中宮朝日さんの恋愛(脚本)
〇街中の道路
小鳥遊 聖「えっ・・・朝日さん?」
中宮 朝日「あぁ、ごめんね 中学の時の先輩に似てたから」
中宮 朝日「いいの、いいの!」
中宮 朝日「先輩っぽいなって思っただけで、違う人かもしれないし・・・」
小鳥遊 聖「都川先輩って朝日さんが中学の時好きだった人ですか?」
中宮 朝日「うん・・・そうそう でも先輩じゃないかもしれないし」
小鳥遊 聖「都川先輩!!」
ダッ!
中宮 朝日「小鳥遊くん!?」
中宮 朱音「小鳥遊くん待って!!」
〇街中の道路
小鳥遊 聖「都川先輩!!」
都川 充斗「えっ!?」
都川 充斗「あの・・・」
小鳥遊 聖「羽ノ中学の都川先輩ですか!?」
都川 充斗「はい・・・ えっと、ごめんね知り合いだっけ!?」
ダダダッ・・・
中宮 朝日「小鳥遊くーん!!」
小鳥遊 聖「あぁ、朝日さん良いところに」
都川 充斗「朝日・・・!?」
小鳥遊 聖「はい羽ノ中学出身の中宮朝日さんです」
都川 充斗「あ、中宮さん!!」
都川 充斗「久しぶりだな〜」
中宮 朝日「先輩覚えててくれたんですか?」
都川 充斗「覚えてるも何も同じ部活だったじゃん!!」
小鳥遊 聖「同じ部活だったんですか!?」
中宮 朝日「あ、同じ陸上部だったの・・・」
都川 充斗「うん 懐かしいな〜」
中宮 朝日「先輩お元気そうで・・・」
都川 充斗「中宮さんも 大人になってて一瞬分からなかったけど、面影あるな」
中宮 朝日「先輩は全然変わらないです お若いから・・・」
都川 充斗「ありがとう 中宮さんも若いよ」
中宮 朝日「ありがとうございます あ、お忙しいところすみませんでした」
中宮 朝日「では」
都川 充斗「うん 会えて良かったよ じゃあ、元気で中宮さん」
小鳥遊 聖「いやいやいや!! 待って下さい!!」
小鳥遊 聖「都川先輩、失礼ですがご結婚されてますか!?」
都川 充斗「ん?・・・独身だよ」
小鳥遊 聖「度々失礼ですが 今現在彼女っていらっしゃいますか!?」
都川 充斗「・・・あはは」
都川 充斗「居ないよ」
都川 充斗「何で・・・どうかしたの!?」
小鳥遊 聖「先輩、ちょっと待ってて下さい!!」
小鳥遊 聖「朝日さん吉報です!! 先輩独身ですよ!!」
中宮 朝日「ええっ!? 小鳥遊くん!?」
小鳥遊 聖「因みに今、なんと彼女も居ません!!」
中宮 朝日「そうなの!?」
小鳥遊 聖「大チャンス!! ほら来て!!」
小鳥遊 聖「先輩すみません 今って時間ありますか!?」
小鳥遊 聖「今日、朝日さんの誕生日なんです」
中宮 朝日「小鳥遊くん!!」
都川 充斗「そうなんだ!! 中宮さんおめでとう」
中宮 朝日「あ、ありがとうございます」
都川 充斗「実は昨日この近くに引っ越して来てさ」
都川 充斗「今日は足りない家具とか買ってて・・・」
都川 充斗「今夜届けてくれるって言うから、夜は家に居ないといけないんだけど 少しだったら・・・」
都川 充斗「中宮さん誕生日なんでしょ? だから少しなら一緒にお祝いするよ」
小鳥遊 聖「やったー!!」
小鳥遊 聖「ありがとうございます都川先輩!!」
小鳥遊 聖「朝日さん!!」
中宮 朝日「えっ、ありがとうございます!!」
中宮 朝日「小鳥遊くん・・・ありがとう」
小鳥遊 聖「じゃあ、みんなでこのままうちのカフェに行きましょう♪」
小鳥遊 聖「ちょうど行こうと思ってたので、ナイスタイミングですよね!!」
都川 充斗「うちのカフェ?」
中宮 朝日「あ、彼の・・・小鳥遊くんのお祖母様がカフェをやっているんです」
