死霊と悪き女の子

ザクロ

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〇ファンタジーの教室
後輩A「いやあ、今日のお昼はびっくりしましたねえ」
リーア「なにがー?」
後輩A「いや、あ、あれですよ!まさか・・・せ、せん先生に子供がいるっていう話です。 いるとは思わなくて・・・」
リーア(あーあれねえ確かにびっくりしたねぇーあはは)
後輩A(お、驚いてるのかわかんないや・・・)
後輩A「あ!そういえば大事なこと忘れてた!」
リーア(なにどうしたのぉ?)
後輩A「掃除すること忘れてて・・・!!ここは私一人でやるので帰ってて大丈夫ですからね!」
リーア「大変そうだったら駆けつけるからね」
後輩A「ありがとうございます・・・!!それでは掃除始めるので離れといた方がいいかと!服が汚れるので・・・」
リーア「わかったーじゃあ離れるね」
後輩A「はい!すぐ終わらせるので心配しないでいいですからね!」
  ──そして、リーアはその場から離れ後輩が一人でほうきを使い教室をきれいにしていく──
後輩A「よし、良い感じかな5分だけしかやってないけどいいでしょう!」
「終わったんだ〜」
後輩A「きゃあ!?だ、だれ!?」
リーア(えへへ、リーアだよお)
後輩A「ううっ・・・こわいじゃないですかぁただでさえ怖いの苦手なのにィ・・・」
リーア「ごめんねえ、でも怖がってる後輩ちゃんも可愛いよ♪」
後輩A「い、いま褒めるとこじゃないじゃないですかァ・・・!」
リーア「調子乗っちゃったごめんね〜」
後輩A((もう・・・・・・・・・))
  ──気を落としているところにリーアが何か差し出してきた──
後輩A「いやあぁ!!な、なななんでこ、こっくりさん・・・のが!ど、どこで見つけたんですか!!」
後輩A「ねえ、先輩・・・!」
リーア「見つけた・・・んじゃなくて落ちてきたの♪ 運命って捉えても良いよねこれ♪」
後輩A「え・・・っ?どういうことですか?え、ほんとの心霊現象‥とか?」
リーア「「運命」って言って、幽霊さんも怖がらせるためにやってるんじゃないの何かを「伝えたい」からなの」
後輩A「わ・・・わかりました・・・」
後輩A((先輩の様子・・・なんか変・・・こういうことに目がないていうのは聞いてたけどまさかこんなになるなんて・・・))
リーア「ねえねえねえ、これさ私が持ち帰るから後輩ちゃん。 明日さ休みだからこっそり学校に来て〜門の前にね」
後輩A「え、あ・・・はい・・・・・・」
後輩A((断ったら怒られそうだから言うこと聞かないと・・・でも絶対私と一緒にコックリさんやるんだろうなあ・・・・・・))
リーア「それじゃ、待ってるよ。ふふふっ」
  そして・・・・・・翌日の夜・・・
  ──ぷるるるる・・・──
リーア「出ない・・・出ない・・・出ない・・・!!早く出てよお」
「ごめんなさい・・・!お待たせしました・・・!」
後輩A「待たせてしまいすみません」
リーア「いいんだよ、大丈夫♪」
後輩A「お優しい言葉ありがとうございます・・・!」
リーア「それじゃあ行こっかついてきて」
  トコトコ・・・冷たく殺伐とした風が緊張感をあおり知らず知らずのうちに両肩がこわばってしまう。
  玄関前に着きドアを開く・・・
  しかし、案の定鍵がかかってしまっている。
  どうするかほんの少しだけ焦りを浮かべた顔のまま必死に辺りをキョロキョロする
リーア「なにか・・・いいのないかな開けれそうなもの・・・」
  良い案が思いつかなくて髪の毛をわしゃわしゃと激しく掻き回す
後輩A「(まずい・・・・・・このままじゃなにされるか・・・私も見てるだけじゃだめかも)」
  動こうとして、足を前に一つ動かしたらリーアに止められる。
リーア「まって、良いこと思いついた」
リーア「この石で窓壊せばいいんだよ♪ ほら、行こっ」
後輩A「でも、そんなことしたら怒られるんじゃ・・・」
  ──バリンっ!!
  言うのが遅れたせいで、もうすでに窓が壊されていた。
後輩A「あわわ!本当にやっちゃったよ・・・」
「こらーっ!!なにやってるんだあー!」
後輩A「み、見つかっちゃいましたよ・・・!!」
リーア「うっせえよ・・・じじい」
「うるさいとはなんじゃ!!このガキが!ちょうしにのる・・・うがっ!」
リーア「邪魔なんだよ!!さわんじゃねえ!」
  どごおっ!!どごおっ!ぼきぼきっ!!
  鈍い音と、骨が砕ける時の高い音が不気味で閑静な学校の校庭に響き渡る
リーア「これで邪魔できないね」
後輩A「く、くるってる・・・こ、殺しちゃうのはダメだよ・・・」
  リーアは後輩のことさえも無視して、窓から学校内へ足を踏み入れる
後輩A「先輩¡まって!」
  リーアの瞳は人を殺った者が帯びるハイライトの無い目をしている
  後輩は完全に人殺しとなってしまったリーアの後ろを恐る恐るついていく
  普段は聞こえない細かな音が脳に響くほど静かで、見えるもの全てが恐ろしくなるほどの恐怖に包まれる
後輩A「きゃあっ!!!」
  突然、後輩めがけて蝶が通り過ぎていった
  リーアの足が止まると、顔だけを動かしてこちらを振り返ってきた
リーア「いたんだ」

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コメント

  • 夜の学校とこっくりさん、そして逆らったら恐ろしい女の先輩。小学生の時に怖かったものを全部詰め込んだようなお話でした。理不尽であっけないラストの余韻がいい感じです。

  • 終盤で二人があっけなく死靈に切られてしまうシーンが印象に残りました。こっくりさん、私も小学生時代に友達と面白半分やったなあと思い出が蘇りました。

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