英雄親子は名誉を捨てる

筑豊ナンバー

15話「動き出す影」(脚本)

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〇建物の裏手
不知火 明花「こんなにいいのか?」
「姉ちゃん美人だからな!オマケだ!」
不知火 明花「ありがとな!またくるぜ!」
  ここでの生活にもなれてきた。
   近所の人達は皆優しく馴染むのには時間は掛からなかった。
  ミカが待つ家へ歩き出した時に誰かに追われてる事にきずく。
  このまま帰れば住居を知らせることになるだろう。
   それだけは防がなければならない。

〇中東の街
  振払おうとあちこち入り組んだ道を使う。
   路地裏、人が多い大通りなどを利用したが振り払えない。
  一定の距離を保ちながら追跡してくる。
   こうなれば仕方がない。

〇河川敷
不知火 明花「ここなら遠慮なく殺れるぞ。放火魔野郎!」
  人がいない川沿いの広場、ここなら周りに迷惑をかけずに暴れられる。
ヘリオ・ゴンザリス「お前はどんな悲鳴を聞かせてくれるんだ?」
不知火 明花「相変わらず悪趣味な野郎だな気色わりい」
不知火 明花「ヘリオ!俺は今の生活を楽しんでんだ。手をだすな!!」
ヘリオ・ゴンザリス「そりゃお前・・・無理な話だぜ?」
ヘリオ・ゴンザリス「大層な挨拶だな! 俺も返事を返すとするか!!」
不知火 明花「チッ!!」
ヘリオ・ゴンザリス「こんなもんか?」
不知火 明花「だったらこれはどうだ!」
不知火 明花「ドラゴンをも拘束できる糸だ。 まず生身じゃあ逃げられねぇぞ?」
ヘリオ・ゴンザリス「クソ!こんなとこで!!」
不知火 明花「あんたはこのまま東軍に引き渡す。 独房で死ぬ瞬間まで懺悔してろ!」
ヘリオ・ゴンザリス「プッ!ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
不知火 明花「何がおかしい?」
ヘリオ・ゴンザリス「いや~甘いな!甘い甘い!! 俺を殺す気で来てれば俺の今夜のおかずにならずにすんだのによぉ~!!」
不知火 明花「なに?」
不知火 明花「糸が!!こんな炎ごときで!?」
ヘリオ・ゴンザリス「お前ら島国のアサシンの武器や戦いかたはさんざん見て来たんでなぁ~対策ならとっくに知ってるぜぇ~」
ヘリオ・ゴンザリス「でもってこれがお返しだ!!」
不知火 明花「くっ!!」
不知火 明花「ガハ!?」
  顔面と腹を殴られたせいで口の中が切れて出た血と内蔵から出た吐瀉物がまざった赤い血反吐をはきだす。
ヘリオ・ゴンザリス「まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!」
ヘリオ・ゴンザリス「今夜は気持ちよくなれそうだぜ!!」
ヘリオ・ゴンザリス「トドメといくか!!」
ヘリオ・ゴンザリス「・・・」
ヘリオ・ゴンザリス「あ?!」
不知火 明花「兄・・・貴・・・」

〇河川敷
不知火 白夜「来いよ放火魔野郎。その勃起した性器を切り落としてやる」
ヘリオ・ゴンザリス「お~だらかと思えばお兄ちゃんの登場だぁ~!!主君どころか家族すら裏切ったやつがどの面下げて出てこれたんだ?」
不知火 白夜「黙れ!」
ヘリオ・ゴンザリス「おい!おい!おい!おい!おい!おい!! そんな雑な攻撃が当たるかよバーカ!」
ヘリオ・ゴンザリス「お前は面白くねぇーからとっとと死ねや!」
  白夜は、迫りくる炎を背中から倒れ込むように川へ飛び込んで交わした。
ヘリオ・ゴンザリス「おい!おい!逃げんなよ英雄様よお!」
  川に両手を入れて魔法陣を展開する。
   川の流れはかなり遅く、温度を上げやすい。
  十秒もしない内に湯気が上がり、三十秒後には泡を上げ沸騰し始めた。
ヘリオ・ゴンザリス「そろそろキツくなってきたんじゃねえーか?」
ヘリオ・ゴンザリス「・・・」
  辺りは湯気で白くなり、気温もかなり上がってきた。
   この分だと水中はかなりの高温だろう。
   だが、白夜は一向に現れない
  どんな生き物でも茹で上がって絶命する温度のはずだ。それでも姿が現れないと言うことは。
ヘリオ・ゴンザリス「チッ!逃げられたか・・・」
ヘリオ・ゴンザリス「湯気に紛れやがったか!‥さすがアサシンだなぁ〜アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

次のエピソード:16話「敵の目標」

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