グラス 5分の5(脚本)
〇病院の診察室
双葉 紫音(シオン)(ああ・・・俺って奴は・・・)
双葉チャカ『はい、どうしました』
双葉 紫音(シオン)「ごめん・・・我慢できなくて」
双葉 紫音(シオン)「またやっちゃった──」
〇警察署の入口
〇空っぽの部屋
刑事「で・・・灰原さん11月5日、6日どちらにいました?」
灰原 灰斗(カイト)「だからさっきも言ったようにホテルで待ってたんですよ」
刑事「調べたらすぐわかるんですから嘘はつかないでくださいね」
灰原 灰斗(カイト)「ほんとなんです刑事さん信じてくださいよ!」
刑事「名前は?」
灰原 灰斗(カイト)「灰原灰斗です」
刑事「違うホテル名だ」
灰原 灰斗(カイト)「あー、そっち」
灰原 灰斗(カイト)「ホテル『スター☆ゲート』って所です」
刑事「おい、『スター☆ゲート』聞き込みにいってこい」
刑事「はい!」
刑事「灰原さん、貴方は赤坂緋色(ヒイロ)さんと愛人関係だったのは間違いないね」
灰原 灰斗(カイト)「・・・はい」
刑事「彼女にだいぶん貢いでるみたいだが最近は金銭的に厳しくなり」
刑事「声優の配役を回すこともしていたみたいですね」
灰原 灰斗(カイト)「・・・は、はい」
刑事「最近は要求がエスカレートしていたみたいですがどんなことをしましたか?」
灰原 灰斗(カイト)「・・・」
刑事「例えば会社の防犯カメラの記憶を削除したりとか」
灰原 灰斗(カイト)「な、なんでそれを!?」
刑事「削除データを復元なんてできないと思ってました?」
刑事「警視庁のサイバー課をなめないでもらいたい」
灰原 灰斗(カイト)「あ、あ・・・」
灰原 灰斗(カイト)「た、確かに言われた日時の録画を消した事が3回ほどあります・・・」
刑事「まだ、陽も高いゆっくりでいいですから、いろいろ思い出してください」
灰原 灰斗(カイト)「・・・はい」
〇豪華な社長室
双葉 茶香(チャカ)(早急にシオンを指導しなければ・・・)
炭川『社長、お客様が到着されました』
双葉 茶香(チャカ)「お入り下さい」
「・・・」
双葉 茶香(チャカ)「どうぞおかけになってください」
美空 青(アオ)「ドサッ!」
美空 青(アオ)「貴方の息子さんの事で話があってきました!」
双葉 茶香(チャカ)「というと・・・?」
美空 青(アオ)「9月18日、私の娘マシロは」
美空 青(アオ)「ふぅ──、マシロは・・・」
美空 青(アオ)「貴方の息子であるシオンさんに・・・」
美空 青(アオ)「”凌辱”された」
双葉 茶香(チャカ)「・・・証拠は?」
美空 青(アオ)「ここにマシロの今までの出来事が事細かく記されています」
双葉 茶香(チャカ)「・・・で?」
美空 青(アオ)「で!?」
双葉 茶香(チャカ)「美空さん・・・娘さんを亡くして色々想像したくなるのでしょうが」
双葉 茶香(チャカ)「証拠がなければ・・・」
双葉 茶香(チャカ)「仮にその話が本当だとしても、マシロさんが誘惑した線も考えられるのでは?」
美空 青(アオ)「な!?なんだと・・・」
美空 青(アオ)「・・・テメェ」
美空 青(アオ)「人が下手に出れば言いたい放題いいやがって!」
美空 青(アオ)「マシロはそんな娘じゃないのは私が知ってる」
双葉 茶香(チャカ)「ふぅー、子供ってのは」
双葉 茶香(チャカ)「親の目を盗んで悪さをするものですから」
双葉 茶香(チャカ)「ましてや、貴方のお子さん何でしょう?」
美空 青(アオ)「ふ、ふざけやがって!殺してやる!!!」
双葉 茶香(チャカ)「美空さん脅迫ですね・・・まぁ私も人の親この件で騒ぎ立てなければ」
双葉 茶香(チャカ)「どこにも提出いたしませんが?」
美空 青(アオ)「テメェ────!!」
炭川 茶助(スミカワ サスケ)「社長大丈夫ですか!?」
双葉 茶香(チャカ)「炭川、お客様がお帰りになられるようです 丁寧にお見送りを・・・」
炭川 茶助(スミカワ サスケ)「かしこまりました!」
美空 青(アオ)「くそ・・・! マスコミに報道してもらうからな!」
〇オフィスの部屋の前
炭川 茶助(スミカワ サスケ)「美空さん!」
美空 青(アオ)「何か用でしょうか!?」
炭川 茶助(スミカワ サスケ)「社長から丁寧にお送りするように言われまして・・・宜しければ車で駅まで運転しますが」
美空 青(アオ)「車で来てますから結構です!!」
炭川 茶助(スミカワ サスケ)「・・・チラッ」
???「・・・コクリ」
〇地下駐車場
美空 青(アオ)「何が人の親だって? あ──、むかつく──!!」
美空 青(アオ)「え!?きゃ・・・」
美空 青(アオ)「ううー!う、う・・・う」
美空 青(アオ)「ううう、う・・・う・・・・・・」
