Benedicts(脚本)
〇血しぶき
塚越「ひゃああああああああああああああああ!」
コロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセシネ
シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ
塚越「来るな来るな来るな来るな来るなーッ!」
〇原宿の通り(看板無し)
塚越「来るな来るな来るな来るな来るな来るな」
塚越「化け物化け物化け物化け物化け物化け物」
お巡りさん「ちょっとちょっと。どうしました?」
塚越「あひゃああああああああああああ!」
『え~こちら御光警察署ですが。救急車の手配をお願いします』
『年齢は40から50代男性。失神ですね。呼吸心拍に以上は見られません』
『あと尿失禁。排便あり』
『はい。失禁、排便です』
〇田舎町の駅舎
奏太「・・・」
マリア「着替えとかさ、どうでもいい」
マリア「そんなの後でいいからさ」
マリア「出たいんだ、ここを。一秒でも早く」
マリア「でないと。もう壊れちゃいそうなんだ」
奏太「分かってる」
マリア「行こう」
奏太「・・・」
マリア「どうしたの?」
奏太「・・・」
奏太「その前にさ」
奏太「電車まで・・・まだ時間あるよね」
マリア「・・・え?」
〇黒
〇病院の診察室
毒取「そうか・・・出ていったか」
武藤「はい」
毒取「だがここは欲望の町だからな。逃げるのも大変だぞ」
武藤「大丈夫です。あの二人ならきっと」
毒取「ほう。とって付けたような台詞を言うようになったじゃないか」
毒取「そんなことより自分の怪我の心配をしろ」
毒取「診せてみろ」
武藤「いてっ!」
毒取「痛いか?」
武藤「当たり前だろ」
毒取「そうか」
武藤「・・・うん」
武藤「そうだよ」
〇黒
「行こうよ」
「早く・・・行こうよ・・・」
「早く・・・」
〇公衆トイレ
『ああ・・・すぐだから』
マリア「早く・・・早く・・・早く・・・」
『ああ・・・もう少しだから』
マリア「逃げよう・・・逃げよう・・・逃げよう」
〇黒
奏太「ああ・・・すぐだから」
奏太「すぐだから・・・すぐだから・・・すぐだからッ!」
〇草原
『どうして?』
奏太「すぐだから!」
『どうして出られないの?』
奏太「すぐだから!」
『ここから出たいよ・・・』
奏太「すぐだから!」
『世界の外側から・・・出たい』
奏太「だから!」
奏太「すぐ行くって言ってるじゃんかよ!」
〇公衆トイレ
マリア「・・・ねえ」
マリア「ずっと一緒にいてくれる?」
奏太「いる!いる!いる!いる!」
奏太「はあ!はあ!はあ!はあ!」
マリア「本当の私が見たい?」
奏太「みたい!みたい!みたい!みたい!」
奏太「はあ!はあ!はあ!はあ!」
マリア「・・・」
マリア「分かった」
マリア「嬉しいな」
マリア「きっとこれが・・・」
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