〇歴史
　　『黒歴史』
　　それは誰もが持つ闇の過去
　　人は黒歴史を抱えながら
　　時には忘れ、時には乗り越え
　　今を生きている

〇入り組んだ路地裏
　　だが
　　人は願う
　　あの過去を”無かったこと”にしたいと
　　忌々しき”黒き歴史”を漂白し
　　清らかに生きていきたいと
　　そして今日も誘われる

〇寂れた旅館
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「何!?ここ・・？」
　　『黒白クリーニング店』へと

〇広い玄関
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「あ、あの・・」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「ようこそ黒白クリーニング店へ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「クリーニングのご依頼ですか？」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「あ、いえ、違くて」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「気付いたらここにいて」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「なるほど」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「クリーニングのご依頼ですね」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「は、話聞いてました!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「いえ、あってます」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「あなた、消したい過去がありますね」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「ど、どうしてそれを!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「ここはあなたのような人が誘われるクリーニング店」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「そう、”黒歴史”を持つ人が・・」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「・・」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「お困りであれば力になります」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「そのお話が本当なら」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「聞いていただけますか？」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「もちろん」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「白眉（はくび）！おもてなしの準備を！」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「オッケー！」

〇寂れた一室
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「お二人は寿司屋の『九米（きゅうべい）』をご存知ですか？」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「シャリにこだわる老舗寿司屋ですね」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「有名だよね！」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「それにあの炎上ネタでも話題になった・・」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「えっ、あれ、まさか!?」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「・・そうです」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「私は、ネットで有名な・・」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「『シャリよけた』の人です」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「マ、マジだ！」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「有名なのか？」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「ネットやってて知らないやついないくらい」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「ただでさえネタとシャリ分けるのは非難されるのに」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「よりによって九米の寿司だったから」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「どうしてそんな事を？」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「私当時ロカボダイエットやってて」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「夜の米の量を制限してたんです」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「だからよけて残りを持ち帰ったと」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「・・はい」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（ロカボダイエット中に寿司屋に行くなよ）
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「本当に軽率でした」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「深く反省しています」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「そこまで炎上したのであれば」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「今も辛い目にあわれているのでは？」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「はい、いまだに中傷は続いていて」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「あの投稿さえ”無かったこと”になればと」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「何度思ったことか」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「・・」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「これは”漂白”が必要だな」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「えっ!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「ああ、娘が帰ってきました」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「”黒”のお客さん？」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「そうだ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「娘の白粉です」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「こ、こんにちは」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「お客さん安心して」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「あなたの黒歴史は」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「私達が何とかするから」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「は、はい」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（相変わらず外面はいいんだから）
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「ところで具体的に何をされるんですか!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「クリーニングと一緒ですよ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「頑固な黒シミを漂白するには」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「汚れの原因を断つしかない」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「そ、それはどういう・・!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「・・」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「アポカリプス」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「漂白対象は『シャリよけた』」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「私達３人を飛ばせ」
　　心得た
　　黒歴史が誕生する分水嶺の２時間前
　　その時にて
　　歴史に抗え

〇飲み屋街
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「親父、作戦は？」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「ああ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「まだ、この時間であれば、依頼人は九米に辿り着いていないようだ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「依頼人を見つけ予定を変更させられないか試そう」

〇ネオン街
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「いたわね」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「で、どうする？」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「俺が行くよ 彼女をナンパして予定を変更させる」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「そんなのアンタ出来んの!?」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「能力も使えばきっと出来るはず」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「白眉・・頼む」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「・・」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「アポカリプス」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「黒白（こくはく）する」

〇生徒会室
　　俺は高校生の時、モテようと必死で
　　朝早く部室に入って
　　ワックスで髪をセットしてから教室に通っていた

〇教室
　　でも・・
　　ワックスの香料が強すぎて
「げっ、来たよ」
「”トイレ”のやつ」

〇ネオン街
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「クラスメイトに”トイレ”って呼ばれてた」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（まるで芳香剤のような匂いがしたからか）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（むごい）
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)（努力が空回りしてんの不憫）
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「どうだアポカリプス！」
　　漆黒度『３B』の黒歴史を観測
　　よって能力
　　”雰囲気イケメン”を貸与する
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「おお！より男前になったな」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「父さんは親バカなんだから」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「でも、目つきが鋭くなってちょっといいわよアンタ」
黒白　白眉(イケメンモード)「じゃあ、行ってくるぜ」

〇ネオン街
「お姉さん」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「な、なんですか!?」
黒白　白眉(イケメンモード)「お姉さん、俺とお茶しない？」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「え、ど、どうして私と!?」
黒白　白眉(イケメンモード)「輝いてたからさ」
黒白　白眉(イケメンモード)「このネオン街なんか霞むくらい」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「え、そうですか」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「よし、いい調子だ」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「割とキモいけどイケメンだから許されてる」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「もう一押しよ！」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「で、でも、この後予定があるから」
黒白　白眉(イケメンモード)「いいじゃん、予定なんて」
黒白　白眉(イケメンモード)「俺と一緒にパンケーキ食べに行こ！」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「へ？」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「まずいわ」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「アイツ大学で多少モテてるみたいだけど、基本非モテだから」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「女性はパンケーキに誘ったら喜ぶと思ってるわ！」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「ああ、それに加え」
　　依頼人はロカボダイエット中だ
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「いや、いいです」
黒白　白眉(イケメンモード)「いいじゃん、パンケーキ行こうよ！ いい店知ってるよ」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「その名前を出さないでください」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「この雰囲気”だけ”イケメン！」
黒白　白眉(イケメンモード)「パンケーキ・・」