都川 充斗「へぇ~っすごいね」
中宮 朱音「小鳥遊くん!!」
小鳥遊 聖「成功!!」
中宮 朱音「やった!! 朝日ちゃん!!」
〇店の入口
〇レトロ喫茶
都川 充斗「・・・」
都川 充斗「なるほど 中宮さんの従姉が朱音ちゃんなんだね」
中宮 朱音「はい!」
都川 充斗「小鳥遊くんが朱音ちゃんと同じクラスで」
小鳥遊 聖「はい」
都川 充斗「で、小鳥遊くんが二人を天才にする、と」
小鳥遊 聖「そうなんです 天才にしながら朝日さんの恋愛の方も協力する事にしてるんです」
中宮 朝日「れ、恋愛って・・・」
都川 充斗「すごい面白いね」
小鳥遊 聖「さすが都川先輩!理解していただいて嬉しいです!」
小鳥遊 聖「さすが朝日さんが好きだった先輩!」
都川 充斗「えっ!?」
中宮 朝日「小鳥遊くん!! それはっ!!」
小鳥遊 聖「あっ、すみません 僕余計な事・・・」
都川 充斗「・・・」
中宮 朝日「あ、あの先輩は今はどんなお仕事されてるんですか?」
都川 充斗「あ、うん 今は“AMISTAD”ってとこでゲームを作ってて」
小鳥遊 聖「えっ! あのスマホゲームのところですか?」
中宮 朱音「小鳥遊くんやってるの?」
小鳥遊 聖「うん 中3の時にAMISTADの「新首都-HappyStation-」をやったんだ」
小鳥遊 聖「自分が新しい首都を作る事になる話で、幸せな街を作って行くシミュレーションゲームなんだけど」
小鳥遊 聖「そこで僕はカフェを作って大きくして稼いで。 カフェ一つに関しても細かく作れて、すごく楽しいんだよ」
都川 充斗「嬉しいな 「新首都HappyStation」は会社が出来た年に配信したゲームなんだ やってくれてた人の話聞くと嬉しいよ」
小鳥遊 聖「高校入ってからはバイトしてるのでじっくりとシミュレーションゲームは出来てないんですが」
小鳥遊 聖「「Melody☆Party」は友だちとやったりします 友だちがすごく好きで」
都川 充斗「おお、嬉しいな」
中宮 朱音「それ音ゲーだよね? 友だちって篠嶋くん?」
小鳥遊 聖「そう」
中宮 朱音「篠嶋くん〜♪」
都川 充斗「篠嶋くん?」
中宮 朱音「そう「True love lesson」実写化の篠嶋くんです♪」
小鳥遊 聖「中宮さん都川先輩は篠嶋を知らないから」
中宮 朱音「そっか!」
小鳥遊 聖「すみません僕ら今二人の中で友人の篠嶋の恋バナに盛り上がってて・・・」
都川 充斗「あはは」
中宮 朝日「私も「Melody☆Party」ちょっとやってます♪ 楽しいですよね」
都川 充斗「中宮さんも? 嬉しいな〜ありがとう」
都川 充斗「まだ会社にいた時、社内で尊敬してた先輩がスマホゲームの会社を立ち上げるって言ってて」
都川 充斗「会社辞めてついて行ったんだ。 初めて出したゲームが小鳥遊くんのやってくれた「新首都〜」と」
都川 充斗「Melody☆Partyの元になった「リズム☆マイスター」だったからさ」
中宮 朝日「へぇ〜素敵・・・」
都川 充斗「・・・ありがとう」
小鳥遊 聖「あの、引っ越しって何か仕事の関係ですか?」
都川 充斗「うん。職場の近くに越してきたんだ」
都川 充斗「会社立ち上げの時は先輩と会社に泊まったりしてやってたから不便感じなかったけど」
都川 充斗「落ちついたら近くに引っ越したいなってずっと思っててね こっからだと自転車で行けるんだよ」
中宮 朝日「え、良いですね〜」
中宮 朝日「職場に自転車で行けるって最高!」
都川 充斗「でしょ?」
