健康の国

下田 硬進

15年来の流行り病(脚本)

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〇西洋の城
  ワタクシはシューラント王国、
  別名“健康の国”の王女。
  “健康の国”という別名はここ15年、
  一人も病人が出ていないということに
  由来しているらしい。

〇貴族の部屋
???「ジェラン様、起きて下さい。 朝食のお時間ですよ」
ジェラン「もうそんな時間・・・?! わかった、今行くね・・・!」

〇黒

〇洋館の廊下
ジェラン「クルン、おはよう」
クルン「ジェラン様、おはようございます」
ジェラン「・・・なんだか騒がしい。 クルン、なにか知ってる?」
クルン「いえ、何も・・・」
???「ジェラン、クルン、おはよう。 朝からドタバタでごめんなさいね」
お母様「2人とも、どうかしたの? 暗い顔をして」
ジェラン「朝からメイドさん達が慌ただしいから。 お母様、なにかあったの?」
お母様「・・・」
お母様「城下町で病が流行ってしまったの」
お母様「隣国や地方から 医師を集めているのだけど──」
  お母様はうつむいたまま、
  言葉を続けなかった。
「・・・・・・」
お母様「ごめんなさいね。 さぁ朝食の時間よ、 クルン、お願いできるかしら?」
クルン「は、はい。 今日の朝食は──」
  朝ごはんの味は何一つ覚えていなかった。

〇英国風の部屋
  朝食後、空き部屋にて──
クルン「ジェ、ジェラン様!?」
ジェラン「しーっ、お父様にばれちゃう」
クルン「・・・ど、どうしたんですか、その格好は!?」
ジェラン「可愛いでしょ♪ 友達からもらったの」
クルン「そうではありません。 僕が知りたいのは 何故着ておられるのか、です」
ジェラン「今から城下町へ行くから。 みんなにどんな状況か ワタクシ自身で聞きに行くんだよ、 旅人に扮して」
ジェラン「ほら、クルンの分も。 この中に入ってるから」
クルン「あ、ありがとうございます」
  ──数分後──
ジェラン「わぁ、とっても似合ってる!」
クルン「ありがとうございます、 ジェラン様も良くお似合いです」
ジェラン「ありがとう」
ジェラン「一刻も早く、城下町にしゅっぱーつ!」
クルン「手を引っ張らないで下さい・・・!」

〇西洋の街並み
ジェラン「病がはやっているとは思えない活気だね」
クルン「そうですね」
???「おや、旅人さんかな?」
(国軍長さん・・・!)
国軍長「それにしては随分と 可愛らしい旅人さんだね」
ジェラン「お褒めいただけるなんて光栄ですわ」
国軍長「でも、今すぐこの国から 去ったほうがいいよ」
クルン「どうしてですか?」
国軍長「この場所で少し前から 心臓に関わる病気がはやってしまってね」
国軍長「私自身、 医師に渡された薬を指定された家に 渡し周っている状態なんだよ」
クルン「それは大変そうですね・・・」
国軍長「ううん、そんなことないよ」
国軍長「国軍としてとてもやりがいのある仕事だと 思っているからねっ」
軍人A「リーダー、どこ行っちまったんスカ!」
国軍長「あら、部下が呼んでいるようだから 仕事に戻るとするね それじゃあ、 良い旅路になることを祈ってるよ」
クルン「あ、ありがとうございました」
ジェラン「す、」
ジェラン「すっごく可愛いかった!!」
クルン「急に大声出さないで下さい・・・」
ジェラン「ごめん・・・」
ジェラン「国軍長さんは医師って言ってたよね? ってことは、 あの人のところいくしかないでしょ!」
クルン「お、おいて行かないで下さい!!」

〇病院の診察室
ジェラン「失礼しまーす」
医師「ジェランじゃな、おやクルンも。 どうしたんじゃ?」
クルン「医師さんが薬を作っていると聞いたので」
医師「あぁ、あれか。」
医師「あれは抑制剤でしか無いのじゃ」
ジェラン「抑制剤? じゃあ、そのうちは・・・」
医師「あぁ。死んでしまう」
「・・・」
  私は泣き出し、
  外へ飛び出してしまった。
クルン「な、何か方法は無いんですか?」
医師「あの病気は感染しても元気なままじゃから 実験も難しいんじゃよ」
医師「確実な方法なら 心臓移植というものがあるのじゃが・・・」
医師「他の人の心臓を移すものじゃから、 相性はもちろん、 心臓を提供してくれるドナー、が いるかどうか・・・」
クルン「そうですか・・・」
クルン「ありがとうございました」
医師「力になれずすまない」
医師「それじゃあな」
クルン「はい、失礼しました」

次のエピソード:初めての病

コメント

  • 症状などは全く違うけれど、流行り病ということで少し親近感?を感じながら読ませて頂きました。
    やっぱり流行り病は恐ろしいし、ずっと健康に暮らして来た生活が脅かされるのはとても怖い事なのでは無いかなあと思いました。

  • ジェラン、クルンなど耳障りのいいお名前ばかりで読みやすいです。内容もわかりやすくて入り込めました。心臓の病気だけど、罹っても元気ということは、いきなりその時が来るのでしょうか。。それは恐ろしいですね。がんばれジェラン!がんばれクルン!続き読みたいです。

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