〇ネオン街
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「ごめん」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「仕方ない どちらにしろ本人への直接干渉はうまくいかない場合が多いしな」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「九米に先回りして、店を私達で貸切っちゃうのはどう!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「それで行こう」

〇シックなバー
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「なかなか頑固そうな大将だぜ」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「当日貸切なんて頼めんのか!?」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「私が行く」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「アポカリプス」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「黒白するわ」

〇ライブハウスのステージ
　　私はあるロックバンドにどハマりしてた時
　　ヘドバンし過ぎて

〇シックなバー
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「首を痛めて全知２週間の怪我をした」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（あの怪我ってヘドバンが原因だったのかよ）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（医者にどう説明したんだ）
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「さぁ、能力ちょうだい」
　　漆黒度『４B』の黒歴史を観測
　　よって能力
　　”ネゴシエーター”を貸与する
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「さぁ、交渉開始よ」

〇シックなバー
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「大将、今日は閉店まで貸切に出来ない？」
九米の大将「あん？そんな当日に貸切なんて言われても無理だよ」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「私達、ここのお寿司大好きなの」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「ゆっくり静かに味わいたくて」
九米の大将「ダメダメ」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「この店はカウンターが10席」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「客単価３〜４万円、閉店まで３回転として」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「売上は約100万円」
九米の大将「アンタ何言って」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「お支払いします」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「それだけの価値がここにはあります」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「少々強引じゃないか!?」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「でも、具体的に稼ぎを推定して提示している」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「俺たち３人の相手で、１日の売上に達する事を突きつけられちゃ」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「揺れざるを得ないぜ」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「どうですか？悪い話ではないでしょう？」
九米の大将「ば・・」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「ば？」
九米の大将「馬鹿にするのも大概にしろ」
九米の大将「俺はお客さんに美味しい寿司を食ってもらうために頑張ってんだ」
九米の大将「シャリも特製の酢飯をニ升分、昼から丹精込めて仕込んでるでいっ！」
九米の大将「それをお客さんに食わせてあげられねぇで」
九米の大将「金なんか受け取れっかよ」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「う・・」
九米の大将「さぁ、帰んな！」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「ち、ちょっ」

〇大きな日本家屋
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「ごめん」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「彼の寿司職人としての魂を逆撫でしてしまったようだな」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「仕方ない」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「でもよ、どうする？」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「もうカロリさん来ちゃうよ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「私に考えがある」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「今一度入店しよう」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「どうすんの？」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「それは」

〇シックなバー
九米の大将「アンタら・・!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「先ほどは申し訳ありませんでした」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「普通にいただきますので」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「最高の寿司を楽しませてください」
九米の大将「ま、まぁ、それならいいけどよ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「・・」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「アポカリプス」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「黒白する」

〇教室の教壇
　　私は小学生の時、クラスに気になっている女子がいた
　　だが、話しかける勇気などなかった私は
　　彼女の縦笛を取り出し
　　机に置いて
　　彼女がそれを吹く姿を想像していた

〇シックなバー
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「それが見つかって」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「『笛見ニスト（フエミニスト）』と呼ばれるようになった」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)（純粋な恋心からやってるのがキツい）
九米の大将（見つけた奴も怖かっただろうな）
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（親父の黒歴史はやっぱりレベルが違う）
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（まさに）
　　漆黒・・
　　漆黒度『８B』の黒歴史を観測
　　よって能力
　　”俺、寿司なら無限に食える”を貸与する
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「さぁ、大将」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「寿司を握ってくれ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「20人前だ」
九米の大将「そんなに食えるわけねぇだろ!?」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（親父・・）

〇大きな日本家屋
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「さっき大将は酢飯は昼から仕込んでいると言った」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「つまり、今ある二升分を全て食べ切れば」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「今日中には用意できない」

〇シックなバー
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（いくら『８B』の能力とはいえ）
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（カロリさんが来るまでに食えるのか!?）
九米の大将「アンタ・・そんな無茶して」
九米の大将「もし残したら分かってんだろうな」
九米の大将「悪質な客として」
九米の大将「業界に周知するぜ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「もちろん構わないです」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「でも、今の私は」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「寿司なら無限に食べられますので」
九米の大将「くっ」
九米の大将「ほらよ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「絶品です」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)（なんて速さ!?）
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)（これなら・・）
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)（いける！）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（澄華、力を貸してくれ）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「うぉぉぉぉ」

〇大きな日本家屋
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「ん!?」
　　シャリが切れたため営業終了します
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「えー!?」
路架帆　カロリ(ろかぼ　かろり)「しょうがないわね」
　　黒歴史は
　　漂白された

〇寂れた一室
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「いやー、今回は頑固な汚れだったね」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「そうね、”トイレ”」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「”ヘドバン女”」
「・・」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「・・トイレ」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「親父まで!?」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「トイレ行ってくる」
黒白　白眉(こくびゃく　はくび)「二升分も食べたから」
黒白　白粉(こくびゃく　おしろい)「当然よね」

〇清潔なトイレ
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「ふぅ」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（今回も頑固な汚れだったな）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（・・）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「アポカリプス」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「現在の進捗度は？」
　　黒白家の黒歴史漂白挑戦権獲得まで
　　あと76%
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（先は長い）
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)（だが）

〇黒
　　我が家最大の黒歴史
　　澄華・・
　　君を失った過去を
　　漂白するまでは

〇清潔なトイレ
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「私達家族は」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「どんな黒歴史を曝け出してもかまわない」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「必ず漂白して君を取り戻し」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「再び家族４人で”歴史”を」
黒白　漂伯(こくびゃく　ひょうはく)「紡いでいくその日まで」