都川 充斗「ちょっと歩くけど、歩いても行ける距離だよ」
中宮 朝日「良いですね!」
小鳥遊 聖「朝日さんが陸上部だったってのもびっくりしましたよ!」
中宮 朝日「うちの中学は文化系の部活が吹奏楽部しか無かったのよ」
都川 充斗「そうだったよね あれは文化系の部活やりたい人可哀想だよな」
中宮 朝日「私は走るの自信があった訳じゃないんだけど、何かしら部活には入りたくて・・・」
都川 充斗「そうだったんだ」
都川 充斗「俺も文芸部みたいのがあったらそっちに行ってたかな・・・ まぁ、スポーツもキライじゃなかったけどね」
都川 充斗「テレビゲームの方が好きだったし」
中宮 朝日「あはは そうだったんですね!」
中宮 朱音「はーーいっ! 都川先輩の恋バナ聞きたいで〜す♡」
都川 充斗「恋バナ?」
中宮 朱音「彼女はいないって聞きましたけど、いつから? 今は好きな人とかいないんですか?」
都川 充斗「あぁ・・・」
都川 充斗「彼女は会社辞める時に別れたんだ」
都川 充斗「先輩と「AMISTAD」頑張ろうって時にフラれちゃってさ・・・」
都川 充斗「社内恋愛だったんだけど、結婚するなら俺の勤めてたとこの会社の人が良かったみたいでね」
都川 充斗「そりゃそうだよね 成功するか分からないし、やっぱり女性からしたら仕事安定してる人の方が良いもんね・・・」
都川 充斗「それからずっと仕事頑張ってたから・・・ 気付いたらあれから全然恋愛してなかったな・・・」
中宮 朱音「そうなんですね〜♡」
中宮 朝日「そうだったんだ・・・」
中宮 朱音「うちの朝日ちゃんもちょうど彼氏いないんですよ〜♡」
中宮 朝日「ちょ、朱音」
都川 充斗「そうなんだ 中宮さん恋人いそうに見えたけど・・・」
都川 充斗「中宮さんの恋愛は? どういう人が好きなの?」
中宮 朝日「私は・・・ えっと・・・」
ブルルル・・・
都川 充斗「あぁ、ごめんセットしてたアラーム」
小鳥遊 聖「あの、先輩 朝日さんの書いた小説読んでもらえませんか?」
都川 充斗「小説!?」
小鳥遊 聖「朝日さんには今小説を書いてもらってます」
小鳥遊 聖「中宮朝日を天才にする方法です」
都川 充斗「さっき言ってたやつ?」
小鳥遊 聖「はい それと、その小説を読んでいただければ、朝日さんの今までの恋愛が分かります」
小鳥遊 聖「言わば朝日さんのトリセツとなっています」
都川 充斗「トリセツ・・・」
小鳥遊 聖「先輩もう帰らないといけない時間ですよね? あとは小説で読んで下さい 説明するより早いし」
小鳥遊 聖「ちなみに読んでの感想も是非お願いします!!」
都川 充斗「なるほどね 了解!」
都川 充斗「今日はもう帰らなくちゃいけないし 中宮さんの書いた小説読んでみたい」
中宮 朝日「先輩・・・」
小鳥遊 聖「朝日さんタブレットで書いてるからスマホにもデータありますよね?」
小鳥遊 聖「メール等で添付出来ます?」
中宮 朝日「う、うん」
小鳥遊 聖「じゃあそれ先輩に送って下さい」
都川 充斗「中宮さん連絡先交換しようか? 俺の番号とアドレス教える」
中宮 朝日「はい 私の連絡先も・・・」
中宮 朝日「データー、今送りますね」
都川 充斗「ありがとう 読んでおくよ」
都川 充斗「ごめん。じゃあ今日は帰るね 小鳥遊くん、これコーヒー代 みんなでケーキとか食べて」
〇店の入口
都川 充斗「小鳥遊くん、朱音ちゃんありがとう」
都川 充斗「中宮さんハッピーバースデー! またね」
中宮 朝日「先輩今日はありがとうございました」
小鳥遊 聖「先輩ありがとうございました」
