キミを起こすボク【フルボイス】

桜海(おうみ)とあ

キミを起こすボク(フルボイス版)(脚本)

キミを起こすボク【フルボイス】

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〇女性の部屋
  ××年 ××月 ××日
ボク「おはよう。さあ、起きて」
ボク「ほら、遅刻しちゃうよ」
ボク「早く起きないと、 今日も朝食、食べ損ねるよ?」
ボク「ねえ・・・起きて」
  ──ボクの朝は、
  ねぼすけなキミを、起こすとこから始まる
ボク「あーあ、 ヨダレ、垂らしちゃって・・・」
  朝日を浴びるキミの寝顔を眺めるのは
  とっても幸せな時間だから
  ついついキミを甘やかしそうになるんだ
ボク「可愛いなあ・・・もぉ・・・」
  ──でも
  寝過ごしたキミは、
  ボクを乱暴に叩くから
  だから、
  頑張って起こすよ
キミ「う、ううん・・・」
ボク「ほらほら、ボクはここだよ?」
ボク「もうちょっと、もうちょっと・・・」
  ボクを探すキミの手のひら
  何度も通り過ぎては、戻るを繰り返して
  ようやくボクを捕まえた
キミ「ううん・・・、 今、何時?」
ボク「ふふっ。まだ眠そうだね」
ボク「いつも遅くまでお疲れ様」
  ──ボクね
  キミが眠そうに目を擦ってさ
  ボクへと鼻先を近づけて、
  じいっと見つめるの
  あれ、
  ちょっと照れるんだ
  コンタクトを外したキミとの距離は
  いつもよりもずっと近くて
  キミの吐息でボクの頬は
  簡単に火照ってしまう──
  ──きっと
  ボクのドキドキなんて
  気づいてないんだろうけど・・・
キミ「・・・おはよ」
  ちょっと掠れた声で微笑むキミ
ボク「おはよう!!」
  元気いっぱいに、朝の挨拶をするボク
  ──ほら、
  上手に起こしたよ?
  だから、今日も優しく撫でてね

〇黒

〇女性の部屋
  ××年 ××月 ××日
  ボクに弟ができた
  〜〜〜〜♪
キミ「ううーん・・・」
弟くん「おはようございます」
キミ「おはよぉー。んんー。ふわぁー」
  弟くんは、歌を歌って、キミを起こす
  大好きなあの曲を歌える弟くんに
  キミは夢中みたいだ
  そればかりか、
  弟くんはずっとそばにいる
キミ「今日、観られる映画は?」
弟くん「こちらが見つかりました」
キミ「オススメの曲を流して」
弟くん「こちらをどうぞ」
キミ「明日は、8時に起こしてね」
弟くん「はい、かしこまりました」

〇女性の部屋
  働き者で礼儀正しい弟くんに、
  ボクは嫉妬しているんだ
  キミに触れられるのは、朝だけなのに
  どうして弟くんは、
  キミのベッドの中にいるの?
ボク「──寂しいよ」
ボク「こっち向いて」
  願いを込めて、キミに囁くんだ
  キミに見つめられるだけで、
  とっても幸せになれるんだよ
  ──だから、
  ほんのちょっとでいい
ボク「ボクを見て・・・」

〇黒

〇女性の部屋
  今日は、
  ボクより先に、キミが起きていたね
  一度だって
  ボクは
  寝坊したことなんかなかったのに
  ・・・もう、お別れなのかな?
  キミは真剣な表情で、
  ボクを抱きしめて
  慣れないことをしているけれど・・・
  きっともう限界なんだ
  だって、ずっと一緒にいたんだから
キミ「起きて・・・ ねえ、起きてよ・・・」
  もういいよ・・・
  ボクには、
  キミとの沢山の思い出があるから

〇メリーゴーランド
  キミが、初めてのデートで
  ワクワクし過ぎて大遅刻した朝も

〇古い大学
  試験勉強で頑張るキミを
  応援した夜も

〇空
  失恋して、泣き腫らした目で
  ボクに触れた日も・・・

〇女性の部屋
  ボクじゃない誰かが、
  キミを起こした時も・・・
  ──いつも

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コメント

  • 耳からとろけるかと思いました✨💓☺️

    フルボイス最高ですね✨☺️

    ニマニマニヤニヤニコニコしながら聞いていて、最後少し切ない感じでしたが、また引き継がれていくことに希望が持てる最後でした✨😆

    素敵な作品ありがとうございます✨😊

  • とあさんのフルボイスものがTap上にあったので見に(聞きに?)来ました。
    最初は犬なのかと思って見ていたら後にいくにつれてなるほど、となりました。彼側視点からの描き方がとてもロマンチックでただの日常をここまで引き上げるのかと唸りました。

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