいの?」
樋口ユウナ「校則は買っちゃダメってだけだから、 もらうのOKでしょ?」
天王寺修徳「お前、実はいい奴なんじゃ・・・?」
樋口ユウナ「実はとかいらないから!」
天王寺修徳「ありがとう・・・でも貰いっぱなしは 俺の流儀に反するな。何かお礼させてくれ」
樋口ユウナ「べ、別にお礼なんて」
樋口ユウナ「・・・・・・」
天王寺修徳「どうした? 急に固まって」
樋口ユウナ「え? な、何でもない!」
天王寺修徳「ん? 射的屋を見てたのか。ああいうのは 記憶力活かせないから苦手だな」
天王寺修徳「・・・あ。もしかしてあの1等の ぬいぐるみが欲しいのか? お前昔からあのキャラ好きだもんな」
樋口ユウナ「み、見てただけだから!」
樋口ユウナ「あんな子供向けのキャラなんて・・・ だ、誰がお子様ですって!?」
天王寺修徳「自分で言ったんだろ!」
菅原筋太「相変わらず仲良しだな、あの2人」
栄子「ユウナ、修徳くんのこと好きだよね。 なんだかんだいつも気にしてるし」
三上大和「修徳さんもユウナちゃんのこと 好きだと思うんですよね・・・」
三上大和「だってユウナちゃんのこと、 細かいことまで覚えてるし」
菅原筋太「むしろそれを隠すために エロを装ってるまであるな!」
栄子「きっかけがあればくっつくかなぁ?」
三上大和「・・・やってみます?」

〇学校の廊下
栄子「ごめんね、ユウナ。 クレープ買うの付き合ってもらっちゃって」
樋口ユウナ「ううん、私もクレープ食べたかったし!」
栄子「せっかく修徳くんといたのに」
樋口ユウナ「べ、別に、お情けでいっしょにいて あげてるだけなんだから!!」
栄子「ねえ、ユウナ。 新宮寺先輩の告白、断ったんだって?」
樋口ユウナ「え、まあ・・・」
栄子「どうして? 先輩かっこいいし、 成績優秀だし、すごく人気あるのに」
樋口ユウナ「どうしてって言われても」
栄子「他に好きな人がいるとか?」
樋口ユウナ「い、いるわけないじゃない! ハ、ハハハ」
栄子「ふ〜ん」
樋口ユウナ「・・・何よ」
栄子「別に? あっ、そう言えば知ってる? 学園祭の言い伝え」
樋口ユウナ「言い伝え?」
栄子「男子寮と女子寮の間に 桜の木があるでしょ?」
栄子「学園祭最終日の夜にそこで告白して OKをもらうと一生別れないんだって」
栄子「逆に、そこで告白できないと 一生付き合えないとか・・・」
樋口ユウナ「ふうん・・・」
栄子「修徳くん、誰かに呼ばれたりして」
樋口ユウナ「なんであいつの名前が出るわけ!?」
栄子「修徳くん、実は最近人気なんだよ? 前向きで男らしいし、優しいし」
樋口ユウナ「そ、そうなんだ」
栄子「本当に誰かに呼ばれるかもね?」
樋口ユウナ「・・・・・・」

〇体育館の裏
菅原筋太「よし、腹ごなしにうさぎ跳びだ!」
天王寺修徳「お前、あんだけやっといて まだできるのか・・・」
三上大和「ちょっと休憩しますか。あ、そういえば 知ってます? 学園祭の言い伝え」
天王寺修徳「言い伝え?」
三上大和「男子寮と女子寮の間に 桜の木があるじゃないですか」
三上大和「学園祭最終日の夜にそこで告白して OKをもらうと、一生別れないらしいです」
三上大和「逆に、そこで告白できないと 一生付き合えないとか」
天王寺修徳「そんなんあるんだ」
三上大和「ユウナちゃん、 誰かに呼ばれるかもしれないですね」
天王寺修徳「なんであいつの名前が出るんだよ!!」
三上大和「ユウナちゃんモテるんですよ。こないだも 3年の先輩に告白されたらしいし」
天王寺修徳「そ、そうなの?」

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