プロローグ(脚本)
〇美術室
とある田舎の学校の美術室にて・・・
「そういえば今日、新しく誰か来るんだって?イケメンとかきてほしいなあ」
「え、マ?てかマジこの学校女多くてイケメン少ないからうんざりなのよねえほんと、きてほしい気持ちわかるわあ」
「てかさ、それ誰から聞いたの?先生の話盗み聞きしたの?」
「ひっみつ〜♪」
「えーなにそれ早く教えろーーよ〜」
楽しく3人で会話していると、授業終了を告げるチャイムが鳴る
「あれ、先生いないのに終わっちゃったわ!あはは!」
3人の女子生徒はまだ談笑しながら次の授業に間に合うよう片付ける
そして、3人が去ったあと一人のゴシックな雰囲気の女の子がその美術室に入っていた
ガラテア「?」
あたりをゆっくりと見渡すが、誰もその場にいない
どうすればいいのかわからないのか、室内に飾ってるものから、キャンバスなどを眺める
しかし、飽きが早い子なのかまたウロウロし始める
ハイヒールのコツコツという音を上品な歩みのおかげで綺麗なリズムと音色として奏でられている
そして、彼女自身はとても静かだ動くのは表情だけで声帯は動かさない
ガラテア「・・・♪」
いつのまにか彼女は両手の中に猫のキーホルダーを置いていた
誰のものなのかもしかしたらさっきの生徒のものだろう・・・と、そんなことは一切気にする事なくただただジッ・・・と見つめる
20秒ほど近くその猫ちゃんの容姿に心を奪われていた
ガラテア「!」
時間の素早い経過に驚いて、そろそろ終いにしようと丁寧に置いてあった場所に戻す
彼女はまた会えると信じて一つ笑みを浮かべた
すると、そこへ
ルージュ「ここにいたんだね・・・まったくあちこち行き過ぎだよ」
ルージュ「まったく・・・ほら、教室に案内してあげるからついておいで」
すると、悲しそうな表情を浮かべながら先ほどのキーホルダーを手にして教師の背中をポンポンと叩く
ルージュ「どうしたんだい?」
キーホルダーを見せて、誰のものなのか・・・と意思表示をする
ルージュ「もしかしてだけどこれは誰のものなのか知りたいのかい?だとすると、これは3年4組の子のものだね」
ルージュ「届けに行ってみるかい?」
首を横に振り、教師に渡してその跡をついていくことにした
ルージュ「今から昼休みだからついてきてもいいけど・・・その前に服を替えようか・・・待ってて」
ワクワクしながらどんな服なのか待っていると・・・
ルージュ「すまない・・・この高校はヤンキーが多くてな私の知り合いの妹も通ってたんだがもう来ないってなって受けとったのがそれなんだ」
あの上品だった服とはまったく違うだらしないファッションになってしまい落ち込んでしまうかと思ったら
今にもわーいわーいと聞こえそうなぐらいはしゃぎ始める
ルージュ「ふぅ・・・・・・よかった気に入ってくれたみたいだな」
深々と感謝のお辞儀をする
ルージュ「よし、じゃあ向かおうか」
二人は歩幅を合わせながらゆっくりと歩いていった
ルージュとガラテア果たして何者なんでしょう。初めに出てきたおしゃべり3人組女子とは全く違うタイプのように感じますが、これからこの校舎でどのような展開があるのか楽しみです。
ゴシックテイストの物語かと思ったらガラテアがいきなりヤンキー風に着替えさせられていて、さらにそれを喜んでる風で、これはコメディなのか、と気付いたら終わってしまった。ルージュとの関係など、続きが気になります。