〇海岸線の道路
〇車内
???「ふんふふふふーん♪」
〇公園のベンチ
甘味 橙吾(トウゴ)「そうか、また新しい情報が入ったら教えてくれ」
甘味 橙吾(トウゴ)「お待たせしました」
甘味 橙吾(トウゴ)「部下からの報告ありましてね」
深井 緑(ミドリ)「甘味刑事、赤坂さんと木ノ実さん2人が亡くなったのは事実ですか?」
甘味 橙吾(トウゴ)「ええ、あと1時間くらいしたら報道される事だしお話しましょうか・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「11月6日、 県境の山道に駐車している車内に」
甘味 橙吾(トウゴ)「人が倒れていると 登山に来た方から連絡が入りました」
甘味 橙吾(トウゴ)「救急車が駆けつける頃にはお二人は既に息は止まっていたと報告がきています」
甘味 橙吾(トウゴ)「詳しい原因はまだわかりませんが、直接的死因は練炭による一酸化炭素中毒ではないかと」
深井 緑(ミドリ)「自殺?」
甘味 橙吾(トウゴ)「車内にある飲み物から睡眠薬が出ています」
深井 緑(ミドリ)「自殺を考えているものが睡眠薬を飲むのでしょうか?」
甘味 橙吾(トウゴ)「苦しまないためにも飲んだ可能性がありますのでまだ何とも・・・」
深井 緑(ミドリ)「副社長は今なにを?」
甘味 橙吾(トウゴ)「灰原 灰斗(カイト)副社長は事情聴取をされています」
甘味 橙吾(トウゴ)「2人には直接的には手を出していないアリバイがありました」
甘味 橙吾(トウゴ)「しかし不誠実な男で、多くの女性には色々とかかわってきます」
甘味 橙吾(トウゴ)「まず、ヒイロさんと男女の関係を持っていた事が判明」
深井 緑(ミドリ)「えぇ!」
甘味 橙吾(トウゴ)「そして、オウカさんが10月10日にマシロさんの財布からお金を盗んでいることを知っていました」
深井 緑(ミドリ)「うそ・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「10月17日には財布ごと盗んでいるのですが副社長が両日共に防犯録画から消去したと自供しました」
甘味 橙吾(トウゴ)「10月31日にも貴方に関するイジメの録画もヒイロさんからの指示で消去されています」
深井 緑(ミドリ)「2人に脅されて副社長が手を出した?」
甘味 橙吾(トウゴ)「今は何とも言えません」
甘味 橙吾(トウゴ)「ただ──」
甘味 橙吾(トウゴ)「灰原副社長が言うには、ヒイロさんは最近いい金ヅルを見つけたのか羽振りが良くなっていたみたいです」
甘味 橙吾(トウゴ)「そこでマシロさんから金銭面でトラブルを起こした線もあったかどうか確認したいのですが」
甘味 橙吾(トウゴ)「録画データが消えた今、本人にも確認ができませんので困っているんです」
深井 緑(ミドリ)「・・・アオさんならわかるかも」
甘味 橙吾(トウゴ)「アオさん?」
深井 緑(ミドリ)「マシロの母親であるアオさんならサイフのことを聞いてるかもしれません」
甘味 橙吾(トウゴ)「その方とはご連絡は可能ですか?」
深井 緑(ミドリ)「はい・・・!?あれ?」
深井 緑(ミドリ)「そのアオさんからメールが来てました」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
深井 緑(ミドリ)「ええっ!? マシロを苦しめた奴を暴くために」
深井 緑(ミドリ)「タップヴォイスの社長に話に行くですって!」
甘味 橙吾(トウゴ)「何ですって!!」
『おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません』
深井 緑(ミドリ)「だめだ・・・繋がらない」
深井 緑(ミドリ)「また私の周りで何かが起こるかもしれない」
深井 緑(ミドリ)「そんなのいやだ! 私を会社まで連れ行って下さい!」
甘味 橙吾(トウゴ)「・・・わかりました、 双葉さん向かいましょう!」
〇オフィスビル
〇オフィスの廊下
同僚「ミドリさん!?何してるんですか! 赤ちゃんいるのに走っちゃだめですよ!」
深井 緑(ミドリ)「ハァ、ハァ・・・ ねぇ!マシロのお母さん来たでしょ?」
同僚「そういえば見慣れない女性が来ていたかな?」
深井 緑(ミドリ)「どこにいったかわかる?」
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んんん!?
毎回のすごい引きに驚かされます!
最後のツカサは、シオンですかね???
ミドリじゃなくても吐く展開!
久しぶりにきてみましたが、クライマックスが近いんですね。
怖いけど、どうなるのか見たい!