生体ユニットメイドカフェレポ

生体ユニットメイドカフェバイトレポ(脚本)

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〇本棚のある部屋
ネモ「この間行った生体ユニットメイドカフェ楽しかったな〜」
  生体ユニットメイドカフェの公式サイトを眺めるのが日課になってしまった
ネモ「ん???」
ネモ「アルバイト募集??」
ネモ「なんだってー!」
ネモ「接客苦手なんだよな・・・ でも生体ユニットloveパワーでなんとかなるかな うーん うーん」
ネモ「応募フォームに入力だけしてみよう それから考えよう」
ネモ「えーっと 記入するのは 名前・・・志望動機・・・なりたい生体ユニットメイドのコンセプトか・・・」
  考え中・・・・・・
ネモ「よし、できたー! あとは送信するだけ」
ネモ「どうしよう・・・」
外から聞こえる声「あー! UFO!」
ネモ「ええー!!どこどこ写メとろ写メとろ」
ネモ「アッ 手が滑ってバイト募集フォームの送信ボタンを誤タップしちゃった」
ネモ「まあいっか! これもディスティニーってことで」

〇謎の扉
ネモ「ああ 面接の日」
ネモ「ご主人さまとして来るのとは違った緊張感がある!」
ネモ「ええい、ハラ決めて入っちゃうぞ」

〇ホストクラブの待機スペース
ネモ「あくあさんが面接官だと・・・?!」
あくあ「ふふふ 数あるお仕事のなかからご応募いただきありがとうございます」
ネモ「いや・・・生体ユニットメイドカフェなんてここにしかないですよ!」
あくあ「応募フォームの内容、読ませていただきました。 生体ユニットloveパワーが伝わりました」
あくあ「あとは実際に、この店でお仕事を続けられそうか、ご自身で判断するだけです」
ネモ「えっ」
あくあ「習うより慣れろ、いざ実地研修です」
ネモ「ファッ」
あくあ「うちはほとんどマニュアルがなく、ご主人様方とのインプロ(即興劇)を楽しむスタンスです」
あくあ「どのキャストも自分のキャラクターを愛していますから、マニュアルは必要ないのです」
あくあ「ご主人様方もこんなニッチな場所に来る方々ですから・・・」
ネモ「つよい」
あくあ「オープンまで時間がありますから、練習しましょう」

〇実験ルーム
  かくして私はアルバイト募集フォームに書いたキャラクターコンセプト通り、脳ニューロン生体ユニットメイドになった
ネモ(あくあさんの指導、スパルタだった・・・)
あくあ「常連のお嬢様があなたを指名しました」
ネモ「ええっまさかほんとうに指名されるとは」
あくあ「2番ベースに待機してください」
ネモ「承知しました」
あくあ「はじめはマニュアルの言葉通り、あとはお嬢様のペースに任せてしまえばいいですよ。 やり手ですから・・・」
ネモ「やり手?! どきどきしちゃう」
あくあ「おやおや、聡明な脳ニューロン生体ユニットメイドがおろおろしてどうするのです」
ネモ「はっ 切り替えます」

〇ホストクラブの待機スペース
スピーカーから流れるメイドの声「お嬢様、お帰りなさいませ」
スピーカーから流れるメイドの声「2番ベースにお越しください」

〇実験ルーム
ネモ「お嬢様、お初にお目にかかります わたくしはホムンクルスの疑似脳に宿りし脳ニューロン生体ユニットメイド、ネモと申します」
翠葉「あらやだ、私のこと忘れてしまっているのね。私は翠葉。覚えてない・・・?」
ネモ「申し訳ありません・・・」
翠葉「仕方ないわ。ホムンクルスの疑似脳は2日ともたないものね。壊れる度に新しい人格が宿る・・・」
翠葉「心配しないで。今度こそは不死にしてあげる」
ネモ「勿体なきお言葉」
ネモ「謎のホムンクルス設定を付与されてしまった・・・ おもしろい!」
翠葉「そうだ、今日のおすすめメニューを教えて」
ネモ「はい、お嬢様、本日のおすすめはふわふわメロンパンアラモードです」
翠葉「じゃあそれで」
ネモ「かしこまりました」
ネモ「心を込めて準備いたします」

〇システムキッチン
ネモ「ふー、ふー、 あくあさん。あの常連さん相当やり手ですね 新しい設定を付与されて驚きました・・・」
あくあ「でしょう。 指名したメイドの設定を使って、毎回、物語を作るように過ごす方なの」
ネモ「そんなに積極的なご主人さまもいるんだな・・・」
あくあ「はい、ふわふわメロンパンアラモード。 あなたなりの素敵な魔法をかけてお嬢様に渡してね」
ネモ「お任せあれ!」

〇実験ルーム
ネモ「お待たせしました。ふわふわメロンパンアラモードです」
翠葉「新しいあなたはどんな魔法をかけてくれるのかしら?」
ネモ「はい、私は脳ニューロン生体ユニットメイドですから、オムライスがさらに美味しくなる回路を作り軸索を伸ばします」
  脳ニューロン生体ユニットメイドはチョコソースを手に取った
ネモ「私が軸索を伸ばしている間、一緒にもえもえ!にゅー! と応援していただけますか?」
翠葉「ええ、お安い御用よ」
ネモ「もえもえ、にゅー!」
翠葉「もえもえ、にゅー!」
「もえもえ、にゅー!」
ネモ「最後のひと伸び! 脳内じゅうの旨み情報を掻き集めて!!!」
「にゅー!!」
ネモ「バッチリです ありがとうございます  お嬢様のお力添えのおかげでさらに美味しくなりました」
翠葉「さっそくいただくわね♫」
翠葉「まあ! バランスよく軸索されていて美味しいわ」
ネモ「光栄です」
ネモ「お嬢様の脳電磁波から、また新たな美味しさの回路を学習しました」
翠葉「まあ! じゃあ、次回はさらに美味しくなる魔法をかけることができるわね」
翠葉「楽しみだわ♫」
翠葉「いっそ今おかわりしたいのだけど・・・」
翠葉「そろそろ行かなきゃ 新しい研究の打ち合わせがあるの」
翠葉「私は日々、完全なホムンクルスを作るために進化しているのよ」
ネモ「疲れたときはいつでもお屋敷でお休みくださいね」
翠葉「ありがとう」
翠葉「また来るわね♫」

〇ホストクラブの待機スペース
スピーカーから流れるメイドの声「お嬢様のお出かけです」
スピーカーから流れるメイドの声「いってらっしゃいませ」

〇システムキッチン
あくあ「お疲れ様でした」
ネモ「は~緊張しました」
ネモ「あくあさん、やっぱり私はご主人さまの方が心地よいと感じます・・・」
ネモ「ダメ元でどうせ不採用と思って応募したのに、ここまで体験できて楽しかったです」
ネモ「ありがとうございます」
あくあ「こちらこそ、このメイドカフェに個性的な風を流すことができて、豊かな気持ちになれました。感謝いたします」
あくあ「また、この生体ユニットメイドカフェにご帰宅くださいね」
あくあ「他にも、まだ会ったことのない、生体ユニットメイドたちもいますよ」
ネモ「箱推ししなきゃ・・・!」

〇謎の扉
ネモ「ああ、メイド服から着替えてカフェの外に出ると、センチメンタルな気分になるな・・・」
ネモ「センチメンタルだからこそ、またメイドさんに会いに行きたくなるんだなあ」
ネモ「さらば生体ユニットメイドカフェ また来ます」

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