宝石の涙(脚本)
〇海
夢を見た
宝石の涙がとまらない
とめたら私の体は石になってしまう
哀しい涙の宝石は
悲しい宝石を作ってしまった
そう・・・それが
ジュエリーサーヴァント
宝石の王妃の涙をとめようとする
誰かの優しさは全てから回る
悲しい・・・
理由はないけれど
ただ怒りを感じる
私が存在することに
世界が存在することに
私は石になんてなりたくない
わたしは石になってしまうような涙を持ちたくはない
???「あ、がぁー のどが くる・・・し・・・」
〇水中
宝石の王妃から吐き出された
宝石の洪水は全てを押し流していった
〇海
???「泣き尽くして全部出してしまったと思ったのにまだ私がいる なぜ・・・?」
???「濁流に流されてここがどこかもわからないけれど空がきれいだわ」
宝石商「そこのお嬢さん 素敵な宝石はいかが?」
???「いらないわ この大きな空のほうがいいもの 決してなくならないもの」
宝石商「そうですか 見違えましたね 王妃様」
宝石商「私は何代もの王妃さまを 見つめ続けていましたが・・・ あなたはとても誘惑に強い」
宝石商「おもしろくない・・・」
???「私は私を面白くするために生きているもの あなたのためじゃない!」
〇女性の部屋
目が覚めると不思議な宝石たちは消えていた
晶(あきら)「全部、夢だったのかしら?」
母「あきらー! あなたにお客よ 外で待っているそうよ」
晶(あきら)「えー、誰だろ いまいくー!」
〇一軒家
晶(あきら)「ワーッ?!」
晶(あきら)「ガーネットなの・・・?!」
〇川に架かる橋
宝石商「あなたが望めば またガーネットは 現れるでしょう」
〇一軒家
晶(あきら)「ええーっ そんなばなな」
ガーネット「僕は晶の腕が大好きだから 何があっても何度でも 人に転生してでも 君の前に現れるよ」
晶(あきら)「ええー 腕だけ??」
ガーネット「いいや、腕が大好きだから、 他の部分はどうなってても、 全然気にならない。 丸ごと愛せる」
晶(あきら)「なにそれ、褒められているんだが 貶されているんだか」
ガーネット「もし、僕に一つでも好きなところが あったら、付き合ってよ」
晶(あきら)「そうだな・・・」
晶(あきら)「私もガーネットの腕が好きだな 私のと違って骨ばってるのがうらやましい」
ガーネット「ありがとう 晶はそのままでいいよ」
晶(あきら)「うーん・・・ わかった付き合う!」
ガーネット「よしデートに行こう」
晶(あきら)「どこ行くの?」
ガーネット「どこがいい?」
晶(あきら)「・・・散歩! 河川敷の桜がきれいだよ」
ガーネット「レジャーシート敷きたくなるね」
晶(あきら)「いいねお花見しようか」
〇桜並木
晶(あきら)「ねえ、ガーネットは人に転生したんだよね どこに住んでいるの?」
ガーネット「晶のハートの中」
晶(あきら)「何言ってるの 反応に困るじゃない」
ガーネット「晶の家の2軒先にある宝石店に 居候しているよ」
晶(あきら)「うちの近所にそんな店あったっけ?」
ガーネット「新しくできたんだよ」
晶(あきら)「まさかその宝石店、 店長は・・・仮面被ったりしてる?」
ガーネット「カツラなら被っているよ」
晶(あきら)「じゃあ別人かな よかった」
ガーネット「このあと一緒に行こうよ 指輪を選びに・・・」
晶(あきら)「えっ」
ガーネット「まあ、ブラックローズガーネット以外は選ばせないけど」
晶(あきら)「ぐいぐいくるね ちょっとうらやましいよ そういう性格!」
ガーネット「はは、僕は晶のしっかりした性格 好きだよ 甘え甲斐があるからね」
晶(あきら)「うーん 褒められたのかな・・・?」
ガーネット「もっと自信持ちなよ」
晶(あきら)「そうする!」
晶(あきら)「ありがとう」
〇赤いバラ
おしまい