化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

ラストエピソード(脚本)

化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

今すぐ読む

化ケ城‐BAKEJIRO‐
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇洋館のバルコニー
ロワン「ウググ・・・」
ロワン「はァッ・・・はァッ・・・」
ロワン「わかる・・・」
ロワン「まるで自分の記憶のように わかってしまう!」
ロワン「千年前に僕の仲間が・・・ アルミュールとキャスクがしたことが!」
ロワン「クリスタルには 闇の王を封印する力なんかなかった」
ロワン「アルミュールとキャスクは 世界を旅して編み出した術で」
ロワン「闇の王をアルミュールの 体内に取り込んだ」
ロワン「自信家なアルミュールは 闇の王を制御できると思い込んでいた」
ロワン「制御できなかった」
ロワン「世界を守るため、人々を守るためだと いくら自分に言い聞かせても」
ロワン「体内からあふれる闇を 抑えきれなかった」
ロワン「策の尽きたアルミュールは」
ロワン「キャスクを逃がすための せめてもの時間稼ぎに」
ロワン「闇の王の居城の地下に 自ら閉じこもった」
ロワン「だけど用心深いキャスクは この状況にもしっかりと備えていた」
ロワン「キャスクはアルミュールが 閉じこもった場所の真上に」
ロワン「僕のクリスタルを置いたんだ」
ロワン「もしもアルミュールが 闇に飲まれて暴れ出せば」
ロワン「クリスタルが壊れて僕は死ぬ」
ロワン「アルミュールは 僕が急にいなくなったから」
ロワン「僕を探して走り回っていたんだ」
ロワン「自分がどんな状態に なっているのかもわからずに」
ロワン「ただ、僕だけを求めて」
ロワン「僕が城下町で じっとしていれば」
ロワン「アルミュールに町を踏みつぶしたり させずに済んだのに」
ロワン「このままでは心まで闇に乗っ取られる!」
ロワン「それだけは・・・ それだけはダメだ!」
ロワン「ハァッ! ハァッ!」
ロワン「・・・無理だ」
ロワン「ごめん、アルミュール・・・」
ロワン「君は千年も堪えたのに・・・」
透き通った声「ロワン!」

〇洋館のバルコニー
英雄アルミュール「ロワン・・・」
ロワン「アルミュール! ? どうして! ? だって君は・・・」
英雄アルミュール「来てはダメ」
英雄アルミュール「私はこの傷が癒えるまで」
英雄アルミュール「クリスタルの中で眠るわ」
英雄アルミュール「だからロワン」
英雄アルミュール「私が目覚めるまで」
英雄アルミュール「お願い」
ロワン「・・・わかった」
ロワン「君が望むなら」
ロワン「君が僕にしてくれたように」
ロワン「千年、待ってる」
英雄アルミュール「・・・なぁんてね」
ニュイ「ごめんねロワン」
ニュイ「アルミュールには」

〇宇宙空間
ニュイ「どんなに待っても、もう逢えないよ」

〇荒廃した街
  その後
  ミューリア城下町
  復興が進み
  人々の暮らしは
  少しずつもとに戻ろうとしている
クラスメイト「やーい! 呪いの子ー!」
ニュイ「・・・・・・」
クラスメイト「ナンだよ、怒ってんのか?」
クラスメイト「おー、怖っ! オレまで呪われちまう〜っ」
ニュイ「・・・うそだよ」
クラスメイト「あん?」
ニュイ「怖いなんてウソだ 本当に怖かったら、そんなこと言えない」
クラスメイト「ナンだと、このやろー!」
ニュイ「うそつきって言われるの、イヤ?」
ニュイ「だったら本当に怖がらせてあげるよ」
クラスメイト「ぎゃあー!」

〇黒
ニュイ(ロワンがアルミュールを刺したとき)
ニュイ(ぼくもアルミュールを 背中側から刺していたんだ)
ニュイ(だから闇の王は ぼくとロワンで はんぶんこになった)
ニュイ(ロワンは闇の王に飲まれかけて 今も堪え続けてるけど)
ニュイ(ぼくは逆に闇の王を飲み込んだ)
ニュイ(だって ぼくは)
ニュイ(呪いの子だから)

〇荒廃した街
ニュイ「みんなのおかげだよ」
ニュイ「別に本当に呪われてるって いうんじゃなくて」
ニュイ「自分は呪われてるって思い込むことで 闇を受け止める準備ができてたんだ」
ニュイ「だから・・・」
クラスメイト「ごめんなさい! ごめんなさい! もうイジメたりしません!」
クラスメイト「嫌なこと言いません! 殴りません!」
ニュイ「ううん。ぼくのほうこそゴメンね」
ニュイ「きみを」
ニュイ「練習台にしちゃって」

〇黒
ニュイ「きみの中に闇を注入させてもらうね」
ニュイ「闇が全身に行き渡ったところで・・・」
ニュイ「引きはがす!」

〇荒廃した街
ニュイ「また失敗・・・」
ニュイ「ううん! めげない!」
ニュイ「もっといっぱい練習をして」
ニュイ「絶対にロワンを助けるんだから! !」

ページTOPへ