理想の家族はでこぼこ家族!?

シスイ

エピソード1(脚本)

理想の家族はでこぼこ家族!?

シスイ

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〇屋敷の門
  河城夏樹(18)
夏樹「ここか・・・」
夏樹「まさか結婚する前に父親を経験することになるとはな・・・」
  河城夏樹様
  
  貴方を此度の神様歓迎家族『見守』家の父親に任命致します。
夏樹「僕が選ばれるとは・・・」
夏樹「しかも父親・・・」
夏樹「不安しかない・・・」
夏樹「そろそろ時間か」
夏樹「どんな人が僕の家族になるんだろう」
夏樹「優しい人達だといいな」
「パパ〜!」
夏樹「なんかものすごいビジュアルの人が走ってくる・・・!?」
冬児「はじめまして〜!」
夏樹「あ、はい・・・ はじめまして・・・」
冬児「見守家の次女に指名されました今村・・・」
冬児「じゃない!」
冬児「見守冬児です!」
夏樹「・・・・・・・・・・・・」
夏樹「次女・・・ですか?」
冬児「はい! 次女です!!」
  今村冬児様
  
  貴方を此度の神様歓迎家族『見守』家の次女に任命致します。
冬児「この通り!」
夏樹「そんな馬鹿な!?」
冬児「今回の男は二人と聞いてますから、あなたがパパでいいんですよね?」
夏樹「男って認めちゃってるし!?」
冬児「おっと、いけない」
冬児「形から入ってはみたもののやはりまだ次女になりきれてないみたいだ 申し訳ない」
  今村冬児(37)
夏樹(ふざけてるやばい人かと思ったら、根は真面目な人なんだ・・・)
冬児「それでパパのお名前は?」
夏樹「・・・・・・・・・」
夏樹「夏樹です」
夏樹「失礼な反応してすみませんでした これから一年よろしくお願いします」
冬児「はい! よろしくパパ!!」
「お父さん」
夏樹「後ろから声が?」
秋菜「話は聞いてました」
秋菜「あなたがお父さんなんですね」
夏樹(長女は普通に女の子なんだ)
夏樹「はい 夏樹といいます よろしく」
冬児「冬児です!」
秋菜「諏訪秋菜です」
秋菜「お母さんとして、お嫁さんとして、精一杯頑張りますね!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「お母(お嫁)さん!?!?」
  諏訪秋菜(11)
  諏訪秋菜様
  
  貴方を此度の神様歓迎家族『見守』家の母親に任命致します。

〇実家の居間
  見守家 居間
小春「ふんふふ〜ん♪」
小春「まっだかな〜?」
小春「そろそろかな〜?」
小春「今回はどんな人と家族になるんだろ」
小春「楽しい人達だと嬉しいな〜」
  ピンポーン
小春「来たぁ!」

〇広い玄関(絵画無し)
小春「今開けるね!」
  ガラガラ・・・
冬児「ありがとう!」
小春「・・・・・・・・・」
冬児「あなたが神様ですね!」
冬児「次女の冬児です! よろしくお願いします!!」
小春「次、女・・・?」
夏樹「まぁ、そうなりますよね」
秋菜「元気なのは良いことですよ」
小春「良かった!!」
小春「普通な人もいた!!」
冬児「そんなはっきりと・・・」
小春「あぁ・・・ごめんなさい!!」
小春「変な人呼ばわりしたかったわけじゃ・・・」
秋菜「冬児を見たら最初はそうなるのも仕方ないです」
秋菜「けど、神様も早く慣れてくださいね」
秋菜「私達は家族なんですから!」
小春「・・・それもそうね」
小春「さっきはごめんなさい!」
小春「よろしくね! えっと・・・冬児!」
冬児「はい! お願いします!」
冬児「お姉ちゃん!!」
小春「・・・・・・・・・・・・」
小春「つまり、今回の私は長女・・・」
小春「冬児が次女で・・・ えっと・・・」
秋菜「秋菜です!」
小春「秋菜ちゃんが三女よね」
小春「三姉妹にパパが一人?」
夏樹「いえ、父、母、姉妹の四人家族です」
小春「え?」
秋菜「お母さんは私です」
夏樹「そういうわけです」
小春「か・・・」
「か?」
小春「家族会議から始めましょぉぉ!!」

〇実家の居間
小春「どんだけ悪ふざけに走ったらこの配役になるの!!」
夏樹「それは僕たちに言われても・・・」
夏樹「ただ、言い分には僕たちも激しく同意します」
冬児「今までは普通でしたからね」
冬児「ジェンダーやら容姿やらに囚われない時代に配慮したとか・・・?」
秋菜「配慮されたら私は子持ちになるんでしょうか?」
冬児「いや、申し訳ない・・・ そんなはずはなかった・・・・・・」
小春「私を甘やかすための家族なのにぃ!」
冬児「神様に心当たりはありませんか?」
冬児「たとえば、前回に何か要求をしたりとか」
小春「そんなこと特には・・・」