中宮 朱音「先輩、ありがとうございました」
〇レトロ喫茶
中宮 朱音「朝日ちゃん良かったね!!」
小鳥遊 聖「最高の誕生日になりましたね」
中宮 朝日「あの・・・小鳥遊くん、朱音ありがとう・・・」
小鳥遊 聖「わっ」
小鳥遊 聖「先輩ケーキでも食べてってお代置いてってくれたけど」
小鳥遊 聖「かなり置いてってくれたよ 3人でこれからパーティー出来そうなくらい」
中宮 朱音「えっ、素敵♡ 朝日ちゃんにケーキ食べてって言ってたもんね」
小鳥遊 聖「朝日さんに誕生日プレゼントくれたんだね」
小鳥遊 聖「ステーキでも食べに行きます?」
中宮 朝日「ここでケーキ食べるよ この店好きだもん」
小鳥遊 聖「・・・朝日さん ありがとうございます」
中宮 朱音「それにしても小鳥遊くんってすごいよ〜! 走って先輩追いかけて行ってさ」
小鳥遊 聖「朝日さんせっかく会えたのにすでに諦めてるから」
中宮 朝日「いや〜先輩だったらもう結婚しちゃってるだろうな〜と思って」
中宮 朝日「結婚してなくても付き合ってる人はいるだろうなと思ってね・・・」
小鳥遊 聖「そこですよ朝日さん! 今までもチャンスあったのにそれで逃して来たのかもしれませんよ!」
中宮 朱音「でも朝日ちゃんの気持ち分かるかも・・・ 私も自分の事になると聞けないかも・・・」
小鳥遊 聖「確かに僕も朝日さんの事だから聞けたってのありますね 自分の事だったら・・・」
中宮 朝日「小鳥遊くんが居てくれたから先輩と話せたよ 本当にありがとう!」
小鳥遊 聖「3人協力のファインプレーですね!」
中宮 朱音「そうだね!最高!」
小鳥遊 聖「じゃ先輩のお言葉に甘えて、棚乃さんに朝日スペシャルにアレンジしてホールケーキ作ってもらいますか♪」
中宮 朱音「やった〜♡」
〇駅前広場
中宮 朝日「小鳥遊くんのおかげで最高の誕生日になった ありがとう!」
中宮 朱音「小鳥遊くん今日はありがとう」
小鳥遊 聖「朝日さんこれから頑張れ!」
中宮 朝日「あの小説読んだら先輩はどうかな〜?」
小鳥遊 聖「・・・朝日さんを理解したり共感してくれる人が朝日さんにとって良い人だと思います」
中宮 朝日「・・・小鳥遊くん」
中宮 朝日「ありがとう」
小鳥遊 聖「・・・だから大丈夫」
そうきっと・・・
〇街中の道路
きっと大丈夫・・・
〇レンガ造りの家
朝日さんは絶対幸せになれるんだから・・・
〇学校の校舎
〇教室
篠嶋 恵汰「はよ〜聖」
小鳥遊 聖「おお、篠嶋おはよう!」
篠嶋 恵汰「あ、中宮さんおはよう! ちとお願いがあって!」
中宮 朱音「篠嶋くんおはよう どうしたの!?」
篠嶋 恵汰「あの中宮さんから借りた漫画「True love lesson」なんだけど、もうちょい借りてて良い?」
中宮 朱音「篠嶋くんやっぱり〜♡ あれハマっちゃったでしょ?良かったよね? ねぇ、篠嶋くんそのものでしょ?」
篠嶋 恵汰「いや、俺じゃなくて・・・ 椎乃がハマっちゃったんだよね・・・ 椎乃ん家で読んでたらさ(小声)」
小鳥遊 聖「あははは!! それは面白いわ!!」
中宮 朱音「何それ最高〜♡ 私二人で語りたい〜♡」
篠嶋 恵汰「女子ってああいうの好きなのな!」
小鳥遊 聖「だな!」
中宮 朱音「あ、小鳥遊くん朝日ちゃんからメール!」
中宮 朱音「都川先輩からまた会いたいってメール来たみたい!!」
中宮 朱音「あと、小説の感想も話したいから小鳥遊くんにも会いたいってさ!」
小鳥遊 聖「よしっ! うちのカフェで朝日さんを天才にするミーティング〜恋愛編〜決行だね!」