お母さん! ゲーム一日一時間は鬼畜でしょ

金色キセキ

エピソード1(脚本)

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〇明るいリビング
相川連「買い物かあ。 出来れば一緒に行きたいけど・・・・・・」
相川伊織「ダーメ、テスト近いんでしょう。今日は勉強してなさい。ママが居ないからって、ゲームばかりやらないように」
相川連「分かってるよ。 ゲームは一日一時間。 それが我が家のルールだもんね」
相川連(よし! ママが居ない間にゲームやりまくるぞー。ママの事は大好きだけど、 高校生男子に一時間は鬼畜ルールだって)
相川伊織「本当に? 連は欲望に正直だから、心配だなあ」
相川連「大丈夫だよ! 欲望に正直なのは認めるけど」
相川伊織「心配だけど・・・・・・まあいいわ。 じゃあ行ってくるわね」
相川連「いってらっしゃーい」
相川連「しめしめ、それじゃあゲームスタートだ!」

〇散らかった部屋
相川連「妨害アイテムがあ!  一位から・・・・・・最下位」
相川連「あーゲーム楽しい!」
相川連「積もりに積もったゲーム欲。 解き放たなきゃ死んじまうぜー」
相川連「ママが帰って来るまでまだ時間があるし、 今日は遊びまくるぞー」

〇散らかった部屋
相川連「ヒャッホー! ついに一位だ。 これで実績も10個解放したし、 次はどんなゲームやろうかな」
相川伊織「ずいぶん楽しそうね」
相川連「そりゃあもう超楽しいよ!」
相川伊織「でも、何か忘れてるんじゃないかしら」
相川連「忘れてるって何を・・・・・・」
相川連「あっ・・・・・・ ママ・・・・・・どうしてここに」
相川伊織「もう6時だもの。 帰ってきてもおかしくない時間でしょ。 むしろ遅かったくらい」
相川伊織「連が頑張って勉強してるだろうと思って、ご褒美のピザまで買ってきたのに・・・・・・」
相川伊織「貴方ときたらゲーム三昧で、 私が帰って来たことにすら気づかない」
相川伊織「そんな子にはピザどころか夜ご飯もいらないわよね」
相川連「そんな、どうかご慈悲を」
相川伊織「慈悲が欲しければ約束守ってもらおうかしら。ゲームしてた分、勉強してもらうわよ」
相川連「ハイ。ワカリマシタ」
  ここで下手にゴネたらゲームが釘バットの餌食になる。(なんでママが釘バットを持ってるかはさておき)大人しくやるしかない
相川連(はぁ~。嫌だなあ)

〇おしゃれなキッチン
相川伊織「ハァ。私って馬鹿ね」
相川伊織(連だって年頃の男の子だもの。 ゲームだってやりたいわよね)
相川伊織(でも、やってほしくないって思っちゃう)
相川伊織(もしゲームに夢中になったら、私との会話なんかしなくなっちゃうんじゃないかって。そう思っちゃうから)
相川伊織「連はそんな子じゃないって私が一番分かってるのに」
相川伊織「ハァ。私って馬鹿ね~」

〇散らかった部屋
相川連「やぁっと終わったあ」
相川連「大変過ぎだってー。もう勉強なんてコリゴリ」
相川連「はぁ~終わったと思ったら眠く・・・・・・」
相川連「zzz」
相川伊織「お疲れ様ってもう寝ちゃってるわね」
相川伊織「よく頑張ったわね。いい子いい子」
  優しく頭を撫でて、普段は言えない事を少しだけ漏らす
相川伊織「貴方には本当に苦労をかけてる。 きっと凄く不自由に感じてると思う」
相川伊織「私はダメダメな母親だけど、 だけどこれだけは言っておくわね」
相川伊織「ママは連のことが大好き。 ずっとずーと愛してる」
相川伊織「起きてる時は中々言えないのよね」
相川伊織「もう少し寝かせてあげるか。 起きたらピザ、一緒に食べましょう」
相川連「凄いこと聞いちゃったな」
相川連「俺も大好き、超大好き。 結婚したいくらい愛してる」
相川連「これって相思相愛ってやつ! 最高じゃん」
相川連「ママの愛はちゃんと伝わってる。 それを教えてあげないと」
相川連「ママー勉強終わったよー。 一緒にご飯食べよう」
  リビングに降りていく。
  大切な人とのかけがえのない時間。
  ゲームよりも遥かに楽しい時間が、
  そこにあった。

コメント

  • 素敵な親子だけど、お母さんの釘バットが気になる(笑)。一体いつどんな理由で入手したんだろう。どうか、連のゲームやスマホや(まさかとは思うけどラブラブ親子なので)彼女がバットの餌食になる日がきませんように。

  • 何だかいいなーとしみじみ思える素敵な物語ですね。思春期のお年頃の親子って、ちょうどコミュニケーションの掛け違いでギクシャクすることもありますが、本作のように上手くいくと見ていて幸せな気分になりますね。

  • これはマザコンというより、本来あるべき親子の姿だと思います! お母さんの息子を想う気持ちがその理解を生み、優しさが伝わり、お互いを分かりあえるって感動します。

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