時間線を超えた姉妹 〜タイムライン・シスターズ〜

イヌドングリ

第2話「私は、どこ?」(脚本)

時間線を超えた姉妹 〜タイムライン・シスターズ〜

イヌドングリ

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〇シックな玄関
坂野 舞「まあ、りせに友達ができて嬉しいわ」
堀井 舞「え、あ、母さ・・・・・・」
坂野りせ(?)
坂野りせ(ふむ)
坂野りせ「実はさっき、泊まってもらうことになって」
坂野 舞「あら、お泊まりの友達なんて人生で初めてじゃない?」
坂野りせ「興味なかったから」
坂野りせ「これまでは」
坂野 舞「こんな子だけど、仲良くしてやってね、え〜と──」
堀井 舞「あ、あかり!」
坂野 舞「あかりちゃん」

〇本棚のある部屋
坂野りせ「あかりさん」
坂野りせ「とりあえず、あなた何者なんです?」
堀井 舞「そっちこそ何者なの?」
堀井 舞「ここはわたしの家、わたしの部屋」
堀井 舞「わたしは──」
堀井 舞「坂野あかり、この家の一人っ子よ!」
坂野りせ「奇遇、ですね」
坂野りせ「私もこの坂野家の一人っ子です」
坂野りせ「名前はりせですがね」
堀井 舞「・・・・・・ふざけないで!」
坂野 舞「りせ、大丈夫?」
坂野りせ「大丈夫〜!」
坂野りせ「・・・・・・学校でする劇の練習!」
坂野 舞「あんまり大きな声出さないでね」
坂野りせ「は〜い」
堀井 舞「いったい、なにが起きてるのよ・・・・・・」
坂野りせ「私に話す気があればですが──」
坂野りせ「なにが起きたか話してみては?」
堀井 舞「信じるはずない」
坂野りせ「本棚を見てください」
堀井 舞「SF、好きなのね」
堀井 舞「私は・・・・・・苦手」
坂野りせ「ですので、あなたよりは受け入れますよ?」
坂野りせ「なんとなく、SF的な状況にいると、思っているのでは?」
堀井 舞「・・・・・・やっぱり、いい」
堀井 舞「あんたを信じられない」
坂野りせ「ですよね」
坂野りせ「あなたの立場を奪った謎の人物」
坂野りせ「信用しないのは定石です」
堀井 舞「そ、そうね」

〇本棚のある部屋
坂野りせ「そう言えば、先ほど私の母を見て困惑されてましたが──」
坂野りせ「親の名前は?」
坂野りせ「私は、智治と舞の娘、ですが」
堀井 舞「・・・・・・ムカつく」
堀井 舞「それも一緒」
坂野りせ「そう、ですか」
堀井 舞「話変わるけど、あんた機械詳しい?」
坂野りせ「ええ、まあ」
堀井 舞「私のSNSアカウント、軒並み入れないんだけど、なんとかできる?」
坂野りせ「それ、信用できない相手に任せます?」
堀井 舞「それ以上に死活問題なの!」
堀井 舞「友達と連絡も取れないし」
坂野りせ「見せてください・・・・・・どれどれ」
坂野りせ「あの、つかぬことお伺いしますけど 愚痴アカとか裏アカじゃないですよね?」
堀井 舞「違うわよ! だったとしても、あんたには見せない」
坂野りせ「安心しました」
坂野りせ「ふむ」
坂野りせ「・・・・・・もしよかったら相互フォローのご友人アカ、教えてもらえませんか?」
堀井 舞「なんでよ?」
坂野りせ「ちょっと確認したいことが」
堀井 舞「わかった、ちょっと返して」
堀井 舞「って、ネットにも繋がらない?」
坂野りせ「私のでどうぞ」
坂野りせ「・・・・・・ふむふむ」
堀井 舞「あれ? フォロー外すような子じゃないんだけど」
坂野りせ「原因は不明ですが、アカウントが消えてますね」

〇おしゃれなリビングダイニング
堀井 舞「あり、がとうございます」
堀井 舞「いただ、きます」
坂野 智治「まあまあ、緊張せずに食べて」
坂野 智治「あかりさん」
坂野りせ「オレンジクリーム煮、私の好物です」
堀井 舞(子供の頃、嫌いだったやつだ)
堀井 舞(いつの間にか出てこなくなったんだっけ)
堀井 舞「あむっ・・・・・・」
堀井 舞「おいしい」
坂野 舞「そう、口にあったみたいで嬉しいわ」
堀井 舞「はむっ! あむっ!」

次のエピソード:第3話「なれそめ話」

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