〇桜並木
  ー20年前
小春「一年間ありがと!」
小春「すっごい楽しかった!」
町長「楽しんでいただけましたか?」
小春「えぇ、とっても!」
町長「では、また20年の間、どうかこの土地をお守りください」
小春「おまかせを!」
小春「だからまた20年後、素敵な家族を用意してよね」
町長「もちろんです」
町長「20年土地を守っていただく代わりに、一年の間あなたに家族を与える」
町長「はるか昔から続く契約です 今更なくなりませんよ」
小春「契約って言い方きらい!」
小春「そこは約束って言うところでしょ」
町長「これは失礼しました」
小春「そ・れ・と〜、次はちょっとだけ刺激が欲しいかも」
町長「刺激・・・ですか?」
小春「今までの家族はすっごい良い人ばっかりだったけど〜」
小春「品行方正過ぎて、何もトラブルがなかったのよ」
小春「多分事前に私の性格とか食べ物の好みとかも話してたんだろうけど」
小春「家族って言っても互いにすれ違ったり、喧嘩したりするものじゃない?」
小春「だから、次の家族はもうちょっとだけ先が読めないような、刺激のある家族がいいなぁって!」
町長「なるほど・・・」
町長「わかりました」
町長「では、次回の家族は先が読めないような、刺激ある家族をご用意出来るよう引き継いでおきましょう」
小春「よろしく〜!」

〇実家の居間
小春「あ・・・」
  ジ〜・・・
小春「あ、あははは〜」
  ジ〜〜〜
小春「・・・・・・・・・・・・」
小春「すみませんでしたぁ! 私が原因ですぅ!!」
小春「先が読めない刺激のある家族が欲しいって前回言いましたぁ!」
夏樹「謎は解けましたね」
冬児「その要望に対して、私達が集められたのはだいぶ曲解な気がしなくもないが・・・」
秋菜「いいじゃないですか」
秋菜「私達は手違いでここにいるのではなくて、ちゃんと家族として集められた」
秋菜「それさえわかれば不安はありませんよ!」
「確かに」
小春「そ、それじゃ・・・」
夏樹「えぇ、違和感はお互いに拭いきれてないでしょうが、家族としてこれから一年よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたします!」
小春「・・・・・・・・・」
小春「こちらこそ! よろしく〜!」

〇風流な庭園
  次の日、朝
小春「ちょっとお母さん!」
小春「私の服とお父さんの服を一緒に洗わないでよ!」
冬児「次女です」
小春「あぁ・・・そうだった!」
小春「私の服と妹の服を一緒に洗わないでよ!」
夏樹「それはさすがにわがままがすぎませんか」
秋菜「こら、春ちゃん!」
秋菜「ひどいこと言わないの! 冬児が泣いちゃうでしょ!」
冬児「え!?」
夏樹「戸惑うのはわかりますが、今はやってください じゃないと今後の洗濯に響きます」
冬児「よ、よし・・・」
冬児「びえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええん!!!!!!!!」
小春「ずっと思ってたけど何歳の設定なの!?」
秋菜「はい、お姉ちゃんは我慢しようね〜」
夏樹「洗濯一つでこれだけバタバタするとは・・・」
夏樹「家族と呼べるようになるまでまだ掛かりそうですね」
秋菜「いいじゃないですか」
秋菜「私はすごく楽しいです!」
夏樹「・・・・・・・・・」
夏樹「それはそうだね」
秋菜「じゃあ、お洗濯の続きしちゃいますね」
夏樹「ありがとう じゃあ、僕は朝ご飯を作ろうかな」
小春「ちょ、ちょっと待って! 行っちゃうの?」
「春ちゃんは冬児と遊んでてね」
冬児「びえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええん!!!!!!」
小春「面倒を押し付けられた気がする!?」
小春「うぅ・・・ 思ってた家族の感じと違ぅ・・・」
小春「こんな・・・」
小春「こんな変な家族・・・」
小春「・・・・・・・・・・・・」
小春「た〜のし♪」
冬児「びええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええん!!!!!!!!」
小春「けど、もうちょっと設定くらいは練っておいてよぉぉぉぉぉぉ!!!!」

コメント

  • 最年少の秋菜ちゃんが一番冷静でしっかりしてるなんて。何でも思い通りにできるはずの神様でも、予定調和の家族には飽きて刺激を求めるんですね。冬児にもそのうち慣れて、もっと濃いキャラの家族がほしいとか言い出したりして。 

  • 冬児のビジュアルが強烈過ぎます😂
    小さくて可愛らしい子供が来たのかと思いきや
    あの見た目だったのでびっくりしました😂
    小春、冬児を結構ディスってて、おもしろかったです😂
    どんな家族になっていくのか、続きが気になります。

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