遠い日の初恋

栗スナ

遠い日の初恋(脚本)

遠い日の初恋

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遠い日の初恋
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〇開けた高速道路
松葉「あ!貴様」
陽介「ま、松葉。こんなところで出会えて今日は最悪な一日だろうな。お前なんか好きじゃねーからな!おえっ!!」
松葉「ん。なんだこれは」
陽介「名簿だよ~。お、お前にやるんだからな!」
松葉「いや、いらん。道でばったり会ったように見せて、まさか授業をほっぽり出してここまで来たと言うのか?」
陽介「ご名答。よくわかってるじゃねえか、クソ女」
松葉「お前高校教師だろう!!なぜ…」
陽介「まあそうなんだが、ついふらふらと路傍の花が気になって摘みに来ただけだ。お前という…」
松葉「そこのやつか…いや、散ってるじゃないか」
陽介「え!?いや、教室で飾ろうと思ってな。なんて美しい花だろう」
松葉「タイヤの跡がついてるな」
陽介「かわいそうに。水をやれば生き返るかな。いや、いかんいかん!!」
陽介「おしゃれモード全開!!!」
松葉「何だ?陽介の服がチャラくなったぞ」
陽介「え・・・」
陽介「…」
松葉「あ、元に戻った」
陽介「くそう。覚えてやがれ!!このアマ」
松葉「あ。おい!行ってしまった…キュン!!!」
  これが松葉の初恋だった・・・。
  そして二度目の恋の季節がやってきた。
松葉2「あ、貴様」
陽介2「あ、松葉さん」
松葉2「ってどんだけ月日流れてるんだ、これ」
陽介2「出家しました。にょしょうに興味はありません」
松葉2「ああ、あのときイエスと言っておけば・・・ってあたしも結婚してないんかーい!」
  完

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