New-tral

フィラル

Part2 ある男の羨望(脚本)

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〇おしゃれな居間
ノア「久々に帰って来たけど・・・・・・」
ノア「しばらく掃除してなかったからか汚れてるなぁ・・・・・・」
ノア「でも気分転換に掃除もいいかも・・・やろう・・・!」
ノア「あれ?これは・・・・・・」
ノア「・・・・・・懐かしいなぁ・・・まだとっておいてたんだっけ・・・」
ノア「卒業証書なんかもどこかにあったような・・・・・・」
ノア「・・・にしても・・・先輩、学科違いでたまに話す機会があったくらいだったけど、あの時から僕に優しかったな」
ノア「あっ、はーい!どなたですか!?」
???「学生時代のダチよ、まさか忘れたわけじゃないだろうな?」
ノア「その声は・・・・・・!」
ジゼル「よっ、元気してたか?」
ノア「ジゼル君こそ元気で何よりだよ!」
ジゼル「魔導機関の整備士になったっての聞いた時はほんと、びっくりしたぜ・・・・・・」
ノア「いやぁ・・・・・・そんな大したことじゃ・・・」
ジゼル「いやいや、スゲーことに決まってんだろ!公式に認可されて貴重な魔導機関の整備も行ったっつーの、スゲーじゃん!」
ノア「あれ1つで魔術や魔法のマナの供給範囲がすっごく広くなるんだから壊れたら大変なんだけど・・・・・・なんとかできたよ・・・」
ジゼル「でさ、その・・・・・・魔導機関の管理者ってのに会ったか?」
ノア「それが・・・・・・なかなか清掃の方をさせてもらえなくて大変だったよー」
ジゼル「あれ?掃除だけか?整備じゃないんだな」
ノア「流石にあんな大きいのは僕には整備しきれないさ。もっと熟練の人とかじゃないと」
ジゼル「なるほどなー、確かにそうだよな」
ノア「話は戻るけど・・・その人、頑固な人だって聞いてたから怖かったんだよ・・・」
ノア「信用できないからって、ずっと監視されてたんだ・・・」
ジゼル「あー、なんか俺も聞いたよ。噂によるとあいつが管理者になったのは・・・・・・」
ジゼル「供給されるマナを独り占めするためだって聞いたぞ!」
ノア「えぇっ!?」
ジゼル「マジで使い方次第じゃあ悪用できちまうって話だから管理者の裁定は厳しいって言われてるはずなんだよな」
ジゼル「マナの供給が絶たれれば魔法なんかも使えなくなるし、それを動力源にしてる機械なんかも動かなくなっちまうんだぞ?」
ノア「そうだよね・・・それは知ってるけど・・・・・・」
ノア「じゃあ、何のために・・・?」
ジゼル「・・・あくまで噂だけどよ・・・そういう可能性があるって言われてるんだと」
ノア「噂でも完全に信じないとはいえ疑った方がいいかもね・・・・・・」
ジゼル「ま、それはそれとしてさ」
ジゼル「お前、今日休みなん?」
ノア「あ、うん。休みだけど・・・・・・」
ジゼル「じゃあさ、あそこ行ってみようぜ!お前が掃除したっつってたとこ」
ノア「えっ?」
ジゼル「外から見ると綺麗なんだぜ!なぁなぁ、行こうぜ!」
ノア「・・・・・・うん!」

〇綺麗な港町
ノア「ここら辺って見晴らしいいよね〜」
ジゼル「だろだろ?」
ジゼル「おっ、あそこに見えるのは・・・魔導機関の時計塔だ!」
ノア「外から見ても綺麗な柄をしてるよね・・・」
ジゼル「だよな!」
ノア「あれ・・・・・・?時計塔を出入りしている人がいない?」
ジゼル「えっ、まじまじ!?どこ!?」
ノア「無関係者立ち入り禁止の場所って聞いてたけど・・・」
ジゼル「関係者なんじゃね?出入りしてるってことは」
ノア「ま、まぁ・・・そうだよね!」
ノア(あれ・・・?でもあの人、僕が会った人じゃない・・・・・・誰だろう・・・)

