エピローグ「鉄のワルツ、未だ終わらず」(脚本)
〇黒
・・・・・・・・・それから、少しして
〇城の会議室
ボーゲン軍兵「これが新たに調査した反政府勢力のデータです」
ホーク将軍「どれ・・・」
ホーク将軍「・・・・・・」
ホーク将軍「・・・・・・少ないな」
ホーク将軍「もっと多いものと思っていたが・・・」
ボーゲン軍兵「以前の共有されていたデータは、ディーンショ大臣の手で改竄されていました」
ボーゲン軍兵「これが、奴らの化けの皮の下。テロリストでもない弱小組織です」
ホーク将軍「そして、最大のスポンサーでもあったディーンショ大臣が死んだ事で、今や彼らは衰退の一途・・・」
ボーゲン軍兵「ようやく、この国にも平和が戻りますね」
ホーク将軍「・・・素直に喜んでいいかはわからんがな」
ホーク将軍「っと、もうすぐ式典だ。行こうか」
ボーゲン軍兵「はっ!!」
〇西洋の城
その日、ボーゲン公国最年少にして、初の女性の指導者が誕生した。
アルミリア・ボーゲン。先のディーンショ事件にて刃に倒れた父に代わり、ボーゲン公国を背負う若き女王だ。
アルミリア・ボーゲン「・・・以上が、今回の事件の巻末です」
アルミリア・ボーゲン「たしかに、ディーンショ・バイランドのやった事は許されない事でしょう。しかし、彼を凶行に走らせたのは我々・・・」
アルミリア・ボーゲン「・・・”偉い人たちに任せればいい”という、我々の怠慢に他なりません!!」
アルミリア・ボーゲン「政治に関わる者だけではありません、皆様国民の一人一人がボーゲン公国の血肉であり脳細胞だという自覚を持ってください」
アルミリア・ボーゲン「そしていつか・・・ディーンショにこう言ってやりましょう」
アルミリア・ボーゲン「”私達はお前が思ってるほど馬鹿じゃない” と!!」
〇洋館のバルコニー
アルミリア・ボーゲン「・・・ふう、ドレスって重いんですね」
ホーク将軍「素晴らしい演説でした、陛下」
アルミリア・ボーゲン「ホーク将軍!!」
ホーク将軍「しかし、これは始まりに過ぎません。本当に大変なのはここからです」
アルミリア・ボーゲン「承知の上です。お父様と約束しましたから」
ホーク将軍「・・・・・・」
アルミリア・ボーゲン「・・・・・・レイヴンの皆様は?」
ホーク将軍「予定時刻との事で、既に飛び立ちました」
アルミリア・ボーゲン「そう、ですか・・・」
アルミリア・ボーゲン「・・・・・・」
ホーク将軍「・・・・・・カゲロウさんと別れるのが、寂しいようですね?」
アルミリア・ボーゲン「なッ・・・将軍!?」
ホーク将軍「ははは、私とて人の子です。そういった感情はわかりますよ」
アルミリア・ボーゲン「う・・・・・・」
アルミリア・ボーゲン「・・・・・・何ですか」
アルミリア・ボーゲン「なんですか!!あんなマザコンの野蛮人!! あんなのこっちから・・・!!」
アルミリア・ボーゲン「こっちから・・・」
アルミリア・ボーゲン「・・・・・・・・・ッ!!!!」
アルミリア・ボーゲン「カゲロウさぁーーーーーん!!!!!!!!!!」
アルミリア・ボーゲン「やっぱり貴方・・・・最低ですぅうッ!!!!」
アルミリア・ボーゲン「・・・・・・ッ!!」
アルミリア・ボーゲン「わあああーーーーん!!!!!!!!」
ホーク将軍(今は泣きなさい、アルミリア・ボーゲン)
ホーク将軍(そうして、人は成長するのです)
〇空
〇潜水艦
リサ・パトリケエヴナ「今回の任務は終わったが、忙しくなるのはこれからだ」
リサ・パトリケエヴナ「既に失われた技術であるサイボーグ手術、それをディーンショにした”何者か”・・・ 今後、それが私達の目指す相手になる」
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