No.0001 ちょっと前の話(脚本)
〇黒
私の名前は、三楢栞白────御歳十七歳。
元をたどる事件の始まりは曾祖母の遺品整理中にあの俳優キ○ヌ・○ーブスのサインの入った映画撮影用の模造銃を発見した事だった
当然(みんなもそうよね?)
私と弟は死んだ曾祖母に感謝しながら狂喜乱舞し、
二人で○ョン・○ィックごっこに興じ、事件は起きた。
〇高級マンションの一室
弟は二挺のH&K P30L。
私は並んで陳列してあったコルト・リボルバーを手に莫迦騒ぎ。
三楢 栞白「『────I do not aim with my hand. (我は手で撃たぬ)』」
三楢 栞白「『I aim with my eye.(我は気で狙い定める)』」
当時の私は浮かれていて、
・・・・・・いや、浮かれ過ぎていた。
三楢栞白の弟「もう、姉ちゃんそれ違う!○ョン・○ィックじゃあない!もう!真面目にやってよ!」
三楢 栞白「『うっせい。もうちょっとだけ、このノスタルジーに浸らせてよ!』」
────あの時の私はテンションが爆上がりし過ぎて、少し様子がおかしかったのかもしれない。
私は西部のガン・スリンガーよろしく。
人差し指に銃を引っ掻けて────クルリ。
三楢 栞白「『I kill with my hea....」
────次の瞬間に。
・・・・・・熱ッゥゥ?!
〇黒
────射た。
なんと、
その1862年製コルト・リボルバーは本物だったのだ。
〇高級マンションの一室
発射された弾丸はリビングを貫通。
危うく弟とマンションの下の階に住む留学生のブルクハルトさんを殺めかけた。
あ!あと、私の指の爪も割れた。
〇黒
当然、即・警・察。
問題の曾祖母の別宅に警察の家宅捜索が入るとそこで判明したのは衝撃の事実。
〇美術館
あの別宅には、この拳銃の他にも実包多数。
手榴弾ワン・カートン。
オマケに曾祖母愛用だった純銀の杖には
ピカピカの仕込み刀。
軒先に飾っている誰が見てもレプリカだと思っていた髑髏の置物たちは全て本物の人骨だったのだ。
(因みに私は文化祭のお化け屋敷のためにこれを何個か拝借して、そのまま失くした事は今でも内緒である)
〇中規模マンション
あらぬ疑いをかけられた私の両親たちは銃刀法違反、死体遺棄・損壊の容疑で生まれて初めてパトカーに乗り、
〇警察署の入口
〇取調室
取り調べを受け、
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