エピソード1(脚本)
〇店の入口
ここは玉響堂《たまゆらどう》
ホモ・サピエンセスが生きている
200万年から存在する、
現在、過去、未来が交わる不思議な場所。
今日のお客様は__________?
〇黒
いらっしゃいませ
本日のおすすめはりんごパイセットです
〇レトロ喫茶
店長「本日はごゆるりと御寛ぎ下さい」
〇黒
〇レトロ喫茶
主人公「あの、普通のメニュー頂けますか?」
店長「はい?」
主人公「メニューが現在コース、過去コース、未来コースってなっているんですけど」
主人公「よく分からないっていうか、お腹空いてるんで普通のメニューありますか?」
主人公「あ、ないなら大丈夫です!」
店長「・・・いえ、只今お待ち致します」
〇レトロ喫茶
主人公「遅いなー・・・」
すると、ドアの鈴の音色が響き渡り
主人公の隣に誰か座って来た
主人公(うわ!なんだこのモジャモジャの猿は!!)
隣のモジャモジャは牛乳を頼んでいる
女店員「お待たせいたしました〜 メニューです!」
主人公「えっあの、ありがとうございます」
女店員「では、ごゆっくり〜」
主人公「えっあの!隣のお客さんって・・・」
女店員「あ〜ホモ・サピエンセスさんですか! ここだけの話ですけど〜」
女店員「彼、常連さんなんです♡」
主人公「へ、へーすごいですね(棒読み)」
女店員「インド人もびっくりですよねー!」
主人公(え?死語?)
メニューを持って来た店員さんは
他の客呼ばれ行ってしまった
主人公(な、なんなんだ この店は。 メニューも変だし、未来人ぽい人いるし、)
主人公(おまけに十年前に亡くなった俳優さんまで ____________え?)
窓際の席に座っているご老人を見ると
そこには昔よくテレビに出ていた俳優さんが座っていた事に気づいた
主人公(嘘だろ!?あれ、結構前に亡くなった人だ いやいやいや別人?あ、もしかしてここはテレビ局専属の喫茶店とか!?)
色々と憶測が及んでいる中
テーブル席に座っている少女とお母さん、親子の存在にに気づいた
少女「わっおいしそう〜!」
主人公(親子かな?)
主人公「すみません、注文お願いします」
料理を待っている間、
あの親子の会話が聞こえてくる
女性「愛・・・ちゃんはお父さん と仲良くしてる?」
少女「うん!」
女性「じゃあ、お母さんのことは好き?」
主人公は思わず水を吐き出してしまった
主人公(普通、そんなこと聞くか!? 仮にも自分のことなのに_______)
少女「うーん、わかんない」
女性「分からないの?どおして?」
少女「だって、」
少女「だって、お母さん愛のこと叩くもん 愛はお母さんのこと好きだけど」
少女「お母さんは愛のこと嫌いだから・・・」
女性は一粒の涙を流していた
しかし少女は思いがけない言葉を口にする
少女「どおして、お姉さんが泣くの?」
女性「どおしてだろうね」
少女はお母さんが待ってるからと
喫茶店を出て行ってしまう
残された女性は
冷めたりんごパイを見つめていた
店長「玉響堂のりんごぱいは冷めても美味しいですよ」
女性「あ、」
主人公「本当に美味しいですよ!」
主人公「俺なんてもう五個も食べちゃいました!」
女性はりんごパイの味を確かめるように、ゆっくりと噛み締めていた
女性「懐かしい、この味・・・ やっぱりそうなんだ」
主人公「やっぱり・・・?」
女性「私、小さい頃、母とりんごパイを食べた記憶があったんです」
女性「その時の母は、優しくて、やさしくて、」
女性「でも、そのお母さんは私自身だったんです」
その女性は深々とお辞儀をして
自分の時代に帰っていった
主人公「ここは________ 死んだ人にも歴史の人にも 自分にも会える」
主人公「不思議な喫茶店なんですね」
店長「ルールはありますけどね 貴方は__________」
店長「会いたい人はいないんですか?」
主人公「俺は・・・・」
主人公「ないんです」
主人公「過去の記憶が」
主人公「気づいたらお腹が空いてて、この店があって、俺には何もないんです」
店長「すると・・・御会計は?」
主人公「りんごパイ一個分のお金しかないです・・・」
すると後ろからメニューを持ってきた店員さんが洋服を持ってきた
主人公「これは・・・?」
店長「この店の制服ですよ どうせ、住む所もないんでしょう」
周りを見渡すと
他の従業員の方もやってきた
男店員「ようこそ、玉響堂へ」
女店員「これからよろしく」
店長「タダ飯はさせませんよ」
僕はここで働く意思を込めて
思いっきり返事をした
主人公「うすっ!」
「世にも奇妙な物語」のようなテイストで好みです。過去と未来が交錯する場所とりんごパイの取り合わせも、物語の醸し出す独特な雰囲気に合っていますね。主人公がいつの間にか5個も食べていたのには笑ってしまいました。
不思議な世界観ですね!
過去や未来、色々な時空が入り乱れる場所、とてもロマンチックであり、私も行ってみたいなぁ。
私はご先祖様に会ってみたいです。
この不思議な作中の空気感に引っ張り込まれるようでした。主人公と共に、喫茶店の違和感から真相までの流れを楽しめました。そしてまさかのラストに脱力ですw