パンツオリンピック

ソータP

パンツオリンピック(脚本)

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〇黒
  ──2082 年。世界は様々な技術革新を起こし以前とは比べものにならない程高度な世界となっていた──
  ──そんな高度に発達した世界においてあるものが人々を虜にし熱狂させていた──
  それが、、、パンツオリンピック。
  82年に一度行われる世界最大イベント。
  王者の証である金のブリーフを誰もが渇望し死闘を繰り広げる。
  そんな中、世界一のパンツアスリートを目指す一人の男がいた。
  通称『白の神』。
  これはそんな白の神と
  それを支えるパンツ技術士により繰り広げられる物語である。

〇競技場のトラック
  ──パンツオリンピック前日──
マネージャー「8、、、9、、、10、、、ピッ!」
マネージャー「10秒83。 これじゃ10秒切れないですよ」
犯津 振一負「うるせーなー! こっちは本気でパンツ脱いでんだ!」
犯津 振一負「パンツ100枚脱ぐのに10秒台ってだけで速いだろ!」
マネージャー「それはそうですけど犯津さんが出場する パンツ早脱ぎ種目では10秒切らないと優勝出来ないですよ」
マネージャー「今日練習に来ている早脱ぎ全世界チャンピオンは新パンツを入手して 9秒台出せそうって噂らしいですし」
犯津 振一負「なんだと!そいつはどこにいる!」
マネージャー「あそこです」
  マネージャーは元世界チャンピオンの方を指さす。
  黄金のパンツを穿いた元世界チャンピオンが立っている。
犯津 振一負「あ、あれは、、、! 世界最高峰の大手パンチラリズムが開発したGP500じゃないか!」
マネージャー「知ってるんですか?」
犯津 振一負「ああ。最大まで軽量化されさらにパンツを脱ぐ時の空気抵抗を最大限に減らすため流線型にされた最高のパンツだ、、、」
犯津 振一負「それに比べて俺は市販の紙おむつ、、、。 パンツでもないのに勝てるわけないだろ!」
マネージャー「確かに。 でもそろそろパンツ技術士の中野さんが来てくれる頃ですよ」
犯津 振一負「ああ、そうだったな。 まだか、中野さんは」
「犯津さーん! お待たせしましたー!」
  少し離れた所から男性が犯津らのところへ走ってやってくる。
アキレス中野「犯津さん!お待たせしました!」
犯津 振一負「遅いよ!中野さん! 元世界チャンピオンはGP500手に入れたみたいなんだよ!」
アキレス中野「そうなんですかー。 でも安心してください!」
アキレス中野「はい、これ!」
  中野は犯津にあるものを手渡す。
犯津 振一負「こ、これは、、、!」
犯津 振一負「GP500じゃないか!! いったいどうやって!」
アキレス中野「ふっふ。 実はそれ私が作った模造品なんですよ」
アキレス中野「といえども性能は同じです。 ささ、穿いてみてください!」
犯津 振一負「お、おう! ほれ、おいしょっと、、、」
犯津 振一負「あれ、中々入らないな、、、」
犯津 振一負「んんーーー!きつい!」
犯津 振一負「ふん!!っと、、、」
  ブチッ。
「あ、、、」
犯津 振一負「中野さん、、、 もうちょっと大きいの作ってもらっていい?」

〇諜報機関
  ──中野パンツ開発センター──
  中野は最新式のパソコンであるパンツ10を使って何やら複雑なパンツ言語を打ち込んでいる
「これをこうして パンツをああして 魚を混ぜってと、、、」
「できた!」
アキレス中野「犯津さん!新作出来ましたよ!」
犯津 振一負「おう、どれどれ。 履き心地はっと、、、」
犯津 振一負「うわっ!なんかヌメヌメしてんだけど! 魚介の匂いもするし!」
犯津 振一負「気持ち悪!!」
  犯津は新作魚介パンツを地面に投げ捨てた。
アキレス中野「あれ、お気に召しませんでしたか。 そしたらこれはどうですか?」
  中野は何やら怪しげなパンツを犯津に手渡す。
犯津 振一負「え、これ穿くの、、、?」
アキレス中野「はい!」
犯津 振一負「(これパンツじゃなくてかぶり物じゃないの、、、?)」
犯津 振一負「とりあえず穿いてみるか、、、」
犯津 振一負「おいしょっと。 ん、んん!」
アキレス中野「いかがですか?」
犯津 振一負「おー!いいぞ! 最高の履き心地だ!」
  ウォーーーン
  どこからともなく、オヤジがうなるような声が聞こえる。
犯津 振一負「ん?なんだこの音は?」
アキレス中野「どうしました?」
犯津 振一負「ん、いや、何でも無い。 多分気のせいだ」
アキレス中野「はい。 よし!ではそれでいきましょう!」
アキレス中野「競技用に100枚作製っと」
  ガガガガガ、、、
  中野は慣れた手つきでパンツ10を操り
  かぶり物を100枚作り上げる。
アキレス中野「犯津さん!100枚出来ましたよ! 後はこれで本番まで最後の練習頑張ってください!」
犯津 振一負「ああ、ありがとう! じゃあこれから競技場に戻って最後の仕上げをしてくるよ!」
  そう言うと犯津は人面かぶり物を穿いて競技場にそそくさと向かった。

〇競技場のトラック
マネージャー「あ、犯津さん、お帰りなさーい」
犯津 振一負「ただいま。 それじゃあこっからパンツオリンピック前日最後の詰めいくぞ!」
マネージャー「はい!」
犯津 振一負「準備はできた。 タイム、計ってくれ!」
マネージャー「分かりました。 それじゃあいきますね」
マネージャー「よーい、スタート!」
犯津 振一負「ビュンビュンビュンビュンビュンビュン!」
  犯津は目にもとまらぬスピード
  を出しているかのように口先でビュンビュン言いながら人面かぶり物をある程度速く脱いでいく。
犯津 振一負「ううぉおおおおおーーーー!!!」
マネージャー「8、、、9、、、ピッ!」
マネージャー「9秒93、、、」
マネージャー「す、すごい、、、、!」
マネージャー「すごすぎますよ!犯津さん!! 9秒台です!」
犯津 振一負「よし!!ついにいったぜ!!!」
犯津 振一負「これならまだいける!! 最後の最後までやってやるぞ!」

〇競技場のトラック
  犯津はその後も練習を続け最後には6秒台までタイムを縮めた。

〇黒
  ──パンツオリンピック当日──
  パンツ100枚早脱ぎ種目の犯津の結果は
  失格。
  失格の理由はパンツではないものを穿いていたため。
  これを機に犯津はかぶり物派になったという。
  ウォーーーン
  オヤジのうなり声が聞こえる。
  どこからともなく、、、
  いや、、、
  パンツからともなく、、、。

コメント

  • 60年後、きっと私はこの世にいないだろう年齢なので、このパンツオリンピックを見に行けないのがただただ残念です‼ あまり深く考えずに読むといいリラックスになるお話でした。

  • 発想がまずおもしろかったです!
    パンツオリンピックって、何をする競技なんだろう?と思って、読んでみたら納得。
    パンツも進化してるんですね。

  • 未来のオリンピックは様々な競技が出てくるかもしれませんね。パンツ100枚履き。パンツ100枚アイロン掛け。などなど。この作品の未来が楽しみです。

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