〇古生物の研究室
ジオン「・・・・・・もし研究のことがバレれば、この塔を追い出され兼ねない・・・」
ジオン「維持費という名目で資金を頂いているが・・・・・・それを研究費に回しているなど・・・知られてはならん・・・・・・」
ジオン「しかし、奴をこの塔に入れてしまったことで計画が明るみに出ようなど・・・・・・させぬ・・・」
???「失礼する」
ジオン「・・・その声は」
ワートリー「どうだね、研究者さん」
ジオン「整備士を名乗る若者に勘ぐられているのではと感じているのですが、いかが致しましょう」
ワートリー「・・・・・・あえて泳がし、我々の計画に利用するのだ。利用できるものは積極的に利用するのだよ」
ジオン「それではこの計画が暴かれるのも時間の問題では」
ワートリー「それに、君は彼を信用してはいないだろう?」
ジオン「・・・・・・知っていましたか」
ワートリー「・・・・・・私のフクロウが教えてくれたのだよ」
ジオン「・・・・・・ワートリー様、今はそのような事を言っている場合では・・・・・・」
ワートリー「それはそれとしてだ。信用していない理由は証拠がないからだろう。あっているかね?」
ジオン「えぇ、認定証も本物とは断定出来ませんでした。故に本物と考えにくく・・・・・・」
ジオン「本物ではない場合、整備士を偽りこちらを探りに来た点も考えられます」
ワートリー「探りに・・・か。・・・・・・魔法を通して干渉させれはしないのかね?」
ジオン「干渉とは・・・・・・?」
ワートリー「もしバレそうになれば精神に干渉させる魔法の周波を引き起こし、記憶を無くせばいいと言うことだ」
ワートリー「それと、その”彼”に関しては精神に干渉する魔法を利用して彼自身の目的を変えてしまえばいい」
ジオン「・・・・・・成程」
ワートリー「魔力が強いこの場所なら君の目的も達成しやすい。もちろん、魔力を司る重大な機関だからな」
ジオン「えぇ、蘇りの魔法は魔力が十分なければ成功する可能性はとてつもなく少なくなります。ですから・・・・・・」
ワートリー「この機関の管理者になればこの部屋を使用することができるし、研究がしやすくなるということだったな」
ジオン「えぇ・・・それと貴方には約束として不死薬の提供をお願いしていましたね」
ワートリー「あぁ。成功した暁には是非譲って‪くれたまえ。私はこの力で・・・・・・」
ワートリー「・・・・・・おっと、そろそろ時間だな。失礼する」
ジオン「・・・・・・・・・」
ジオン「・・・・・・準備が整えばあとは、奴が・・・整備士を名乗る若者が此方に接触する機会を伺って・・・・・・」

〇綺麗な港町
ノア「あ、さっきの人出てきた」
ジゼル「お、ほんとだ!さっき見た奴だな!何やってたんだろうな〜」
ジゼル「お前と同じ・・・というか、お前よりもすげー整備士だったりして?」
ノア「・・・・・・だといいけどね」
ジゼル「なんだよ、まるであいつが怪しいみたいな言い方して・・・」
ノア「この前・・・整備に行った時に瓶みたいなものが魔導機関に入ってたんだ」
ジゼル「な、なんだよそれ・・・・・・」
ノア「わざわざ隠す理由ってないと思うし、万が一中身がこぼれたら故障するかもしれないのに・・・」
ジゼル「そんなとこに隠してたのか?なんでなんだろうな・・・・・・」
ノア「・・・・・・あの人のこと、ちょっと怪しく思えて来たよ」
ノア「君が言ってた、ここら辺の魔力を占領するのももしかしたら本当にそうしてしまうかも・・・」
ジゼル「う〜ん・・・となりゃお前だけ行くんじゃちょっと無茶じゃね?」
ノア「1人だし、ましてやこんな経験無いし・・・・・・何か策は・・・・・・」

〇地下室
エリック「・・・・・・ったく・・・また奴か・・・」
エリック「はいはい・・・どちら様ですかっと・・・」
???「あの・・・魔導機関の塔についてご協力を頂きたいと知人から紹介頂きました」
エリック「・・・・・・分かった、入って来い」
ノア「・・・ええと、エリック・レンデリーさんですかね?」
エリック「・・・如何にも。俺がエリックだ。・・・で、若いの、なんの用だ?」
ノア「あなたが情報を持っていると聞いたのですが、本当ですか!?」
エリック「あ、あまり騒ぐなよ・・・・・・俺はあいつらにマークされてんだ。この場所がバレたら情報どころじゃなくなる」
ノア「その・・・分かっています・・・!」
エリック「まずは落ち着け。それと、その情報を知りたいってことは・・・接触したのか?」
ノア「しましたとも・・・!僕は整備士として・・・」
エリック「・・・整備士・・・あぁ、ならそうか・・・」
ノア「・・・でも・・・最初は門前払いされましたけど」
エリック「そら、整備士とはいえ、経験が少なそうなお前を怪しんで入れなかったんだろう」
エリック(それに・・・・・・あの魔導機関、元々は・・・・・・)
ノア「・・・その、1人では不安で・・・」
エリック「・・・着いていけと?」
ノア「その、マークされているんでしたっけ・・・?それでもせめて情報を頂ければ・・・・・・」
エリック「・・・あぁ、それならいい」
  こうして、ノアはジオンと関わりのあるエリックから情報を得た。

〇おしゃれな居間
ノア「・・・エリックさんから教えて貰った情報・・・」
ノア「・・・ジオンは、塔の研究室を利用して何かを研究しているって言っていたな・・・」
ノア「それがあの瓶と関係していたりするのかな・・・・・・」
ノア「あとは・・・なんでわざわざ所有者になって、研究室を使っているかだよね・・・・・・」
ノア「研究室があるって言うのはエリックさんから教えて貰わなかったら気づかなかったよ・・・」
ノア「なんのために研究をしているか分かれば、ジオンさんの目的も分かるよね・・・」
ノア「・・・・・・今日はもう疲れたし、明日情報を整理しなきゃ・・・」
  次回へ続く

コメント

  • 1話から夢中になって読んでしまいました😆
    キャラ同士の掛け合いが素敵で読み応え抜群でした☺️
    続きも楽しみにしております🌟

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