終業式に起きた事件(脚本)
〇シックなリビング
今日は一学期の終業式。
江川和樹「じゃ、行ってくるね」
江川和美「夏休みの宿題とかもちゃんとやるわ」
江川るり子「ちゃんと早めに取り組まないとね」
江川和美「そうね。行ってきます!」
江川和樹「行ってくるよ!」
江川るり子「行ってらっしゃい!」
〇学校の校門
和久井あかり「おはよう!」
「おはよう!」
馬場恭平「おはよう。夏休みだね、いよいよ明日から」
江川和美「そうね」
江川和樹「でもその前に終業式だよ」
黒沢りょう「成績表は今回自信があるよ」
新田あかね「私も今回手ごたえを感じるわ」
宇野武「俺もそう思うぜ」
一行は校内へと入っていった。
〇体育館の中
やがて終業式が行われた。
日野由紀子「えー、全校生徒の皆さん、いよいよ明日から夏休みです。事故や事件に巻き込まれることがないようにしましょう」
若槻淳「規則正しい生活を心がけましょう」
〇教室
山下紀夫「それではこれより通知表を配ります」
生徒たちは次々と通知表を受け取った。
宇野武(何とか留年は免れたぜ)
(これなら見せられる!)
江本美嘉(何とか留年しなくてすんだわ!)
全員、留年は回避できたようだ。
山下紀夫「今配布した通知表は、保護者にちゃんと見せましょう。夏休みは、トラブルに巻き込まれないようにしましょうね」
江川和樹「わかりました!」
山下紀夫「始業式は9月1日です。通知表を忘れずに持参してくださいね」
江川和美「わかりました!」
〇学校の校門
照井愛「夏休み、思いっきり楽しむわ!」
林潤一「兄さん、夏休みは僕も勉強頑張るよ!」
林博也「夏の天王山だからな。一気に勉強を加速させ、受験に備えるぜ!」
宇野武「先輩も勉強大変ですね」
林博也「ああ。一気に勉強を進めて大学合格を目指すさ」
宇野武「俺ももっと頑張るっす」
河野沙織「英語部のセミナー合宿、忘れずに来てね」
「わかりました!」
江川和樹「女神さまとの約束も忘れないようにしないとね」
江川和美「そうね」
その時だった。
江川和樹「あれ?」
江川和美「どうしたの、兄さん?」
江川和樹「あの人、ずっと携帯電話片手にしゃべってるよ」
江川和美「しかもイヤホンまでしてるわね」
2人は、耳を傾けた。
受け子「わかりました。幸町2丁目6番7号の和久井さんの家に行き、「和久井君の同僚の宮島です」と言って書類を受け取ればいいんですね」
江川和樹「大変だ!あの人、受け子をしようとしてるぞ!」
江川和美「このままじゃ、自分の人生を台無しにしちゃうわ! 先回りしましょう!」
二人は先回りして犯行をやめさせることにした。
〇一戸建ての庭先
二人は目的地に先回りした。ちょうどまだ例の受け子は来ていなかった。
江川和樹「まだ来てないみたいだ。変身するぞ!」
江川和美「オッケー!」
〇幻想空間
スマホとアイテムを取り出し、変身する二人!
「いくよ!レッツ、ジャスティスチェンジ!」
江川和樹「イェイ!」
江川和美「ウフフッ♡」
江川和美「チュッ♡」
ジャスティスボーイ「ジャスティスボーイ、見参!」
ジャスティスガール「ジャスティスガール、見参!」
「ジャスティスツインズが今宵、悪を成敗する!」
〇一戸建ての庭先
二人は塀の背後に隠れ、受け子が来るのを見計らった。
受け子(ここね)
ドアチャイムを鳴らそうとした、その時だった!
