おいでよ温泉稲荷神社

チベスナさん(脚本)

おいでよ温泉稲荷神社

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〇神社の本殿
結(ゆい)「きつねさーん」
結(ゆい)「あれ? 今日はいないのかな?」
???「結さん、こんにちはー」
  神社の石段の方からきつねさんの声が聞こえる
結(ゆい)「わっ?! いつもの着物姿じゃない」
きつねさん「バイト帰りです」
結(ゆい)「なんのバイトですか?」
きつねさん「友だちのチベットスナギツネさんのチベット料理屋が今日オープンなので手伝いに行っていました」
きつねさん「たくさんお皿を割ってしまったりして、ウェイトレスに向いてないことがわかりました」
きつねさん「私は給仕するかわりに、いなり寿司を出すことに徹していました」
結(ゆい)「楽しそう」
結(ゆい)「チベットスナギツネさんも狐人間妖怪なんですか?」
きつねさん「多分そうだと思います」
結(ゆい)「じゃあ、フェネックの狐人間妖怪やギンギツネの狐人間妖怪がいたりもするんですか?」
きつねさん「いるかもしれません 私は会ったことがありませんが」
結(ゆい)「いいなあ〜私も狐人間妖怪になれたらな〜」
結(ゆい)「モフモフ最高〜」
きつねさん「もうなってますよ」
結(ゆい)「ん・・・? 頭と尾てい骨あたりがじんわりする」
きつねさん「ゆいさんは私のいなり寿司を食べたでしょう?」
きつねさん「だからもう・・・こちらの住民なのですよ」
結(ゆい)「えっ・・・?!」
きつねさん「ほら、温泉に映った自分をご覧なさい」
結(ゆい)「?!?!」
  温泉の水面に狐の耳と尻尾が生えた自分の姿が映っている・・・
結(ゆい)「どっ どうしよう」
きつねさん「なーんちゃって 催眠術ですよ?」
きつねさん「境内からでたら、耳も尻尾も消えます」
結(ゆい)「さびしいような ほっとしたような・・・」
きつねさん「本当に狐人間妖怪になりたいなら、その方法もあります」
きつねさん「この温泉に飛び込むことです」
結(ゆい)「・・・!」
結(ゆい)(狐人間妖怪になればもう面倒な人間界からおさらばできる・・・?)
結(ゆい)「・・・」
結(ゆい)「足が、温泉の方に、吸い寄せられていく・・・」
きつねさん「あら、本気にしないでください」
  きつねさんに後ろから抱き止められた
結(ゆい)「そうとう参ってるのかも・・・わたし」
結(ゆい)「もうげんかい、きつねさん、正面から抱きしめてください」
きつねさん「わかりました」
結(ゆい)「気が済むまで、この状態でいてもいいですか?」
きつねさん「いいですよ」

〇神社の本殿
結(ゆい)「そろそろ帰らなきゃ」
結(ゆい)「また遊びに来てもいいですか?」
きつねさん「もちろん」
結(ゆい)「明日はきつねさんの尻尾をモフモフしてもいいですか?」
きつねさん「いいですよ 一モフ100円です」
結(ゆい)「・・・!」
きつねさん「あ、結さんはタダでいいですよ」
結(ゆい)「やったー!」
きつねさん「じゃあ、また明日、モフり合いましょう」
結(ゆい)「はい、また明日!」

次のエピソード:ギャップ萌え

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