斬刀怪獣ガマイラー

情無合成獣スフィアマザコンザウルス

チャプター3(脚本)

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〇空港の滑走路

〇空港のロビー
係員「──はい、パスポートを確認しました」
係員「それにしても、隕石騒ぎの最中に大変ですね。お仕事てすか?」
「いえ・・・」
???「・・・『愛のため』です♪」

〇山並み
  ──隕石落下から一週間。
  事態は収束を見せる所か、原発を一つ潰せるというチャンスを得た反原発派を、これでもかと煽り続けていた。
「原発反対!!即刻停止!!原発反対!!即刻停止!!」
「宝満電力ぶち殺せェ!!!!」

〇ヘリコプターの中
???「・・・やけに人が集まってるじゃないの」
パイロット「ヘリを選んで良かったですね、陸路はデモ隊が邪魔して通れませんから・・・」
???「・・・原発が無くなれば、最終的に困るのは自分達だってのに」
???「生活よりイデオロギーが大切なのかしら?」
パイロット「モノがモノですからね、ここら辺は日本人じゃないとよく解らないかもです」

〇湖のある公園

〇事務所
ヒカル「未だ、ガマイラーに動きは無し、と・・・」
ショウマ「ガマイラー?」
ヒカル「宇宙怪獣の名前だよ。ほら、博士がドローンで撮ったスキャン画像」
ヒカル「腕が鎌みたいだろ?だからガマイラーさ」
ショウマ「んな安直な・・・」
ショウマ「所で、その博士はどこに?」
ヒカル「それがだな・・・」
川先「まったく、あの財務省め!!」
ショウマ「どうしたんですか?」
川先「ああ、政府にガマイラー対策のための予算を申請したんだ」
川先「ヤツを封じ込めるためというのもあるが、仮に目覚めた場合の対策のためにもな」
川先「そしたら・・・」

〇国際会議場
財務省「ザーイムッムッム!!!!」
財務省「そんな無駄な予算は出せないでやんす〜!!」
財務省「今封じられているなら必要ないでやんす!!財政再建が第一!!そんな物は事業仕分けでやんす!!」
財務省「あ、でも原発税はしーっかりいただくでやんす!!ケツ毛までむしり取ってやるでやんす!!」
財務省「ザーイムッムッム!!」

〇事務所
ヒカル「・・・糞だな」
川先「まあ、あの省庁があんななのは今に始まったことではないがね・・・」
川先「調査費も出せない、対策予算もナシ。 八方塞がりというワケさ・・・」
ショウマ「あいつら・・・ここが怪獣に踏み潰されてもいいのかよ!?」
ヒカル「いいんだろうよ。どの道、政府もデモ隊も都内の人間だ」
ヒカル「地方の発電所がどうなろうと、他人事だと思ってるのさ」
ヒカル「・・・でも、俺達にはつよーい”援軍”がいるじゃあないか」
ショウマ「そっか!!”お嬢さん”が援助してくれたら・・・!!」
金子ススム「・・・」
金子ススム「・・・そりゃあ、そうだけどなあ」
ヒカル「いいじゃないですか若、事態が好転する上に、若はあんな美少女とイチャイチャできる」
ヒカル「何もかもが上手く行くんですよ!!万々歳じゃないですか」
金子ススム「お前なぁ、他人事だと思って・・・」
ヒカル「・・・マムシドリンクと寝室、用意しときますね♪」
金子ススム「せんでいい!!!!」
川先「えっと、ショウマくんだったか」
川先「私は部外者だから全然知らないんだが、そのお嬢さんって誰なんだ?」
ショウマ「ああはい、あの人は・・・」
ヒカル「お、噂をすれば・・・」
金子ススム「うわ・・・来た」

〇職人の作業場
ヒカル「ヘリで来たのか、流石はブルジョワ」
ショウマ「まあ、陸路はデモ隊が邪魔ですから・・・」
パイロット「到着しましたよ、お嬢さん」
???「ありがとう」
???「・・・・・・すーっ」
???「ふう」
???「さすがは山奥!!空気が美味しい〜♪」
???「・・・あっ!!」
金子ススム「・・・・・・・・・」
金子ススム「・・・・・・あ・・・ども」
???「ああーっ!!ダ〜リ〜〜〜ンっ♡♡♡♡♡♡」
???「あたしのこと出迎えてくれたのねっ♡あたしも会いたかったぁ〜〜ん♡♡」
金子ススム「うわあ!!いきなり抱きつくなっ!! 胸当たってんぞ!?」
???「んもぉっ♡当ててるに決まってるじゃん♡」
川先「・・・・・・なんじゃい、あの安っぽいハーレムラブコメに出てきそうな娘は」
ヒカル「しっ!!作者の性癖にケチつけんでください!! 消されますよ!?」
ショウマ「紹介しましょう、彼女は”パイ・リン”さん。 若の・・・金子ススムの婚約者です」
川先「婚約者ねぇ・・・」
川先「・・・んん!?」
川先「まさか、パイロンの!?」
  パイ・リン。14歳。中国大手企業・白竜(パイロン)重工の社長令嬢。
  金子ススムとは婚約者であるが、その年の差から世間からは可哀想に思われている。
  ちなみに本人はというと・・・
パイ・リン「あははっ♪ダーリンの助けができるなんてリン幸せっ♡」
パイ・リン「任せてねダーリン!!あたしが未来の妻として支えてみせるから!!」
金子ススム「あのなぁ・・・学生の勉強会じゃないんだぞ・・・」
金子ススム「それに俺達の関係が世間からどう思われてるかも知ってるだろ・・・?」

