健康の国

下田 硬進

最新医療の国へ(脚本)

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〇ホテルの部屋
クルン「ジェラン様、今日いいことを聞いたんだ」
ジェラン「いいこと?何?」
クルン「ここよりもっと 医療が発達している国があるんだって」
ジェラン「本当?!」
クルン「うん、本当だと思う」

〇宮益坂
クルン「ここよりもっと・・・?」
医療の国民A「うん、そーだよ」
クルン「僕と一緒にいた娘、 心臓の病気にかかってるんです」
クルン「そこに行けば、治す方法が見つかりますか?!」
医療の国民A「ん〜、どうだろ」
医療の国民A「あの嬢ちゃん、 だいぶ末期そうだったから・・・」
クルン「まっき・・・?」
医療の国民A「・・・気にしないで」
医療の国民A「嬢ちゃんが話したそうにしてたら、 聞いてあげてね」
クルン「?はい」
医療の国民A「何はともあれ」
医療の国民A「医療目当てならそっちに行ってみな」

〇ホテルの部屋
ジェラン「・・・」
  ジェラン様は僕の予想とは違って
  悲しそうな顔をした
ジェラン「クルン、早めにその国に行きたい?」
クルン「僕はどちらでも」
ジェラン「じゃあ、質問を変えるね」
ジェラン「私の命と私の最期の思い出、 どっちを大切にしたい?」
クルン「なんでそんな質問を?」
ジェラン「もしもの話」
クルン「・・・」
クルン「僕は、どちらも守る」
クルン「たくさん考えて、 その方法を見つけ出すから」

〇ホテルの部屋
ジェラン「あの人・・・気づいてたんだ」
ジェラン「クルン、────」
ジェラン「だから・・・っ!」

〇田園風景
ジェラン「はぁ、はぁ、」
ジェラン「本当にこっちなの?」
クルン「うん、誰に聞いてもそう答えるし」
ジェラン「ていうか、クルンは なんで息が切れないの!?」
クルン「そりゃあジェラン様の召使いですから」
ジェラン「確かに・・・」
村にいた少女「あら、旅人? どうかしたの?」
クルン「少し道に迷ってしまって」
ジェラン「ここらへんに 最新医療がある国があるって 聞いたんだけど・・・」
村にいた少女「あぁ、ワタシも今から行くところなの」
村にいた少女「良ければ、一緒に行く?」
クルン「はい!是非!」
ジェラン「ありがとう、恩に着るね」
村にいた少女「えぇ」

〇西洋の住宅街
村にいた少女「ここよ」
ジェラン「わぁ、白でキレイ!」
クルン「明るい印象を受けますね」
クルン「観光客とかがよく来るんですか?」
村にいた少女「そうね、このあたりだと 一番有名なんじゃないかしら」
ジェラン「私達、いつも図書館で 医学書を読んでるんだけど、 図書館ってどこにあるの?」
村にいた少女「それならワタシの家に来る?」
村にいた少女「たくさん本があるわよ」
ジェラン「いいの?!」
ジェラン「行く行く!迷惑でなければ!」
村にいた少女「えぇ、こっちよ」

〇立派な洋館
ジェラン「洋館・・・?」
カリュ「えぇ、ワタクシこの国の王女なの」
カリュ「その青髪、あなた達は 健康の国出身でしょう?」
カリュ「それに見たことがあるの」
ジェラン「え?でも私は見たこと無いけど・・・」
カリュ「あなたも王女なのでしょう?」
ジェラン「うん、そうだよ」
  いつもなら自己紹介するはずなのに、
  僕はそう思った。
クルン「僕達、旅をしているんです」
ジェラン「あぁ、そう 私の病気を治すためにね」
カリュ「・・・そう」
カリュ「とにかく、入って」
カリュ「ワタクシが案内するわ」
クルン「・・・なにか・・・おかしい」

次のエピソード:最新医療の国、タヴァリオ

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