ジャスティスボーイ「ちょっとドアチャイム、鳴らさないでほしいな」
ジャスティスガール「あなたは今、犯罪をやろうとしてるのよ。すぐにやめて、110番通報して!」
ジャスティスボーイ「被害者の気持ちになってみなよ!もし君の家族が同じ目に遭ったらどう思う?」
受け子「私は友人から誘われたんですよ!」
ジャスティスガール「あなたは犯人グループの思うつぼよ!犯人グループはあなたに責任を転嫁させようとしてるの!」
ジャスティスボーイ「今からでも遅くない!110番通報してほしい!その時に警察に事情をちゃんと言うんだよ!」
受け子「わかりました!」
受け子は、すぐに犯行をやめ、警察に電話した。
ジャスティスツインズはすぐさま隠れ、様子をうかがった。
受け子「もしもし、警察ですか?すぐに来てください!」
やがて、パトカーが到着した。
警察官「警察です。どうされました??」
受け子「実は私、友人から特殊詐欺の片棒を担がれたんです。ドアチャイムを鳴らす直前に犯行をやめて、電話したんです」
警察官「その友人というのは?」
受け子「私に「割のいいバイトがある」と誘ったんです。興味本位で手を出したらそれが受け子だとは知らずに・・・」
受け子の女性はその友人の連絡先を見せた。
警察官「わかりました。記録しておきます。連絡もしておきますね」
警察官「それでいつ思いとどまったんですか?」
受け子「先ほどです。鳴らす直前に通りすがりの二人に諭されたんです!」
警察官「それで、指示役の電話番号は?」
受け子「こちらです」
警察官「わかりました」
女性警察官はすぐに電話をかけた。
警察官「もしもし、警察です」
別の警察官も紹介したリクルーターに電話をかけていた。
警察官「もしもし警察です」
〇組織のアジト
詐欺犯「畜生!警察の野郎だ!」
男はすぐに電話を切った。
〇一戸建ての庭先
警察官「もう大丈夫ですよ。後は私たちに任せてください」
警察官「よく思いとどまってくれましたね」
受け子「友人から誘われて、興味本位でやってみたくなったんですけど、直前で思いとどまれてよかったです」
警察官「もうこんなことはしないでくださいね」
受け子「ありがとうございます!もうしないと固く約束します」
こうして受け子として犯罪に手を染めることを無事、警察官は阻止できた。
警察官「場所の特定もできたし、逮捕状を出して詐欺グループを壊滅させましょう」
警察官「そうですね」
ジャスティスボーイ「これで犯人は捕まりそうだね。とにかく、これでもう受け子や出し子はやらないと、約束してくれるかい?」
受け子「はい!」
ジャスティスガール「またもし誘われそうになったら、今度は自分できっぱりと断るのよ。困ったら警察に相談してね」
受け子「ありがとうございました!」
受け子はその場を去った。
ジャスティスボーイ「変身、解くか!」
ジャスティスガール「そうね!」
「変身、解除!」
江川和樹「そろそろ家に向かおう」
江川和美「帰ったら、通知表も見せないとね」
二人は急いで家路へ向かった。
〇シックなリビング
「ただいまー!」
江川るり子「お帰りなさい。お昼ご飯、できてるわよ」
「着替えてくるね!」
数分後。
江川和美「着替えてきたからご飯にするわ」
江川るり子「通知表、夜になったら見せないとね」
江川和樹「何とか留年は回避できたよ」
江川るり子「留年しないように今後も頑張らないとね」
江川和美「そうね」
〇シックなリビング
その夜。
江川るり子「二人とも成績は悪くないわね」
江川勝「夏休みの宿題も積極的に取り組んでほしいな」
江川和樹「そうするよ」
江川和美「英語部の夏季セミナーや夏期講習にも積極的に行くわ」
江川勝「カレンダーにも書いておかないとね」
〇綺麗な一戸建て
寝る前のことだった。
江川和樹「そろそろ寝ようか」
江川和美「そうね」
「和樹さん、和美さん」
「女神さま!」
女神「久しぶりですね」
江川和樹「今日は一学期の終業式でした。成績は悪くなかったです」
江川和美「私もでした」
女神「明日から夏休みだそうですが、勉強をおろそかにしないようにしましょうね」
「わかりました」
天使「それから、ブライトネスの足を引っ張らないようにしてくださいね」
天使「彼らはダークカンパニーと決別したのは知ってますがダークカンパニーの壊滅や犯罪撲滅にも磨きをかけてくださいね」
天使「そして事件や犯罪に巻き込まれないよう、自分の身はちゃんと守ってくださいね」
「わかりました。それから例の約束もちゃんと厳守します」
女神「えらいですね。また会いましょう」
「おやすみなさい」
いよいよ明日から夏休み。ジャスティスツインズよ、学生であることも忘れてはならない。
次回へ続く!
今回は少し疑問に感じた事を。
未遂とはいえ、受け子の女性を注意だけで済ませて良かったのでしょうか?
詐欺に加担した以上、警察署での取り調べが有ると思うのですが……