〇コンビニの雑誌コーナー
  ────遡ること数週間前。コンビニにて。
金子ススム(今日は月間チェ・ヨンスの発売日だ!! セイバーマスタートマトどうなったかな・・・)
金子ススム(ん?これは・・・)
ゴシップ誌「悲報!!宝満電力社長の息子 5歳年下の女子中学生を手籠にする!?」
ゴシップ誌「中華令嬢を毒牙にかける 宝満バカ息子の呆れた所業!!」
ゴシップ誌「追経味大学女教授吠える!! 『ロリコン野郎が!!お前なんか死んでもいい』」
金子ススム「・・・・・・・・・」

〇職人の作業場
金子ススム「とにかく、世間的によくないから俺達はあまりベタベタしない方が・・・」
パイ・リン「なにそれ!?意味わかんないんだけど!!」
パイ・リン「何でそんなワケわかんない奴らのせいであたしとダーリンの愛を邪魔されなきゃならないの!?」
パイ・リン「あ、そうだ!!ダーリンがあたしの家に婿養子にきて 一緒にあっちで過ごせばいいんだっ♪」
金子ススム「そういうワケにいくか、ここの人達を見捨てちゃおけん」
パイ・リン「・・・真面目なんだね、ダーリン」
パイ・リン「そういう所もだーいすき♡♡」
ヒカル「・・・・・・・・・あの」
ヒカル「そろそろ怪獣対策の方に話を進めてほしいのですが・・・」

〇事務所
  事態説明中・・・
パイ・リン「・・・なるほど、そのガマイラーってのを熱したまま、どこかの火山地帯にでも放りこめって事ね」
金子ススム「いや、火山地帯はアウトだろ・・・」
パイ・リン「でも、常時高熱を放つ場所なんてそこぐらいしかないじゃん」
川先「待ってくれ、ロケットに搭載して地球外に追い返すというのはどうだ?」
金子ススム「・・・なるほど!!『プランZ』ですか!!」
川先「・・・ほう?君結構詳しいな?」
パイ・リン「??」
川先「それに元と違って、今のガマイラーは動けない状態にある。ロケットにくくりつけるのは簡単だ」
金子ススム「ただ、あの巨体を打ち上げるロケットをどう用意するか・・・」
金子ススム「ロケットが用意出来たとしても、ヤツを熱したまま発射台まで持っていくには・・・」
パイ・リン「安心してダーリン♡ロケットなら用意できるわ!!」
金子ススム「マジか!?流石は白竜重工・・・」
パイ・リン「ふっふーん!!実はどさくさ紛れに独裁者の所から押収したロケットがあるの」
金子ススム「・・・それ大丈夫なのか?」
パイ・リン「大丈夫大丈夫!!あの国、一応宇宙開発においてはアメリカとツートップだったじゃん」
パイ・リン「足りない所はウチで改修するから!!」
川先「ロケットは解決だな、後はどうやってヤツを温めたまま輸送するかだが・・・」
パイ・リン「それもこっちで使ってる農地乾燥機が使えるわ」
金子ススム「あのでかい電極みたいなやつか・・・」
金子ススム「なるほど、あれでガマイラーを覆って、トレーラーか何かで動かすと」
パイ・リン「費用は白竜重工が受け持つわ!!私にまかせてダーリン♡」
金子ススム「いや、それだと筋が通らん。親父に頼んで半分はこちらが負担しよう」
金子ススム「”ウチの原発に支障が出るぞ”って伝えりゃ、あのジジイも動くだろうしな」
パイ・リン「ダーリン・・・・・・」
パイ・リン「夫婦の共同作業って事ねっ♡♡やぁ〜ん♡ 素敵ぃ〜〜〜〜っ♡♡♡」
金子ススム「うわっ!!だからいきなり抱きつくなよぉ!!」
ヒカル「おーおー、青春だねぇ」
ヒカル「・・・久々にヨメさんに電話したくなっちまったよ」
ショウマ「僕も・・・今度の休みに久々に彼女に会いに行こうかな」
ショウマ「まあなんにせよ、これで事件は解決・・・」
パイ・リン「きゃあっ!?」
川先「なんだ今のは!?」
金子ススム「何かが壊れる音・・・・・・」
金子ススム「・・・・・・まさかッ!?」

次のエピソード:チャプター4

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